※この記事は2019年4月に更新されました。
TOEICの配点は、半分がリスニングです。
つまり、リスニングの攻略無くして、TOEICのハイスコア獲得は不可能といえます。
じゃあ、「リスニングの練習を頑張ればいいじゃん」という話ですが、不思議なことに、「リスニングが苦手だ~」という人ほど、リスニングの練習をキチンとしていないものです。
「よし、今日は英語を勉強しよう!」といって、単語帳を暗記したり、TOEICのPART5とかPART7、つまり文法・語法とか長文読解ばっかりやっていたりする。
これ、恥ずかしながら、昔の僕なんですよね、、、。
大学の図書室とか、家の近くのドトールで、問題集をゴリゴリやってました。
リスニングが大事とは分かってはいるんですけど、なかなか手が出ない。
「そもそも、リスニングってどうやって練習したらいいのか分からない」
「全然聞き取れなくて、凹むのがイヤ」
心の中では、そんな風に思ってました。
だから、「苦手な分野を無理して克服するより、得意なパートを伸ばした方がいい」なんて理由をつけて、リーディングばかりやってました。
その方が手を動かすせいか、勉強した気になれましたし。
要するに、リスニングから逃げてたって事ですね。
どうですか?
アナタも昔の私と似たような勉強、しちゃってませんか?
もしそうなら、今回の記事は何度も読んで欲しいです。
先ほど書いたように、私はリーディングに偏った勉強をしていました。
その結果、TOEICスコアは伸び悩みました。
正直、就活が迫っていたので焦りましたよ、、、。
英文科だったので、英語しか武器がない。でも、TOEICのスコアが冴えない。
ほぼ丸腰(笑)
就活が始まる頃、私はリスニングとの向き合い方をガラっと変え、新しいアプローチを取りました。
そうすると、就活が本格化する頃には800点を超え、卒業後には900点を超えました。その時には遂に、苦手だったリスニングのスコアが、リーディングを超えていました。
つまり、リスニングが「苦手」から「得意」に変わったのです。
今回は、この時に私が実際に行った学習法を、理論からしっかり書いていきます。
しかも、これはリスニングの強化だけの話ではなくて、スピーキングにも関係します。
「TOEICでリスニングが苦手過ぎる、、、短期間で克服してスコアを上げたい」
「カタカナ英語を脱して、帰国子女みたいなカッコいい発音を身につけたい」
これらの希望は、今回の記事をしっかり読んで実行すれば、叶います。
具体的な話にはいる前に、まずは断っておきます。
プロフィールにも書いてますが、私は、留学経験も海外在住経験もありません。
それでも、仕事で毎日英語は使いますし、アメリカ人から「どこの州に住んでたの?」「いつ留学してたの?」と聞かれる事も何度もありました。
これは、自慢でもなんでもなく、日本にいて学習していても、そのレベルには到達可能だという事を言いたいのです。
「英文科だからじゃないの?」と思われるかもしれませんが、それは違います。
実際、日本の大学の英文科の生徒は世間が思ってるほど、英語がペラペラではありません。
学校の授業に加えて、夏休み・春休みにはホームステイ。
そこまでお金を使っても、就活の時にTOEICが600点台だったり、英語も恥ずかしいくらいカタカナ英語だったりします。
じゃあ、何が大事なのでしょうか。
参考書選びでしょうか?
それとも、生まれ持った語学的センスでしょうか?
違います。
学習の仕方です。
これが、この後の話のキーになるので、頭にとどめておいてくださいね。
「6年間勉強しても、ちっとも英語が話せない」という国民的悲劇
「文法やリーディングは、、、まあ、頑張ればソコソコ。でも、リスニングが苦手、、、喋るとかもっとムリ」
中学高校で英語を勉強して、大学受験も頑張って、大学卒業して。
それでも、これが実態なんです。
これ、「読めるけど、聞き取れないし、話せません」って事ですよね。
厳しい言い方をすると、このレベルの英語はコミュニケーションツールとしては、あまり用をなしてません。
SNSで英語でちょっとコメントする、くらいならいいかも知れませんけどね。
で、6年以上を費やした僕らの英語力は、どうしてこんな事になってしまったのか?
そう思いますよね。
答えは明白です。
・日本の英語教育は、9割が文法とリーディング
・英語教師の質が、極めて低い
(TOEIC平均スコアは500点台→教えるより教わるレベル)
・「音声学」の知識を持った指導者は、中学・高校には皆無
リスニングとスピーキングができないのは、アナタのせいじゃありません。
日本の英語教育のせいであり、教師が使えなかったせい。
凄く迷惑で、腹立たしい話ですよね。
でも、悲観する事はありません。
きちんとセオリーに沿った方法で練習を積めば、今からでも英語を聞き取れるようになります。話せるようになります。
「一日15分、聞き流すだけ」では当然伸びない。必要なのは、正しい理論と、適切な〇〇
さて、どっかのCMで聞き覚えがあるような、無いような。
一応言っておきますが、そんなお手軽な方法では何も変わりません。
このブログではしつこいくらい言ってますが、英語は楽しむことはできても、楽(ラク)はできません。
英語教育という産業は、ダイエット産業と一緒で、「ラクして結果を出す」という宣伝手法で、いつの時代もガラクタが売られています。
引き込まれる広告で、ついつい買ってしまう人が後を絶たないから、成立しているんですが、なにせ結果が出ません。
英語もダイエットも、正しい理論と、ある程度の負荷は必要です。
ダイエットだって、「飲むだけ」とか「テレビを見ながら」っていう商品だと結果は出ないですよね?
結局は、RIZAPのような「理論立てられていて、決してラクではないもの」が結果につながるじゃないですか。
英語も同じです。
きちんとした理論と、それに基づく負荷トレーニングが最短の道のりです。
ただ、キツイかというと、そうでもないです。
なぜなら、効果が実感できるから。
ダイエットだろうと、英語だろうと、「キツイ」と感じるのは、効果が実感できなくて、モチベーションが下がった時です。
負荷の大小はあまり関係なくて、モチベーションさえ維持できていれば、負荷が高くてもこなせるものです。
ここまではOKでしょうか?
正しい理論と、負荷、です。
では、
「なんで聞き取れないのか?」
「リスニングのメカニズムは何なのか?」
という事を知るところから、話を始めていきましょう。
何故、僕らは英語を聞き取れないのか?
リスニングが苦手だ、と感じる。
その時、9割の人は「耳がまだ英語に慣れていない」と考えます。
そして、
「たくさん英語を聞けば、やがて耳が慣れるはず」と考えます。
残念ながら、これは間違いです。
世の中には、「たくさん聞く」、、、つまり、「多聴」という学習法が長年存在しますが、はっきり言って、効果が薄いです。
まして、1日◯◯分聞き流すだけ、と歌っているようなスピードラーニング的教材は何の役にも立ちません。
「耳を鍛えたければ、とにかくたくさん聞け」という理論はずーーっと盲目的に信じられてきました。
ですが、このブログを読んでくれているアナタは、これをいったん忘れてください。
問題は量ではありません。
英語を聞いているうちに自然と耳が慣れてくるのは、英語圏で3年を過ごしてどうにかやっと、という次元です。
しかも年齢も影響します。
このブログは、社会人の方が多く見てくれていますので、その視点でいうと、「こんな時間、社会人の僕らがどうやって捻出しろっていうんですか?」ってことです。
働きながら英語の勉強に充てられるのなんて、通勤時間を使っても、せいぜい一日に1~2時間くらいじゃないですか。3年分?ムリムリ。
もう一度言います。
問題は量ではありません。
では、問題は何なのか?
答えはアナタの脳の中にあります。
いきなりですが、アナタの脳は本当の英語の音を知りません。
急にそんな事を言われても、よく分からないと思いますので、順を追って説明しますね。
まず、「人間が会話の中で言葉を認識するプロセス」を、簡単に整理するとこうなります。
1.耳から音が入る
2.脳が音で単語を識別する
3.単語の意味と、語順(=文法)に沿って「文章」として意味を理解する
これを、脳内で高速処理しています。
問題は2の「脳が音で単語を識別する」というステップ。
日本の英語教育は、ここがすっぽり抜け落ちてるわけです。
受験というペーパーテストを大前提としているので、スペルで単語を認識する(=目で認識する)ことばかりで、音で単語を認識する(=耳で認識する)訓練を全然しません。
いくら単語を知っていても、耳に入った音でその単語を認識できないんだから、リスニングなんてできるハズがないんです。
学生は「スペル」で単語を覚える事に没頭します。
例えば、”complicated(複雑な)”という単語を覚えたとします。
ノートに書いて書いて、なんとか覚えた。
でも、リスニングで”クンプィケイレッ”と耳に飛び込んでくると、それが”complicated”だという事を認識できない。
知っていた単語のハズなのに聞き取れないー。
そういう経験、ありませんか?
私はメチャメチャあります。
リスニングの問題集をやって、全然解けない。
で、解答・解説で全文を文字として見る。
そこで気が付くのは、「知らない単語が多いから聞き取れない」のではなく、「知ってる単語を聞き取れていない」という事です。
言い換えると、文字としては知ってるけど、音としては知らない、という事です。
そうすると、次の疑問が湧いてきますよね。
「なんで、その音を認識できないのか?」
そう、そこが問題ですよね。
突然ですが、「英語と日本語の音の数の違い」を知っていますか?
日本語の母音はアイウエオの5個だけですよね?
日本人だから、ここまでは大丈夫ですよね?(だいじょばない人は日本人をやり直してください 笑)
じゃあ、英語の母音って何種類あるか知ってますか?
約16個と言われています。
なんと、その数3倍。。。
日本語の「ア」に該当する後だけで4種類。
ӕ ɑ ʌ ə
発音記号で示すならこの4つです。
辞書で見たことありますよね?単語の下にウニョウニョ書いてあるやつ。
日本語ではどれも「ア」なんですが、英語では、これらの音は明確に違います。
bat(コウモリ)のaの発音記号は、ӕです。
but(しかし)のuに部分は発音記号では、ʌです。
でも、日本人からしたら、どっちも「バット」ですよね。
もう一つ例を挙げますね。
“fの音は下唇を軽く噛んで、息をフーーッ”
と教わりませんでした?
でも、日本人の大半はfat(太い)を「ファット」と発音し、「フ」は口笛を吹くような唇のポジションから発音します。つまり、「ハヒフヘホ」で処理していますが、これは英語のfとは全く異なる音です。
このように、英語には日本語に無い音がたくさんあります。
そして、問題は、「英語にあって日本語に無い音」を、日本語を母国語とする僕らの脳は知らないという事です。英語の音が、脳にインストールされてない、と言い換えてもいいかも知れません。
1.耳から音が入る
2.脳が音で単語を識別する
3.単語の意味と、語順(=文法)に沿って「文章」として意味を理解する
これで言うと、2つめのステップで既につまづいている、という事です。
リスニングが苦手な人は、聞き取れないのを「速さ」のせいにします。
確かに、速い英語は聞き取りが難しいです。
でも、原因は別にあります。
PCやスマホの文字のフォントってあるじゃないですか?
MS明朝とか、MSPゴシックとか、メイリオとか。
英語だと、ArialとかTimes New Romanとか。
つまり、字体ですよね。
最近は、どの端末にも標準のフォントは入っているので、かなり減りましたが、文字化けってあるじゃないですか。
相手の送ってきたメールに、自分の端末には入ってないフォントや特殊文字が使われていると、「????」のようになってしまう現象。
英語のリスニングの場合も、同じような事が脳で起きているんです。
自分の脳に無い音は、認識できません。
ただ、PCのフォントと違うのは、
脳は知らない音を感知すると、知っている音の中で一番近いもので勝手に代用する、という事です。
“ӕ ɑ ʌ ə”の音は全て「ア」に聞こえるというのは、つまりこれらの音が脳にインストールされていない為、脳が勝手に「ア」として処理している状態です。
同時に、インストールされていないが為に、これらの音をキチンと発音する事もできません。それが、日本人のカタカナ英語の原因になっているんです。
日本人が混同する
RとL
SとTH
これらも全て同じ理屈から発生しています。
RもLも僕らにとっては、「ラリルレロ」でしかないので、一緒なんです。
「英語を聞き取れていない状態」とはつまり、勝手に一番近い日本語の音に置き換えて認識している状態です。
私が先ほど、「聞き流し」とか「多聴」という学習に効果が無い、と言ったのはコレが根拠です。
脳が知らない音をいくら聞き続けたって、脳が勝手に日本語の音に置き換えてしまうだけなんですから。ザルに水を入れ続けるようなモノなんです。
ネイティブ・スピーカーというのは、逆に英語の音がすでに脳に備わっています。
だから、音を認識できます。
少し専門的な話をしますと、人間は3歳くらいまでに母国語が決まる、と言われています。
つまり、それまでに母国語の音が脳にインストールされます。
これは、遺伝は関係なく、環境で決まります。そして、基本的にはその音は、一種類の言語の音しかインストールされません。
私達の場合は、3歳ごろまでに日本語に囲まれて育った。
だから、日本語の音が脳にインストールされたワケです。
例えるなら、PCのOSの言語を決めるようなものです。
ですが、環境や訓練によって、稀に2つ以上の言語の音が備わる人がいます。
それが、いわゆるバイリンガルとか、トリリンガルとか言われる人たちです。
では、TOEICのリスニングを芯でとらえ、カタカナ英語も脱するにはどうすればいいのか?
「TOEICでリスニングが苦手過ぎる、、、短期間で克服してスコアを上げたい」
「カタカナ英語を脱して、帰国子女みたいなカッコいい発音を身につけたい」
これらは実現可能だ、と最初に言いましたよね。
ここまでの話では、いわば問題の特定のステップでした。
つまり、何故僕らはこれまで「リスニングが苦手過ぎ」で、「カタカナ英語から脱することができなかった」のか、という原因を突き止めたワケです。
その原因は、「脳が英語の音を知らないから」
原因が分かれば、それを解決すればいいワケです。
じゃあ、留学しないといけないのか?
違います。
実は、英語の音は大人になってからでも、訓練である程度はインストールできるんです。
先ほど言ったように、3歳くらいまでには、黙っていても何かしらの言語の音がインストールされます。
これは、あくまで受動的なもので、自分の意志でやる事ではありませんよね。
私達だって、日本語の音を認識するために、幼いころ特別な努力をしたワケじゃないですもんね。
じゃあ、英語の音も同じようにインストールしようと思っても、残念ながらできません。
10代で、英語圏に留学していれば、まだ自然と身に着ける事ができますが、大人になると無理です。
ですが、人為的に、意図的に訓練すれば可能です。
もちろん、ネイティブスピーカーと同じレベルは難しいですが、かなり近いレベルまでは到達可能です。
「聞き流し」というのは、あくまで「受け身なトレーニング」です。
英語を耳に流して、いつか英語の音が脳にインストールされるのを待つような行為です。
ですが、先ほど言ったように、それができるのは10代までで、しかも「留学して」という前提つきです。
大人になった僕らが、チョロチョロっと英語の音を耳にあてたところで話になりません。
そうではなくて、積極的に「耳に、そして脳に刷り込んでいく」という訓練が必要です。
じゃあ、それってどうやるの?
って思いますよね。
まず、一番オーソドックスなのは、
発音記号を理解し、常に発音を意識しながら、音読の練習を繰り返す。
実は、私は英文科にいたクセに、大学2年の終わり頃まで、発音記号が一切読めませんでした。なんとなく発音してました。
音声学の授業を受けて、読めるようにはなったんですが、その後も気にしなかったんです。
ですが、TOEICのリスニングに伸び悩んでから、きちんと発音記号を意識して、音読の質を上げてから、リスニングはどんどん伸びました。
この方法のメリットは、
・お金があまりかからない(参考書代が2,000円くらい)
・自分の好きな洋楽、ナレーション音源(ニュースとかインタビュー)を材料にして学習できる
デメリットは
・発音記号を覚えないといけない
・音読用の素材を作るのに時間がかかる
・効果を実感するまで半年くらいはかかる(私が20歳くらいの時でそれくらい)
素材を作るのに時間がかかるかっていうのは、音声の原稿をプリントアウトして、本文の下に発音記号を全部書き出す必要があるからです。
この作業、クソ面倒くさいです。
殆ど全部の単語を辞書で調べて発音記号を書いて行くワケだから。
なので、後ほど「発音記号を覚えないでも済む方法」も紹介します。
ですが、その前に大事な事を。
このトレーニングは、とても重要なセオリーが背景にあります。
「聞き取りたいなら、まず発音の練習をせよ」
というものです。
さらに言い換えると、
「きちんと発音できる音は、聞き取れる」
これなんです。
多くの人が勘違いしているのは、ここなんです。
リスニングと発音は無関係だと思ってる。
リスニングは耳の話。
発音は口の話。
そう思ってる。
だけど、違います。耳と口は表裏一体です。
そして、聞き取りたいなら、耳ではなく口から鍛えるべきなんです。
これは非常に大切な原則なので、絶対に忘れないでください。
耳からではなく、口からです。
もう一度言います。耳からではなく、口から、です。
さて、
“後ほど「発音記号を覚えないでも済む方法」も紹介します”
なんて先ほど書きましたよね。
まあ、「発音記号を覚えなさい」って言われてもキツイだろうな、っていうのは私も分かっているので(汗
一応、英文科にいくほど英語が好きだった私でも、これは嫌でしたもん。
できれば、発音記号なんか覚えないでいたかったですよ。
受信音域を広げ、英語音を脳にインストールできる教材
リスニングにおける、「英語と日本語の音の数の違い」
これが問題だ、という話をしてきましたよね。
で、英語の音がインストールされていないのが、聞き取れない原因だ、と。
コレに加えて、最近の言語学的な研究では、違う問題が指摘されています。
それは、英語と日本語の「周波数」の違いです。
日本語:125hz ~ 1,500hz(ヘルツ)
という周波数域で発音されるのに対して、
英語:2,000hz ~ 12,000hz
であるという事がわかってきました。
周波数域の場所も、幅広さもかなり違うんです。
ちなみに、周波数が高いほど「キーーン」という音に近づいていきます。
ピアノの鍵盤で、高い音ほど、周波数が高いと考えると、分かりやすいですかね。
そこで問題なのが、普段使わない周波数域の音をキャッチする力は、年齢と共に衰えていくという事です。
モスキートーンってあるじゃないですか。
たむろする若者を撃退するために、10代にしか聞き取れない高周波数のウルサイ音を、わざと流すやつ。
大人はもうその周波数域を捉える力が無くなっているので、聞こえないわけですね。
これは言語にも言えることです。
赤ちゃんのうちは誰しもが、幅広い周波数域を捉えることができますが、母国語が決まっていくにつれて、その言語でよく使う周波数に特化してキャッチするようになります。
これは、生存のための本能とも言えます。
赤ちゃんは本能的に、ママとパパの言葉を理解し、コミュニケーションをとる能力を身に着けることが、生存には必要だと知っています。
なので、使われない周波数域の音は重要ではなくなります。
その結果、英語で使われる周波数域の音は、年齢と共に聞き取れなくなっていきます。
ただし、完全に失った訳ではありません。
あくまで、聞き取りにくくなる、という事です。
しかも、最近はその衰えた聴覚を鍛えて復活させる教材があるんです。
凄いですよね。
“リスニングパワー”という教材なんですけどね。
Scott Perryという人が監修した教材で、よくできてます。
アメリカのハリウッドって、英語がネイティブじゃない俳優さんも多く出演していますよね。日本人だと、渡辺謙さんとか。
そういった「非ネイティブ」の俳優さん達は、英語の発音の訓練を受ける事が多いんですが、Scottさんはその訓練の専門家です。
従来のリスニング教材は、「英語を聞いて耳を慣れさせる」ことにフォーカスを置いてきました。
でもこの方法だと、さっき言ったように、「日本語の音に置き換えてしまう」だけで、効果がありません。
一方で、リスニングパワーは、コンセプトが全然違います。
英語で使われる周波数域に意識を集中して、それをキャッチする力を鍛えるための教材です。
「自然と慣れる」のではなく「意識的に慣れさせる」というのが重要なポイント。
私自身も使ってますけど、よくある「英会話の音声を聞いて問題を解く」ような教材とは全然違います。
・英語ではなく、高周波数の音(キュイーンみたいな音)を聞くトレーニング
・日本語の雑音の中に英語を混ぜて、英語に意識を集中させるトレーニング
が多くを占めています。
ちょっと変わってますよね。
テキストに沿って何周かやっていくと、次第に「日本語より英語の音に耳が反応する感覚」が出てきます。
最初は小さく聞こえていた高周波数の音が、次第に大きく聞こえるようになりました(ちなみに、当たり前だけどボリュームは変えてないですよ 汗)
ところで、
「周波数は分かったけど、さっき言ってた英語と日本語の発音の違いの件はどうなのよ?」
と思われましたか?
英語を聞き取るには、英語の音を脳にインストールせよ、っていう話でした。
その為には、発音記号を覚えるのがいいけど、それがイヤな人は違う方法を紹介しますって。
リスニングパワーは、その問題も解決できます。
しかも、発音記号を覚える必要もなく。
まず、発音記号はテキストに登場しませんのでご安心を。
その変わり、この教材では「カタカナ発音」と「ネイティブ発音」の比較を徹底的にやります。
発音記号が読めなくても、その違いがすぐに分かるようになります。
そして、ネイティブ発音を真似る事で、自分もその発音をきちんと身に着ける事ができます。
メリットをまとめると、こんな感じです。
1. 高周波数の音をキャッチする力を鍛え、英語の音が聞き取り易くなる
2. カタカナ英語を脱却し、正しい発音を身につける事ができる
3. 発音記号が読めなくても全く問題ない
これで、英語の音は脳にしっかりインストールされます。
その上で、音読の練習をしてみてください。
3ヵ月あれば、TOEICのリスニングの速度であれば、かなり捉えられるようになります。
リスニングパワーの公式サイトはコチラです。
↓ ↓ ↓
【追記】購入前に知っておくべきこと
2つ注意点があります。
1つ目は、集中して聞く事。
この教材は「家事をしながら1日15分聞き流すだけ」という類のものではありません。
ダラダラ聞き流しても、時間が無駄になります。
2つ目は、効果をきちんと理解する事
私も、購入前に使用者の評価について色々と調べました。
その中に、「効果がない」という漠然としたコメントがいくつかありました。
ここで注意するべきは、何をもって「効果アリ」とするか。
まず、この教材の目的は、先ほど説明した通り、
・英語の高周波域をキャッチする能力を身につける
・日本語と英語の発音の違いを知り、正しい発音を身につける
なワケです。
誤解の無いように言っておくと、
「英語の音を聞き取れる」というのは、「意味が理解できる」とは全く別の話ですからね。
リスニングパワーだけをやっても、「耳から入った英語の意味を、瞬時に理解できる」ようにはなりません。
1.耳から音が入る
2.脳が音で単語を識別する
3.単語の意味と、語順(=文法)に沿って「文章」として意味を理解する
これが、英語を理解するプロセスだと言いましたよね。
リスニングパワーは2のプロセスを鍛えるための教材です。
なので、いくら音として認識できても、そもそも単語の意味を知らなかったり、文章の構造を理解できないと、「意味不明な音」でしかないですよね。
とはいえ、「英語の音」がきちんと脳で認識できるようになるので、教材としての質はかなり高いです。
よく、「カタカナ英語でもいいから、伝えることが大事」なんて言いますよね。
心構えとしては素晴らしいのですが、言語学の観点から言うと、全く的外れです。
カタカナ英語で話す人は、やはり英語の理解度が低いです。
簡単に言うと、きちんと聞き取れていません。
私自身、仕事で海外と電話会議で何度も経験しました。
日本人は、会議の時に「分かったフリ」をする人が凄く多いです。
“Ah,ha”とか”Yes,yes”とか連呼します。
でも、実際には理解していない事がほとんどです。
後から、内容を振り返ると、「そんな事言ってたっけ?」とか「オレは聞き取れなったんだけど、、、」とか言う始末。
結局、カタカナ英語の人は、脳が「アイウエオ」になってるので、拾える英語の音が少ない。なので、拾える単語の数も少ない。
結果、なんとか拾えた単語を繋いで、勝手に文章の意味を想像で作りあげちゃう。
とりあえず頑張って喋る、という心構えはいいのですが、これじゃあ喋らない方がマシです。仕事の英語として使いものになってません。
そして、カタカナ英語というのは、ネイティブにとって非常に聞き取りにくいです。
コミュニケーションというのは、「相手に伝える」が前提なワケですから、英語らしい発音を無視するというのは、乱暴なのです。
なので、この記事をここまで読んでくれたアナタには、是非、本当の意味で使える英語を身に着けて欲しいと思っています。
そして、それは今回お話したように「英語の音をインストールする」ことで手に入れる事ができます。
音声学的に正しい方法で鍛え上げた発音は、「聞き流し」では到底及ばない、確固たるリスニング力を育てます。
そして、音声学的に正しい方法で鍛えたリスニング力があれば、TOEICのリスニングなんて8割~9割は聞き取れて当たり前なんです。
正直、こんなアプローチで英語を勉強してる人って、周りにいないですよね?
だから、皆、英語をちゃんと身に着けられないんです。
変なカタカナ英語になるか、挫折するかです。
だからアナタは同じ方法を取るべきではありません。
TOEICでは聞き取れて当たり前のリスニング力、海外と電話会議をしてもしっかりと通じる英語らしい綺麗でカッコいい発音。
アナタが身に着けるのはコレです。
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