※この記事は2019年1月に更新されました。
今週、財布を買い替えました。
・3年弱使っていたWhite House Coxの財布の小銭入れの部分が破れてしまった
・そして、「エイジング」と言えば聞こえはいいけど、どうみても汚くなってきた
小銭を入れすぎて見事に破れました、、、気に入ってたので泣きそうでした(ちょっと泣いてたかも)。
>>参考:ホワイトハウスコックス 6ヶ月目 〜 艶のあるエイジングを目指して 〜
というワケで、思い切って買い替えをする事に。
しかし、財布選びって時間かかりますよね。
悩み過ぎてハゲるかと思いました。
自分のこだわりや好みは勿論、仕事でのTPOも考えないといけないですし。
調べれば調べるほど、よくわからなくなっていきました(笑)
まぁ、幸せな悩みですけどね。
色々と調べたので、せっかくなら私と同じ年代の方で、
「財布がボロくなってきたから買い換えたいなぁ」
「そろそろ奮発して、一生モノの財布を買いたいなぁ。年齢的に相応しいとなるとどこのブランドがいいかなぁ」
あるいは、
「30代の彼氏・旦那の財布がボロボロなので、キチンとした財布をプレゼントしたい」
という方に是非読んで欲しいです。
メンズ財布における3つのカテゴリー
私のような30代の男性が財布を選ぶ場合、大きく分けて3つのカテゴリーから選ぶ事になるのかな、と思います。
1.スーパーブランド系(ネームバリュー重視)
エルメス、ルイ・ヴィトン、グッチ、ブルガリ、ボッテガなどなど。
誰もが知ってる、いわゆる「スーパーブランド」ってやつですね。
ここらのブランドの財布を持っていると「間違いない」という安心感はあるけど、
没個性的だったり、ブランドを前面に押し出し過ぎたデザインは「ヤラしい」「ダサい」といったネガティブな見方をされる事も。
ドン・キホーテで売ってるような、ロゴとかモノグラムが全面に出ているデザインのものだと特に。
なんか、夜の仕事してるっぽいというか(笑)
2. 高級革デザイナーズ系(上品さ重視)
なんとも定義しにくいジャンルですが、、、。
高級で厳選された革を使ったメゾン系ブランドで、スーパーブランドほど知名度は無いものの、「オシャレな人はわかってる」なブランドたち。
例えば、
・カミーユ・フォルネ
・ベルルッティ
・ヴァレクストラ
・ラルコバレーノ
・メゾン・タクヤ
あたりかなと。
上質な革と、ハイセンスなデザインを融合させているのが特徴です。
価格帯的には、4万円~で上はキリがないです。
ハイブランドより高いものもざらにあります。
ブランド名は分からずとも、「上品だな」「なんかイイ財布使ってるな」という印象を与えます。
3. こだわりの革財布系(経年変化重視)
やっぱり、男は革財布。
持っていてスマートで、スーパーブランドのような嫌みさがない。
ブライドル(牛)、コードバン(馬)といった革で作られたものが多いです。
ここ数年はWHC(ホワイトハウスコックス)というブランドの流行もあったりして、デパートのメンズ小物フロアにいくと一番数がそろっているジャンルです。
・GANZO
・WILD SWANS
・キプリス、エッティンガー
・グレンロイヤル
・WHC
・万双
・土屋鞄
・ソメスサドル
などが有名で、ブランドとしては英国勢と日本勢が強いです。
基本的にはシンプルでクセのないデザインが多いです。
最近はバイカラー(内側と外側で色を変えてデザインのアクセントをつけている)のオシャレでキレイめなものも増えてきましたけど。
スーツでも私服でも合わせ易く、長く使えるジャンルなので手が出しやすいです。
ただし、デザインの他に「縫製のキレイさ」「革の品質」が選択基準になるので少し勉強が必要でもあります。
価格は2万円くらいから手に入りますけど、かなりピンきり。
以上、3つのカテゴリーに分けてみました。
財布選びは悩みだすとマジでキリがないので、まずはアナタの趣味がどのカテゴリーと相性がいいか把握すると決めやすいかも。
それぞれのカテゴリーについて今回私が候補に入れたものを紹介するので、ご参考になれば幸いです。
一応、私の前提条件としては;
・予算は7万円くらいまで
・長財布 or ラウンドジップ
・革財布である事
という感じで買い物しました。
1. スーパーブランド系
この記事を読んでくれている人には敬遠されるかなぁ、、、と思いつつも(汗
紳士ブランドは極めるほどに「沈黙の美学」みたいなのがありますからね。
主張が激しいコテコテの「ブランド物」はダサいと思われることも多いです。
スーツを着る仕事をしている、いわゆるフツーのサラリーマンであれば、一目でわかるようなヴィトンのモノグラム、ダミエ、エピやGGマーク連打のグッチなどは避けた方がいいです。
財布に限らず、バッグや名刺入れもそうですが、コテコテのデザインは、、、
正直、下品に見えます。
特にコンサルタントや士業など、人のサポートをするような職種の方にはオススメしないです。
「なんかこの人、主張が強そうで私の話をあまり聞いてくれなさそう、、、」
というイメージを想起する危険があるので、イイ事ないです。
コテコテのブランド物は、「成功者」ではなく「小金持ち」「見栄っ張り」というイメージが先行しがちなので。
本来はそういうブランドじゃないんですけど、日本だとそういうイメージがあまりに強いですよね。
なので、コテコテのブランド物が好きな場合はプライベート用と仕事用で分けるのもいいかもしれないですね。
でも、ハイブランドでもデザインをきちんと選べば上品なものも沢山あります。
下品にならずにハイブランドを身に着けるコツは、正規店で買い物をすることです。
当たり前ですが、ドン・キホーテにはあの店の客層に好まれるものしか置いてません。
極端にいうとジャージを着てセカンドバッグを持ってるようなオラオラ系の人とか。
一方、ちゃんと正規店のブティックに行くと、意外とコテコテなデザインは置いてないです。
最新作がまず並べられていますし、かなり洗練されたデザインのものが多いですね。
後はブティックであれば店員さんも、普段から富裕層を相手にしていますし、TPOを考えた時にどういうデザインが良いかも適切にアドバイスをくれますので安心です。
今回、私が検討したハイブランド系はこちら。
PRADA
最近、会社の人でプラダの財布買った人がいて、思わず「いいね、ソレ」と言っちゃいました。
なんかシンプルで上品なトーンなので。
実物も見に行きました。
サイズ感も丁度いいですし、革質も良かったです。
長財布で予算は7万円くらいですね。
TOD’S
TOD’Sは真ん中のラインがアイコン。
アイコンがロゴではないのが、シックで格好いいです。
カバンや靴がメインのブランドなので使っている革質はやはりいいし、色気がありますね。
予算は7万円くらい。
というワケでスーパーブランド部門からはPRADAとTOD’Sを候補にしました。
GUCCIはせっかくいい革使ってるのにデザインが迷走しててよく分からない。。。
ヴィトンはエピだろうがダミエだろうが、既に認知度が高過ぎて「コテコテ感」が不可避なので却下。
エルメスはひたすらに高く、予算オーバー(精進あるのみ、、、)
あと、こういうブランドは決して「経年変化」を楽しめるようなものではないですよね。
ただ「ボロい」という事になるので、一生モノとして使えるか?というとNoです。
3. 高級革デザイナーズ系
そもそもこのカテゴリーのネーミングが正しいのかも不明なんだですけどね。
徐々に人気が広まってきてるジャンル。
高級な革を使い、そこに洗練されたデザインを同居させているブランド達。
主にヨーロッパ勢が強いジャンルで、使われる革は柔らかいカーフ(子牛)が多く、しっとりと手に吸い付く上品さがワンランク上って感じです。
Valextra(ヴァレクストラ)
出展:Valextra
最近日本でも人気が広まってきていますね。
“イタリアのエルメス”、と呼ばれるほど美しく洗練されていて、革質が良い。
ホント、ずっと触っていたいくらいしなやかで吸い付くような手触りです。
特徴的なのはその革の品質とデザイン。
カードポケットのV字の切れ込みや、コバ(縁の仕上げ)がアイコン。
私は昨年ヴァレクストラの名刺入れを購入したので、財布も合わせようかと検討。
銀座三越の店員曰く一番売れているのはラウンドジップらしいです。
ただ、ラウンドジップはデカ過ぎる。。。
手ぶらでコレにiphone入れて歩く人もいるそうな。
なんか電子辞書のカバーみたいであまり好きにはなれず。。。
で、長財布はというと、、、、
カッコいいけど高い。
11万円くらいで、予算オーバーです。
妻に稟議を通せませんので、今回は断念。
まあ、高いと感じるという事は自分がその財布を持つレベルに到達していない、という事です。
精進あるのみです(泣)
ちなみに、同じデザインでも10色以上あるので、自分の好きな色を選ぶのがヴァレクストラの楽しいところ。
私は名刺入れ1つに1時間以上悩みました(笑)
落ち着いた色にするのか、あえて派手なのを選ぶか、その辺は個性の出しどころですね。
L’arcobaleno(ラルコバレーノ)
同じくイタリアのブランド。
あれ、、、似てますね。
Valextraに。
いや、もうコレはパクってると言われてもおかしくないレベルだと思いますよね。
歴史的にもValextraの方が圧倒的に古い訳だし。
決して革の品質が悪いワケじゃないです。
Valextraよりも価格帯がかなり安い(長財布で4万円くらい)のに質感は遜色ないので、コスパはかなりイイです。
Valextraよりも手を出し易いからか、セレクトショップ(BEAMS, EDIFICE,バーニーズ etc)でよく見かけます。
個人的にはコレ買うなら、もっと頑張ってValextra買いたい、、、かなって思うところもあり、候補には入れて悩みましたが今回は却下しました。
MAISON TAKUYA(メゾン・タクヤ)
出展:MAISON TAKUYA
メゾン・タクヤ。
ちょっ、、、ちょ待てよ!
のタクヤです。
タクヤ、と名がついてるけどフランスのブランド。
デザイナーのフランソワルッソが日本に影響を受けていて、日本語をブランド名に入れたかった事からこのブランド名になったという背景。
デザイン的にはかなり洗練されていて、人気急上昇中。
さらに、革はエルメスのバーキンと同じものを採用している、というのがポイント高いです。
ブランドとして「完璧な革製品の追求」と「完全なハンドメイド」を哲学としていて、全て手縫い。
実際に手に取ってみると凄くしなやかで吸い付くような手触り。
結局、色々見てまわった挙げ句、今回私はメゾンタクヤに決めました。
ちょうど阪急で、パターン・オーダー会をやっていて、既製品の20%増しなら自分の好きな色を組み合わせる事ができるって話だったけど、
3ヶ月はかかるらしいし、既製品もそれはそれでデザイナーが考えた配色なワケだから当然格好いい。
というワケで、今回はTT2シリーズ(既製品)に決めました。
Masami Tanaka
こちらも日本人の名前がブランドになってますが、こっちは日本のブランドです。
新進気鋭のデザイナー・田中将実氏がタリアのフィレンツェで学び、帰国後に立ち上げたブランド。
そのデザインはどこか日本ブランド離れしているというか、カードポケットの独特なカッティングや裏地にペイズリー柄を入れる洒落っ気は先に紹介した欧州メゾンブランドに通じるものがあります。
やっぱりイタリアで学んだ経験がデザインに色濃く出ててカッコいいんですよね。
Masami Tanakaの財布はイタリアのマストロット社というタンナー(革メーカー)のものを使用しています。
マストロット社の革といえば、高級ソファや高級車の革張りシートなどに使われる事で有名なんですが、それを贅沢に財布に使っています。
もちろん全部ハンドメイドで縫製のレベルは高いです。
個人的には、日本の縫製技術とヨーロッパの洗練されたデザインをきちんと融合できている珍しいブランドってところに惹かれて、MAISON TAKUYAと迷いました。
ただずまいも超カッコいいし、まず人とかぶらないですよね。
手入れも乾拭きだけでずっとキレイな状態を保てるのがいいです。
3. こだわり革財布系
このカテゴリーは本当に議論が尽きる事が無いというか。
革好きが「◯◯の縫製技術はダメ」「◯◯が革を仕入れているタンナーは△△だから品質がいい」といった意見をネット上でもよく交わしていますね。
最も男のロマンに触れやすいカテゴリーじゃないでしょうか(笑)
従いまして、このカテゴリーで女性ウケなどというものを狙う事は難しいです(笑)
「え、どれも一緒じゃない、、、?」
それが返ってくるリアクションかなと。
まあ、そんな事関係ないですよね。
女性が「男に見せるためにオシャレしてるんじゃないし」というのと同じで、「女に見せるために財布にこだわってるんじゃないし」という媚びない気持ちが大切です(笑)
そんな中で私が候補に上げたのは
GANZO
出展:GANZO
このジャンルは日本ブランドが強いですね。
革は海外から仕入れている場合が多いけど、縫製技術に関しては世界トップクラスの日本の職人さん。
GANZOはその典型的なブランドの1つです。
価格は革によってピンキリだけども、SHELL CORDVANシリーズは10万円コースなので、予算オーバー。
予算的に今回はTHIN BRIDLEシリーズ(上写真)を候補に。
外側のブライドルレザーの深みと光沢が増して、内側のヌメ革が琥珀色に深まっていく経年変化はやっぱり憧れます。
GANZOは良くも悪くも、日本らしいブランドです。
デザインの奇抜さじゃなくて、品質で勝負しています。
デザイン的につまらないと感じる人もいるとは思いますが、クセのないデザインで長く使いながら経年変化を楽しみたい人にはうってつけのブランドです。
GANZOの運営元の会社はもともと、ジバンシイやKENZOといった有名ブランドのOEM生産をしていた会社です。
高級ブランドの厳しい品質基準を満たしていたため、その品質は折り紙付き。
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Warm Crafts Manufacture
出展:Warm Crafts Manufacture
ウォームクラフツマニュファクチュア。
言いにくい!!!
けどカッコいい!!!
WCMは「新喜皮革」っていう日本のタンナー(「皮」をなめして製品に使える「革」にするところ)が自身で運営しているブランドです。
新喜皮革は、日本では唯一コードバンを生産しているタンナー。
革の鞣し(なめし)から、デザイン、生産まで一気通貫でやっているのはWCMくらいです。
そう意味で素材から日本製っていう貴重なブランド。
歴史がありながらもデザイン面では古臭さがなく、なんとも言えない重厚な高級感があって素直にカッコいいです。
あぁ、美しい。
惚れ惚れします。
他の革系ブランドもコードバンは色々と出してるけど、ことコードバンに関してはWCMに何かこう神々しいものを感じずにはいられなかったですよ。
コードバンの財布を買うなら間違いなくWCMをオススメしたいです。
ココマイスター
これぞ一生モノの財布!
って感じです。
ココマイスターが他のブランドと差別化できているのは、「ヨーロッパの高級皮革 x 日本の職人の技術」というスタンスを貫いている点です。
日本にはタンナーが沢山ありますが、やっぱり歴史的に見ても品質的にはヨーロッパに軍配が上がるかなーっていうのが正直なところ。
革製品でいうところの「ジャパン・クオリティ」ってつまりは、縫製のキレイさとか、作りの丁寧さなんですよね。
海外から輸入した高級食材を使いこなす料理人、みたいな感じ。
なので、ココマイスターのブランドの在り方はすごく理にかなってるな、と。
デパートなどには卸さず、オンラインショップと、限られた直営店だけで取り扱うことで流通コストを抑える戦略を取ってるので、コスパは物凄くいいです。
同じ革を使って、どこぞの有名ブランド名がついてデパートに並んだ時には、ココマイスターより30~50%高い価格になると思います。
私は最初ココマイスターのコードバンが欲しかったんですけど、予算オーバーで断念。。。
(って振り返ると予算オーバーで断念したブランドが多すぎて泣けてきた)
ただ、ココマイスターはコードバンは10万円くらいでバカ高いんですけど、ブライドルレザーやパティーヌはオススメです。
ブライドルレザーって最近多いんですけど、本当にブライドルレザーを名乗っていいのってイギリスの一部のタンナーが製造した革だけなんですよね。
シャンパーニュ地方のじゃなきゃシャンパンじゃない、みたいな。
ココマイスターは革へのこだわりが凄い強いブランドなので、その辺も安心です。
30代になって、
「そろそろ、大人の財布ってやつ?持ちたいなー」
「一生ものといえる財布が欲しい」
って人はココマイスターは是非検討に入れて欲しいですね。
永久修理保証もあるので、本当に良いものを長く使って欲しいっていうブランドの哲学に好感が持てますし。
いやー、、、皆さんイイ味出してる。
写真撮って自慢したくなるのも分かる経年変化、、、うらやましい。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
余計に悩みが増えていないといいんですけど(笑)
30代となると、それなりに後輩や部下も増えてきたりで、財布を取り出す場面も増えてきます。
なんか上司が「おごるよ」といってくれても取り出した財布がボロボロだと、なんか下も申し訳ないし、希望も持てないですよね(笑)
又、財布や名刺入れ、文房具など、たまに人の目に触れるものにこそ人柄が現れます。
いくらスーツやネクタイがオシャレでも、財布がボロボロだと
「見えるところにしか気を配らない人なんだ」
というイメージにもつながるので、普段はあまり目に触れないからこそこだわりたいですね。
ぜひ、素敵な財布選びを。
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