Blue Bottle Coffeeをインスパイアする"日本のこだわり"とは

Blue Bottle Coffeeをインスパイアする”日本のこだわり”とは

Blue Bottle Coffee の日本進出発表が地味に盛り上がってます。

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Coffee界のApple社、Third Wave Coffeeの先駆だ、なんて騒がれていますね。
今年のオープンを待ちきれないコーヒーファンも多いのでは。
Blue Bottle Coffeeの面白さについては、コアなコーヒー・ギークの方々が情報を色々と発信しているのでそちらにお任せして、ここではBlue Bottle Coffeeと日本に深い繋がり、って視点で。



 

私は普通にコーヒーが好きです。
普通に、というのは「毎日好んで飲むけど、別に何万もするエスプレッソマシンを持っていたり豆の銘柄に超詳しいワケでもないけど」みたいなレベル。
家で飲むコーヒーの豆はスタバだったりするし、コーヒーメーカーも普通。仕事中は缶コーヒーも飲むし、セブンイレブンで100円コーヒーも頻繁に買う。

つまり、コーヒーは好きだけど、別に強いこだわりを持って飲んでいるワケではない、レベル。
なので、小難しいコーヒー用語を使い回してコーヒー知識を披露する事はありませんのでご安心を。

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さて、このBlue Bottle Coffee、そのカワイらしいロゴマークにはおよそ似つかわしくない職人肌っぷり。
スタバのようなマニュアル化されたチェーン店とは対極のスタンスで、時間がかかってもこだわりを持って心を込めた一杯を提供する。
だからシリコンヴァレーのオフィス街に行列ができる。

 

さらっと書いたけど、アメリカでコーヒーに行列ができるって観光地以外ではなかなかの事。
僕ら日本人は行列にあまり抵抗がない、というか、行列ができる店こそ高く評価するような習性があるけど、海外はそうではないですしね。

 

そんなBlue Bottle Coffeeだけど、Websiteを覗いてみると、”Learn to brew”「コーヒーのいれ方を学ぼう」というページにこんな文章があります。

 

”In Japanese, the word kodawari roughly means “a sincere, unwavering focus on what you’re doing,
with a goal of making it perfect, while simultaneously knowing that perfection is impossible and that the work itself is most crucial.”
It’s often used as a means of flattery to describe the sort of individual who spends a lifetime devoted to his or her craft. Without slathering on too much pressure here, we’d like to gently posit that such attention ought to be paid to the ritual of brewing coffee at home.”

 

日本語の「こだわり」という言葉。その意味するところを大まかに言えば、真摯でブレる事のない目の前の取り組みへのフォーカスである。そこでは皆、常に”完璧”を目指しているが、同時に一方で”完璧”など存在しない事を知っている。しかし、目指し続ける事が重要なのだ。
この言葉は自分の作品に人生を捧げる人間への賞賛に使われる事が多い。ここでは、あまりかしこまる事はせずに仮定してみたい。そんな”こだわり”への意識が「家でコーヒーを淹れるという儀式にも向けられてもいいのではないだろうかー」と。

 

なんとも面白いイントロダクションですね。
「こだわり」が何なのかをとても正確に捉えている。

 

僕らは日本人だから「こだわり」は何となくイメージできるけど、これほど言葉できちんと定義できるだろうか。
完璧である事ではなく、完璧であろうとする姿勢が問題なのだ、という言葉に思わず「なるほど!」と思ってしまった。
僕らが概念としてぼんやりとしか理解していない「こだわり」の輪郭を浮き彫りにし、コーヒーに当てはめるBlue Bottle Coffeeにとってコーヒを淹れる事は私服の時間を前にした儀式であり、職人の「こだわり」を必要とする領域なんだと感じる。

 

事実、Blue Bottle Coffeeの創始者James Freemanは日本製のコーヒーデヴァイスを好んで使っているし、店頭で販売もしている。
我らが日本のハリオOji製のサイフォンやドリッパーがシリコンヴァレーのテック・スター達を虜にするのに一役買っているというのは実に嬉しい限り。

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こだわりのコーヒーを淹れるにはやはりこだわりを持って作られたデヴァイスが必要なのだろう。
日本メーカーの「こだわり」はその実力を見せつけた訳ですね。素晴らしい。

 

住んでいる我々には気がつきにくいけど、日本のコーヒー・カルチャーは意外とディープ。
コーヒーと聞くとスタバやらタリーズやらを思い浮かべてしまうけど、実はダンディなマスターがやってる「喫茶店」こそ世界に誇るべき文化。
一杯を丁寧に思いを込めて淹れる、いわば「おもてなし」精神にも通じる日本の喫茶店のこだわりはJames Freemen達をずっと虜にしてきた。

 

“We have, after all, been obsessing over Japanese coffee culture for a decade. “

(source : Blue Bottle Coffee Blog)

 

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海外出店の第一号が東京なのも理解できる。
東京への出店はずっと夢だったのかも知れませんね。

 

日本の「職人気質なこだわり」や「おもてなし」みたいな文化、品質やサービスのレベルって、中にいるとあまりにも当たり前になっていて気がつきにくい。
日本人のオジサンが海外エアラインに乗っては「日本の航空会社ではありえない!」なんて恥ずかしいクレームをつけていたりするのはいい例だけど。
普通に囲まれているから気がつかないし、与えられて当然のものと錯覚する。
それでもこうやって海外から日本の「こだわり」が逆輸入されてくると、あ、やっぱり日本ってスゲーんだなって嬉しくなります。

 

James Freeman達は何でもマニュアル化されているスタバが嫌いみたいだけど、いわゆるスタバに代表されるSecond Waveやシアトル系もそれはそれで好き。
早くて安くて、どこにでもあるから便利だし、それなりに美味しいから無いと困る。
これからSecond WaveとThird Waveが東京で入り交じってくると僕ら消費者にすると色々な選択肢が出てくるから楽しみ。
Blue Bottle Coffeeの参入を皮切りに日本でももっともっとコーヒー・アントレプレナーが活躍してくれると僕としては嬉しい。

 

 

 

Blue Bottle Coffeeをインスパイアする”日本のこだわり”とは was last modified: 7月 2nd, 2014 by Taka