15分で相手に変化を起こすプレゼンの本質とスキル(前編)

15分で相手に変化を起こすプレゼンの本質とスキル(前編)

こんなプレゼンに遭遇した経験は無いだろうか?

 

・ダラダラと長い割に何を言いたいのかピンとこない

・聞いていてとにかく眠い

・ゴチャゴチャと表やグラフが入っているけど、そもそも遠くて見えない

・しかも、何言ってるか聞こえない

 

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あ〜、早く終わらないかな〜。早く戻って仕事したいんだよな〜。ってゆーか、これって俺も参加する意味あんの?

 

しかし、自分の胸に手をあててみると、案外自分も同じような事をしていないだろうか?
正直、私は過去を振り返ると結構、、、やらかしていたと思う。

 

 

こんなプレゼンをしていないか?

 

・とりあえず、パワポを開いてなんとなくテンプレートを選ぶとこから始める

・なんとなく、「らしく」見えるのでグラフや表を入れてみる

・言いたい事をテキストボックスにびっしり書く

・図形にアニメーション設定するのが何か楽しくなっちゃって、図形とかバシバシ飛ばしちゃったりする

・プレゼン当日は、スライドのコピーを配布する

・レーザーポインターはライトセーバー。私はプレゼン・スカイウォーカー

 

 

どれか一つでも当てはまっていたら危ない。

 

知らないうちに「クソ眠たいプレゼン」になっている可能性がある。

 

誰しも他人がやっている時は「眠たいなー。ちゃんと準備してこいよ」なんて思うけど、いざ自分がやるとなると途端に「そこそこ無難でまとまった資料」を作り始める。
何故なら、みんな同じよーな感じでやっているから。要するにその場しのぎ。

 

ただ、他の人がやっているからといって、同じでいいという事にはならない。
あなたが他の人のプレゼンを見ながら感じているように、あなたのプレゼンを聞いている人は「見えねーよ」「聞こえねーよ」「眠みーよ」「何が言いたいんだよ」と思っていると考えた方がいい。

 

社内向けだろうと、社外向けだろうと、その空間にいる全ての人の時間を無駄にするだけ。



 

洗練されたプレゼン資料って?

 

“プレゼン”と一言でいっても実に多種多様である。
会社紹介、新製品・サービスの提案、社内売上げ報告、営業戦略資料、、、などなど。
さらに、あなたの職種によっても変わってくる。

 

ただ、どのような種類のものであれ、良いプレゼンには共通項がある。

 

それは、

 

オーディエンスに何かしらの変化を植え付けられるもの。

 

 

しかし、一方で「良いプレゼン資料」は状況によって異なる。
パワーポイントの機能をフルに使えば良い資料ができると思っている人がいるが、そういった表面的なレベルでの話ではない。

 

 

例えば、超エリート・コンサル集団であるマッキンゼーの人達のプレゼン資料はどんな感じだろうか?

 

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出典:slides share

 

洗練されたグラフ、チャート、グラフィックで埋め尽くされている。
では、これと似たようなスライドを作ればいいのか?

 

そうではない。

 

彼らのプレゼン資料がこうなっているのは、彼らのフィールドではこれが洗練された形であり、アートであり、クールでセクシーだから。
彼らが売るのは実体のある製品ではなくて、insight,analysis,solutionといった目に見えないものなのだ。

 

従って、根拠となるデータを積み重ねて、そこから得られる洞察とクライアントが取るべきアクションが展開されるようになっている。

 

あなたがコンサルであったり、何か無形商材を扱う職種であれば多いに参考になるだろう。
しかし、メーカーのような有形商材の場合、この”マッキンゼー風”が最適とは限らない。

 

コンサルとメーカー営業マンではプレゼン資料において、「洗練」の方向がまるで違う。

 

言い換えるなら、有形商材なのか無形商材なのか。
営業職なのかコンサルなのか。はたまた技術職なのか。

 

それによって、目指すべき「洗練された資料」は大きく違ってくるのである。
それが噛み合なかった場合、どうなってしまうのか。
次にその例を紹介したい。

 

 

そのプレゼン、ズレてます

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私がとある中小メーカーにいた時の体験を紹介したい。

 

その会社は印刷資材の会社で、ある時インクについてイタリアの印刷会社から問い合わせを受けた。
印刷会社といっても雑誌などの印刷ではなく、主にブランド物の服やバッグ、高級ロードバイク、高級なお酒のラベルなど独特な印刷だったのだが、私のいた会社が強かったのは電子基板やチップ抵抗の電極などの印刷用途に特化していた為、そういったオシャレな印刷にはあまり慣れていなかった。

 

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ヨーロッパへ出張し、まずは代理店と客先へのプレゼン内容の擦り合わせを行ったのだが、その時に問題が発生。

 

代理店の人がプレゼンの内容に怒り出したのだ。
出張前に日本で技術職の上司と打ち合わせを重ねていたので準備万全のつもりでいたのでワケが分からなかった。
私は平社員だったので、内容はほぼ技術側がまとめて、私の仕事は英訳がメインだった。

 

今思えばここがまずかった。

 

プレゼンの内容が「印刷の精度が◯◯ミクロン以内」とか「耐性試験の結果が◯◯」「他社製品との比較試験の結果が◯◯」などといったデータの羅列で構成されていて、そこが気に入らないと言われた。

 

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どういう事かというと、私がいた会社では主に技術系の人に対してプレゼンをする事が多く、比較試験の結果だとかスペック情報を伝えれば、コトが済んでいた。

彼らの興味は主にスペックや性能であり、数値を見ればどういう事か即在に分かるから。

 

つまり、そういった数字やグラフで埋め尽くされたスライドが私達にとっては当たり前だったのだ。

 

しかし、そのイタリアの代理店にすれば、そのプレゼンは「クソ眠たいプレゼン」でしかなく、そんなものを客先に持って行けるか!という話だったのである。
結果、客先では代理店が大至急作ったプレゼンで彼らがイタリア語でやっていたので、私は内容すらよく分からなかった。
前職での苦い経験ベスト3に入る事態だった。。。

 

後から考えると、その印刷会社が知りたいのは、スペックの数字がどーのこーのではなく、「それを使うと、デザインにどんな付加価値が与えられるのか」という事だけだったのだ。

 

相手は電子基板メーカーのエンジニアではなく、南イタリアで印刷屋をしている「職人」なのだ。

 

例えば、

 

・発色が良く、独特のテクスチャを生み出す事ができ、高級感が与えられる
・褪色が他のものに比べて遅い
・保管が簡単であり、長持ちするのでいつでも同じトーンを再現できる

 

みたいなメリットについての情報が欲しかったのである。

 

私達がこの時やらかした事は、シャンプーの宣伝をする為に

 

・成分の細かい内訳と他社との比較一覧
・洗浄効果における他社との比較データ
・pHの数値

 

のようなものをツラツラ並べたてて、肝心の「髪の保湿が従来品よりも長く続く」「指通りが滑らかになる」「従来品より頭皮への負荷が少ないと同時に、うるおい効果はUP」といったような使う側にとってのベネフィットがすっぽりと抜け落ちていたようなもの。

データを根拠として提示するのはいいけども、そこで終わってしまっていた。

 

 

その時言われたのが、

 

「お前らはデータやグラフを並べ過ぎる。客が知りたいのは使うメリットであって、クソみたいな試験結果じゃない。そんなのはカタログやテクニカルデータシートを見ればいいだろ。俺たちは電子部品メーカーに売り込む訳じゃないんだ。相手をよく見ろ」

 

一言一句覚えているワケじゃないけど、

 

“You love data and graph too much. Customers want to know benefit. Not fuckin’ comparison data. It’s a piece of garbage. You can see such things  if you read brochure or TDS. Remember, we’re not promoting to electronics industry. Look at your customer, very carefully.”

 

みたいな感じ。
技術部が自身満々に揃えたデータは”fuckin’ data”であり”a piece of garbage”でしかなかったのだ。

 

もし、あのグラフと表で埋め尽くされ、デザインセンスのかけらも感じさせない「これぞパワポ」みたいな資料でプレゼンしてたら失注していたに違いない。

 

今思えば、我ながら随分と間の抜けた話だったと思うが、こういった的外れなプレゼンは意外と多い。
他人のプレゼンと聞いている時は冷静になれても、いざ自分がプレゼンするとなった途端に力を注ぐ方向がズレまくってしまう。

 

そんなプレゼンは誰も耳を傾けないし、ましてそれを聞いたろことで買いたいとは思わない。
それはB to CでもB to Bでも同じ。

 

では、相手に刺さり、変化を起こすプレゼンはどうすればできるのか。

 

次回はその具体的な手法について。

 

↓ ↓ ↓

15分で相手に変化を起こすプレゼンの本質とスキル(後編)

 

 

15分で相手に変化を起こすプレゼンの本質とスキル(前編) was last modified: 7月 21st, 2014 by Taka