About Learn and Run

留学を超える英語体験をー。

これが、このEigo-holicの価値観です。

英語を身につけるために一番有効な手段は「留学」だと思われがちです。確かに、海外の文化を肌身で感じられる経験に価値はありますが、英語という「ツール」を身につけるために留学は本当に必要でしょうか。

英語をマスターするのに留学は必要ない

私がこの結論に至った2つの理由があります。
それについて少しお話をします。

英語ができない英文科生

1つは、私の英文科時代の同級生たち。
私は大学時代、英文科にいました(青山学院では英米文学科と呼びます)。

英文科なので、当然ですが英語が好きな人が集まります。
夏休みや春休みとなれば、数ヵ月間のホームステイにアメリカやオーストラリアに滞在する同級生は少なくありませんでした。中には、休学して一年以上留学している人もいました。

そこで、一つ驚いたコトがあります。

それは、彼らの英語があまり上達しているようには感じなかったコトです。
少しは上手くなったのかも知れませんが、では帰国子女のような、ネイティブライクな英語にブラッシュアップされたか?というと依然として程遠いカタカナ英語。

彼らは、ルームメイトの話、ホストファミリーの話、語学学校での話など自慢げに語ります。嫌な言い方ですが、当時の私は彼らが何をしにいったのか謎でした。ただ大金を使って、上達もせず帰ってきたようにしか見えなかったのです。

私は、そんな同級生を見ていて留学に価値が見いだせなくなりました。
結局、留学は目指さずに(といってもお金もなかったのですが)、毎日のようにドトールコーヒーに入り浸って、TOEICの問題集をやったり、洋書を読んだり、バイト先のバーで米軍のお客さんに絡んだり、そんな日々を送っていました。

そして3年生になり就活が始まります。
ここでも、驚きがありました。

長期休みのたびにせっせとホームステイをしていた同級生たちのTOEICのスコアです。
私はドトールに入り浸って勉強しながら、730点→790点→820点と就活のタイミングに合わせてスコアを伸ばしていきました。

英文科生としては900点をひっさげて面接に臨みたいところでしたが、叶わず820点が当時の履歴書のスコアでした。

一方、しょっちゅうホームステイをしていた同級生たちはというと、のきなみ600点台。
正直、驚きました。あんなに海外に行ってたのに600点台。よくて700点台。就活生全体としては悪いスコアではありません。が、「英語が得意」と胸を張れるスコアではありません。

当時、私の周りで一番英語が上手くTOEICもずば抜けていたのは、韓国からの留学生のLEE君。洋楽のHIP HOPとロックが大好きでバンドをやってました。
英語で歌いたいがために英語をやってたような人で、帰国子女を除けばずば抜けていました。

音声学という、いわゆる発音を専門的に学ぶ授業があるのですが、その先生がLEE君が帰国子女じゃないと知って驚いていたほどです。

結論。
英語に留学は必要ない。

誤解しないで欲しいのですが、私は留学を否定はしません。
海外で学びたい事があるのなら、そして、そのチャンスがあるのなら行くべきです。

ただし、それは、

「アメリカでマーケティングを学びたい」

「ヨーロッパでデザインを学びたい」

「シリコンバレーの企業でインターンをしたい」

などのように、海外でしか学べないことや、日本よりも海外が優れている分野を学びたいのであれば、です。
英語を勉強することを目的とした、いわゆる「語学留学」には私は懐疑的です。

しっかりと洗練された英語を身に着けて帰ってくる人もいますが、必ずしも「行ったから身に着く」わけではありません。日本で英語を真剣に学べない人は、海外に行っても同じです。

ただし、「海外で暮らす」という体験そのものには価値があります。
多様な価値観に触れて、日本では体験できないライフスタイルを体験することそのものに価値はありますから、それを目的に留学することも素晴らしいと私は思います。

辞書を使わないDigital Age

もう一つ、英語における留学の必要性について重要なのが、時代の変化です。

私が中学生の頃は電子辞書が流行り始めていた時代で、英語教師はなぜか「電子辞書を使うと英語が伸びない」とかワケの分からないコトをいって紙の分厚い辞書を強要してきました(笑)

私が大学の頃は、電子辞書もかなり進化して、色々な言語が収録されて、ディスプレイはカラーで、タッチパネルになってました。

でも、いまは辞書を持ち歩くことさえ不要になってきています。
ググればいいし、スマホで英語を読んでいて分からない単語はクリックすればすぐに意味を調べられるようになりました。

今のDigital Ageにあっては、英語学習の在り方も多きく変わってきています。
ひと昔前の英語上級者は、英字新聞のJapan Timesを紙で購読し、海外ドラマのDVDセットを買い込んで、TIME誌を読んでいました。

ですが、今の私達は、

・英字新聞をデジタル版で読めるし
・知らない単語はすぐ調べられるし
・ドラマもNetflixですぐ見られるし
・SNSで海外の人とつながるコトも簡単にできるし、
・Youtubeでネイティブの英語を学べるし
・英会話もフィリピンの先生からオンラインで学べる

という時代に生きています。
身の回りが英語コンテンツで溢れている時代です。

そうなると、英語を学ぶという事において、物理的に身体が海外にあるかどうかは、関係ないのかも知れません。

「英語を学ぶ」ではなく「英語で学ぶ」

これがEigo-holicの価値観であり、Credo(信条)です。

大人の私達にとっては、英語はもはや「科目」ではありません。
英語を勉強しないからといって、親にも先生にも怒られません。

そして、先ほど言ったように私達の身の回りは英語コンテンツで溢れていて、英語学習の在り方も大きく変わり始めています。

その中で、Eigo-holicが重視するのは、「英語を学ぶ」から「英語で学ぶ」へのシフトです。

TOEICや英検などの資格は、こと日本におけるキャリアの面では重要です。
しかし、本来の目的は「TOEIC800点を取ること」でも「英検準1級を取ること」でもなく、「英語を使えるようになること」です。
資格はその手段にすぎません。

資格を目的化してしまうと、私達が触れる英語は問題集や参考書の中の英語ばかりになってしまいます。これは「生きた英語」ではありません。英語学習のために作られた、いわば「英語のための英語」という加工物です。

英語のための英語だけに触れていても、実践で使える力はなかなか身に付きません。
もちろん、基礎を作るためには一定量が必要ですが、同時に生きた英語を取り入れるべきです。

そして、重要なのは「英語を学ぶことを目的にしない」ということです。
英語はツールであって、手段です。

・英語のためにニュースを聞く→英語のニュースで海外の情報を得る
・英語のために英字新聞を読む→海外ビジネス動向を知るためにTIME誌を読む
・英語のためにTwitter使う→シリコンバレーの最先端を知るためにwiredをフォローする

手段と目的を逆転させず、「英語のために」から「英語で」へマインドをシフトさせる。
そのためには、自分が興味のあるメディアだけに的を絞ること。そうすれば、結果として、分からない単語は調べるし、理解をしようとするので、英語力は加速度的に伸びていきます。

学生時代のやり方にとらわれない

もう忘れましょう。
中学・高校で習った(けど忘れた)英文法は。
その先に成功はありません。

一部の幸運な方は素晴らしい英語教師に出会い、真のコミュニケーションツールとしての英語を身に着ける事ができるかもしれません。

しかし大半は違います。
日本の英語教師は残念ながら質が低い。教育大を卒業し英検2級。TOEICは600点。教えるより教わるレベル。そんな教師がざらにいるのが実態です。そんな先生た作ったテストで悪い点を取ったからって何だっていうんですか。

大丈夫です。
本気でやれば、昔教わった英語の先生なんてすぐに追い抜きます。

楽(ラク)をするのではなく楽しむ

英語学習の業界は残念ながら、全く効果のないような教材が蔓延していて、構造としてはダイエットグッズと同じ産業構造になっています。

英語は大変で、苦しい。時間もかかりますよね?

いつまでそんな大変な事を続けるんですか?
忙しいアナタにそんな時間もないはずです。

でも心配する事はありません。
実は英語は○○するだけで、短期間で身に着ける事ができるんです!

この使い古された文脈はダイエットグッズと全く同じです。
しかし、残念ながら未だに人間の本能を刺激するのか、一定のセールス効果を生んでいるのも事実で、この論法で売り込みをかけてくるガラクタ教材は後を絶ちません。

もしかすると、10年後、脳にICチップが埋め込まれ、言語モードを切り替えるだけで様々な言語でコミュニケーションをとる事ができる時代になるかも知れません。が、その予定は今のところなさそうです。

英語は残念ながら楽(ラク)をして身に着けられるものではありません。

スピードラーニングという教材がある時期からテレビでCMを打ちまくって話題になりました。2007年頃からでしょうか。スピードラーニング自体はそれよりも前から存在しますが、世間で注目を集めて購入者が増えたという意味ではそれくらいの時期からです。

あれからもう10年以上。

アナタの周りに「スピードラーニングで英語が話せるようになった!」という人がいますか?

私の周りにはいません。

英語学習を「苦行」にする必要はありません。
苦労の対価として得られるモノと捉えてしまうと、挫折してしまします。なので、いかに楽しみながら継続的に触れていくか?が重要です。

しかし、楽しむ事と楽(ラク)する事は全く違います。

楽(ラク)をしようとする人は失敗します。
その根底には「英語学習は辛いものだ」っていうマインドが依然としてあるからです。人間、辛いものは続きません。

読んでくれた方へ

ここまで読んでいただいてありがとうございます。

このブログにたどり着いて頂いたという事は、アナタも何かしら英語を身に着けたいと考えてるのだと思います。

このブログへのアクセスがアナタの新しい世界の第一歩となる事を願いながら、今後も全力で発信していきたいと思います。

英語学習に関する相談、質問なんでも歓迎ですので、気軽にご連絡下さい。

私もいまだに英語を勉強している身です。
一緒に世界を広げましょう。