「英語でキャリアアップ」は実際のところ30代で可能なのか?

英語でキャリアアップをしようー。

 

よく目にするフレーズですよねぇ。
まるで英語さえできれば、急に華やかなキャリアが開けるかのように語られるケースもありますが、実際のところどうなの?

 

英語を身につけてこれからのキャリアに活かしていきたい、と考えてる人にとっては気になるところ。

 

ビジネス雑誌などでは、まるで「英語ができなきゃ死ぬ」くらいの勢いで恐怖心を煽っていますよね。

 

個人的にはビジネス雑誌の英語学習特集は数ヶ月に一回、同じよーなネタを焼き増ししてるように思います。ネタに困った時に「とりあえず英語学習特集でもやっとけ」ってな感じでやってんじゃないの?と思わずにいられないんですけど、、、。
また、私がまだ学生で就活生をやっていた頃、TOEICのスコアは820点でしたが、友人に「それだけTOEICのスコアがあれば余裕でしょー」と言われたのを覚えています。

 

イヤイヤイヤ!全くそんな事ないし!就活きっっっついす!マジきっっっっついす!!!

 

と心の中で叫びつつ、「そ、、んな事はないよ」とだけ言った記憶があります(笑)

 

実際、TOEICスコアが高いだけで内定が出る事なんてありません。
英語にコンプレックスがある人ほど英語ができる人を見てそう思う傾向がありますが、TOEICのハイスコアや英検の上位級は決して「内定フリーパス」ではありません。

 

英語力はこのように時として、過大評価されがちですが、その情報に流されてはいけません。

 

漠然とした憧れや、漠然とした恐怖心からやみくもな英語学習を始めても、まず続きません。続いたとしても、キャリアとのベクトルがズレていればそれを仕事に活かす事さえできなくなってしまいます。

 

・とりあえず皆がTOEICと言ってるからTOEIC対策をする
・なんとなく学生時代に馴染みがあるから英検を受ける
・とりあえず英会話スクールの資料を請求する
・いきなり飛躍して海外留学を検討しはじめる

 

こういった経験があれば、まず一度立ち止まって、冷静に自分のキャリアと英語の可能性について考える時間を作ってみましょう。

 

英語をキャリアにつなげるのは、必ずしもスクールに通ったり、留学する必要はありません。大金を払うぶん「やらなきゃ」というモチベーションにはなるかも知れませんが、スクールは仕事を早く終わらせないといけなかったり、留学ともなると休職あるいは退職する必要さえ出てきます。そんな簡単じゃないですよねぇ。。。

 

アナタに必要な英語力はどういったものか?
そして、それを手に入れるにはどうしたらいいのか?

 

ここは1つそれを少し考えてみようではないですか。

 

英語 × アナタの専門分野 = ?

 

学生や20代であれば、まだ「ポテンシャル」とかいう秘めたるフォースを考慮して貰えれば、英語ができるだけでも結構なアピールになったりするケースもありますが、30代になってくると中々そうはいきません。

 

ポテンシャル?いつまで秘めてんだよ。”フォース”じゃねーよ。このスカイウォーカーが!!!

 

とまでは言われなくとも、やはり経験を求められるワケです。

 

ここで考えるべきは、今のアナタのお仕事での専門分野に英語をかけ合わせると、どういった可能性が見えてくるのか?という事です。

 

営業職であれば、当然、海外営業の可能性が見えてきます。
経理関連であれば、国際会計基準に統合されつつある流れの中でキャリアを伸ばせる可能性があります。
法務関連であれば、国際弁護士とまではいかなくても海外顧客との契約関連・リスク管理分野での専門性を高める方向が見えてくるかもしれません。
人事であれば、外資系への転職、あるいは外資系企業のクライアントを得意とするエージェントへの転身もアリかもしれませんね。

 

事実、今の時代、どんな部署にいても英語ができるに超した事はありません。
どのような分野であっても、そこに英語を掛け合わせるとキャリアの可能性に奥行きが出てきます。

 

このような可能性が見えてきた場合、「とりあえずTOEIC」といった「とりあえず生で!」みたいなノリでは実現できるワケないですよね。
さらにいえば、これらの可能性を現実にしようと思った時に、果たして英会話スクールが一番いい方法なのでしょうか?

 

英語学習の軸を何にするのか?どういったアプローチで学習してくのか?というのはあくまでもゴールから逆算して考えるべきで、決して「みんながやってるから」といったような曖昧な理由で決めるべきではありません。

 

 

まず、現職の会社での可能性を考えてみる

 

英語ができるようになったアナタの姿とそれになるまでの方向性が漠然と見えてきたら、次の問題はそれを実現する場所です。

 

キャリアアップというと、すぐに転職と結びつけてしまいがちですが、今の会社には本当にそのチャンスは無いのでしょうか?
特に海外と取引をしている企業では、英語を活かしていける可能性が非常に高いハズです。

 

アナタの専門性に英語を加え、その道のエキスパートになる事ができないか?
まず、検討してみる価値はあるハズです。

 

例えば、英文契約書をきちんと読みこなしたり、先方へのカウンター案の英文を作成できる人はあまりいません。法務部署ならまだしも、特に営業職でできる人はかなり少ない。日本の企業の場合、海外顧客との契約書締結までの交渉窓口は営業の人がやる事が多いのですが、実際、英文契約書の中身とそのリスクについて自分の意見を持ちながら法務部としっかりと意見を交わせる人はそういません。そもそも、英語ができる人でも英文契約書は英語の質がかなり異なるため、スラスラ読める人自体が少ない上に、営業は「とりあえず何でもいいから契約書を締結して話を進めたい」と思ってる人が多かったりしますしね。

 

他には技術職や生産管理のような部署であれば、英語ができるだけでかなり重宝されます。そもそも英語ができる人が相対的に少ない部署だからです。
営業の人間は英語が話せても、それは普段の電話やEメールでやり取りするレベルでの話で、多少技術的な話はできるものの、やっぱり専門的な話になってくると対応しきれないものです。どこのメーカーでも専門分野について英語でしっかりやり取りできる技術職は貴重な人材です。

 

このように、まず、「英語×アナタの専門性」で何かしらのエキスパートに成長できるチャンスが社内には無いか考えてみましょう。
自分が働いている会社なのですから、むやみに転職するよりも内側が分かっている分、イメージしやすいはずです。

 

 

それでもダメなら思い切って転職も考えてみる

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もしも今働いている会社は海外取引などが無く、英語を使う機会も全く無いのであれば、思いきって「ちくしょう!転職だ!」と言うのも選択肢になってきますよね。

 

ここでもやはり、先ほどと同様、

 

アナタの専門性 × 英語

 

が軸となってきます。

 

もちろん、英語だけではアピールになりませんよ。
全く経験のない業界・職種ではよほどポテンシャルを評価されない限り、例え英語ができても採用に至るケースは殆どありません。
英語にアナタの専門性が加わってはじめて価値があるのです。

 

ただ、転職の場合は、社内で「自分の専門分野 × 英語」でエキスパートを目指す場合に比べて、英語力を客観的に示さないといけない。

 

何故なら、転職の場合は初めて会う人に履歴書の上で英語力を示さなくてはならないから。
まず、英語を使うポジションでの募集の場合、当然ですが応募条件の中に英語力が入ってきます。
基準は企業によってマチマチですが、大体は「TOEIC600点程度」といった形で記載されます。

 

問題は、TOEICや英検といった英語系資格が無いと、まず書類通過しないという事です。
英語を勉強しながら社内でのキャリアアップを計る場合は、別にTOEICの点数がなくとも、回りに「アイツは英語もできる」と評価されればチャンスに繋がりますが、転職の場合はそうはいきません。

 

エージェントを使う場合、募集企業側が「TOEIC700点以上の人が欲しい」といえば、それ以下の人にはまずそのポジションが紹介される事もないのです。

 

冒頭書いたようにTOEICの点数が高いだけで内定が出る事はありません。
ですが、「英語を使うポジション」を狙う限り、TOEICは転職活動においてもの凄く大切なのは、ここが理由です。

 

つまり、TOEICの点数が高ければ、それだけ紹介される案件が増えるからです。
まず、選考の土俵に上がらないと話にならないじゃないですか。

 

実務で英語を使った経験が無くても、TOEICのスコアと、業界経験があれば選考対象になる事は十分にあり得ます。

 

むしろ、

 

Aさん:TOEIC700点。実務での英語使用経験は無いが勉強している。業界経験もアリ。
Bさん:TOEIC900点。仕事で英語は使用しているが、業界での経験はナシ。

 

という場合、Aさんを評価するのが自然です。

 

「半導体製品の法人営業経験」と「TOEIC 700点」があれば、当然、半導体メーカーや関連商社での海外案件担当のポジションは狙える訳です。

 

自分の専門分野でいかに実績を積んで来たかを示す職務経歴書とTOEICスコアがあれば、「アナタの専門分野 × 英語力」の軸で英語を使うポジションへ転職できる可能性は非常に高まります。

 

どの英語資格がいいのか?

study_eng

 

英語関連の資格はかなりあります。

 

英検、TOEIC、TOEFL、IELTS、日商英検、、、etc

 

どれが転職に有利か?

 

という事を気にする人がいますが、まずTOEICか英検にしておくべきです。

 

理由は、それがメジャーだからです。

 

アナタ自信の英語力の向上だけが目的であれば、特にTOEICにこだわる必要はありません。どの資格を勉強してもいいと思います。
しかし、転職に関していえば、資格の価値はいかにメジャーで、多くの企業が英語力を計る基準としているかで決まります。

 

試験としての品質、つまり「英語力をどれだけ正確に計れるか?」は問題ではないんです。
なので、「TOEICでは本当の英語力は計れない」といった議論はここでは意味がないのです。

 

こう言ってしまうとTOEICが試験として他に劣っているように聞こえてしまうかもですが、そういうワケではありません。
当たり前ですが、300点の人と600点の人では英語力に大きな違いがあります。なので、英語力を向上させる為にTOEICの勉強をする事はきちんと意味があります。

 

TOEFLやIELTSは海外の大学に留学する人のための試験なので、それなりに難しいです。ただ、日本の企業が採用活動をする中で候補者の英語力を計る基準としてメジャーかといえば、そうではありません。

 

要は、

 

100m走で9秒

 

って言われると、「速っっっっ!!!」と思いますが

 

110mハードルで14秒

 

って言われると100mの時に比べて、「ん?速い、、、のか?いや、速いな。」みたいな感じになりません?(笑)

 

どちらも凄いのは同じだけど、競技のメジャー度合いで印象も随分違いますよね。

 

分かりにくいかもしれませんが、そんな感じです。

 

例えば「経理部での経験 × 英語」の軸で攻めるような場合は、BATIC(国際会計検定)なども武器になる資格ですが、まずはTOEICか英検の勉強を中心にされる事をオススメします。

 

まとめると

 

英語力、というスキルは一部で考えられているような「内定フリーパス」ではないですし、それだけでグローバルなキャリアが築ける訳ではありません。
しかし、そこに軸となるアナタの専門性が加わると、途端にキャリアの可能性を広げる力があります。

 

現在の会社で頑張るにしても、転職をするにしても、ベースとなるのは「アナタの専門分野 × 英語」です。

 

現在の会社での専門分野に英語を絡めて社内のエキスパートを目指す場合、必ずしもTOEICが必要なワケではありません。
むしろ、経理なら経理で使う英語、生産管理であればそこで使う英語というものがありますから、そこに特化するのも選択肢になります。

 

一方で、転職の場合はやはり一般的な英語資格がものを言う面はあるのでTOEICや英検を軸にした学習が望ましいのです。

 

アナタの方向性によって「必要な英語力」は変わってくるので、回りの情報に流されずきちんと見極めてから、学習に取り組む事が実現への第一歩です。

 

 

 

 
 

 

 

「英語でキャリアアップ」は実際のところ30代で可能なのか? was last modified: 10月 1st, 2015 by Taka