TOEIC参考書 評価レビュー VOL.4 「TOEICテスト 公式問題で学ぶボキャブラリー」

TOEIC参考書 評価レビュー VOL.4 「TOEICテスト 公式問題で学ぶボキャブラリー」

2013年に発売されたばかりの単語帳。

 

 

TOEICを運営しているETSが出版したという事で、ついに単語帳にも「TOEIC公式本」が登場した訳です。
本屋の語学コーナーには大抵置いてあります。

 

 

なんといっても「公式」ですからね。
どの単語帳よりも信用が置けるような気もしてしまいます。

 

 



 

ですが、

 

 

 

正直、ガッカリ。

 

 

 

評価は人それぞれかも知れませんが、僕から言わせれば「学習者の事を全然考えていないお役所の思いつき」です。

 

 

 

「え、公式なんだからイイんじゃないの?」

 

 

そう思われるかも知れません。

 

 

ただ名前だけで購入を検討されているならこの記事を御一読頂いてから決めて欲しいと思います。

 

 

 

1. コンセプトが微妙

 

 

 

この単語帳の最大の特徴は、その名の通り、公式問題の中で単語を覚える仕組みになっている点です。

 

 

 

つまり、「実際のTOEICの問題の中で単語を覚えていきましょう」という事。

 

 

 

これ、なんとなく一石二鳥な感じもしますが、そもそも、「TOEICの問題形式にあてはめて学習する」事と「単語が効率的に覚えられる」という事は全く関連性がありません。本当に単語学習の効率を考えるのであれば、音読を繰り返す」「問題集などで出会った知らない単語を単語帳でチェックする」という事が最も重要です。

 

TOEICの公式問題を使えば単語がサクサク覚えられるかというと、それは別問題です。

 

 

2.公式を使う意味

 

 

ETSが発売している「公式問題集」というのはTOEIC受験者にとってはマストです。

 

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ただ、誤解して頂きたくないのですが、公式問題集は「出題形式に慣れるため」「現在の自分の実力を把握するため」に使うのであって「英語力を伸ばすため」に使うものではありません。

 

 

大学受験の時、志望校の「赤本」ってあったと思います。

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これって、志望校の出題形式や傾向を把握する為に使うものですよね?
赤本を解きまくったって学力は伸びない訳です。
TOEICも同じで、公式問題集が赤本に当たります。

 

 

つまり、「知識を増やすための参考書」とは位置づけが異なるのです。

 

 

じゃあ、「赤本で英単語を覚えましょう」って言われたらどうでしょう。
私がこれから大学受験をするとしたらやりません。
間違いなくDUOやターゲットを使います。
そもそも赤本なんてのは知識を増やすために設計されたものではないのですから 。
同じことで、TOEICの単語対策をするなら、それ専用に作られたものを使うべき。

 

ETSは本人達がTOEICを運営してる訳ですから、どういった単語が出るかは分かってる訳です。
ですが、それと単語帳の質は別問題。

 

「600点を取るにはどういった単語セレクションにするべきか」「800点を目指す人はどういう単語が必要か」「どういった構成にすれば見やすいか」「どういう類義語をまとめて覚えたら効率的か」といったノウハウが単語帳の質を決める訳ですが、そのノウハウは「対策本」を真剣につくっている出版社なり著者である講師達の方が格段に上なのです。

 

 

つまり、TOEICを運営しているからって良い対策本を作れるというワケではない。

 

 

 

 

3. 公式問題集で十分

 

 

「公式問題」の中に出てくる単語くらいは抑えておくべき。
これは確かに一理あります。

 

だったら、公式問題集を使えばいいだけの話で、わざわざこの単語帳を買う必要があるのか疑問です。
発売されている公式問題集を購入し、解いた後、分からなかった単語をピックアップして覚えていく作業の方が記憶にも残ります。

 

 

5. 高い

 

いかんせん、高い。
約2,000円。

 

まあ、ジャンル問わず、試験の運営団体が出版するテキストって大体高いんですよね。
運営費にあてないといけませんから。
公式問題集だって3,000円もしますからね。

 

そういえば貿易実務検定協会が出してる公式テキストも高かったなー。
誤植ばっかのクセに。

 

 

6.音声が一部しかない

 

 

Part5とPart7の単語の音声はサラっと割愛されてます。

 

個人的にはここが一番、引いた。

 

だって、付属CDが見出し語を全部カバーできてないとか前代未聞ですよ。悪い意味で。

 

なんてゆーか、、、逆になんで割愛したのか聞きたい。

 

 

 

まとめ

 

 

本書は運営団体にありがちな「お役所仕事」と言わざるを得ず、学習者の事を真剣に考えてつくられたとは言いがたい。
公式という名前から期待値が高かっただけに非常に残念。

 

 

1ページの収録語彙が少ないから分厚い。
価格が高い。
レイアウトが工夫されてない。
音声が一部しかない。
単語の選定からして初級者向けなハズなのに解説が少ない。

 

 

今後、大学入試や公務員試験でTOEICが優遇される事が実現すればそれでも売れるんでしょうね。
なんたって「公式」ですから。例えば多くの高校が授業に使う教科書として導入すれば毎年黙ってても売れていきますからね。
であればこそ、もっと質の高い「公式」の名に恥じないモノを作って欲しかったというのが本音です。

 

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購入対象者:TOEIC初心者〜500点
見出し語:約1,500語
想定目標スコア::〜640点
オススメ度:★☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

TOEIC参考書 評価レビュー VOL.4 「TOEICテスト 公式問題で学ぶボキャブラリー」 was last modified: 9月 1st, 2015 by Taka