英語のニュースを学習に活用するといい、というのは昔から言われている事です。
参考書と違って、「実際に使われてる英語」だし、学習だけじゃなく情報収集もできる点から「お勉強」とは違った次元で英語に触れられるからです。
ただ、、、一口に「英語のニュース」って言っても色々あるワケですよ。
で、英語ができる人は無責任に「CNNがいいよ」とか「BBCが最強」とか言うんですけど、既にTOEICのリスニング・パートで8割以上とっていたり、英検準1級を持っているような人を除けば、まず危険です。絶対に挫折するし、そもそも「学習材料」としてはもの凄く使い勝手が悪いんです。
英語学習に使う場合、大切なのはスクリプト(原稿)が入手可能な事です。
CNNやBBCはとにかくスピードが速い上に、スクリプトが入手できないという問題があります。
BBCには一部、Learning Englishという語学学習者用にスクリプトがあるニュースもありますが、時間が短く、また記事数もかなり限られています。
一方で、CNN Studentは毎日配信されていますが、全文のスクリプトが閲覧可能です。
スクリプトの存在はとても重要です。リスニング対策というのは、「分からなかったところを確認して、知らなかった単語を覚え、自然に聞き取れるようになるまで音読を繰り返す」というところまでやって始めて効果を発揮します。そして、これを行うにはスクリプトが絶対に必要なのです。
BBCやCNN(Studentではなく本家の方)をスマホなどで電車でききながら、「3割くらいは何となく意味がわかったかなー」というのは「学習したつもりになっている」だけであって、そこには成長がありません。この「使い捨て」ならぬ「聞き捨て」学習法はワタシが昔にやった方法ですが、全く効果がありません。3割しか理解できないまま放置するので、明日も明後日も1年後も3割しか理解できないのです。
CNN Student Newsがニュース番組の中で最強の英語学習コンテンツである理由は他にもあります。
☑️何よりも、無料である
☑️平日は毎日配信され、一回の量が10分程度なので、負荷として丁度いい
☑️高校生向けではあるが、日本人にとっては語彙レベルも高く、単語のインプットが強化される
☑️iphone/ipodなどを使えばPodcastを使用する事で、繰り返し何度も聞ける
ワタシ自身、TOEICのリスニングはCNN Student Newsのおかげでかなり伸びました。
朝、通勤電車で聞いて、家に帰ったらスクリプトを見ながら知らない単語をチェックして音読をする、という事を半年くらい続けたところ、リスニングのスコアがリーディングより上回るという自分でも少し「えっ、、、」と思う結果になったのです。
CNN Student Newsを原稿無しで大体理解できるようになれば、TOEICのリスニングで苦労する事は無いはずです。最初は中々聞き取れないかも知れませんが、
☑️まず何も見ないで何回か聞く(せいぜい3回くらいでいいです。それ以上やっても、分からないもんは分からんですし)
☑️スクリプトを確認し、知らない単語をチェック、文章の構造もきちんと理解する
☑️スクリプトを見ながら音声の速度になるべくついていけるように、そしてなるべく似せて音読を繰り返す(最低5回)
これを繰り返していると、段々と初見(、、リスニングだから初聞?)で理解できる割合が増えていきます。
毎日が大変であれば、1日置きなどアナタのペースで取り組めばいいですが、「スクリプトを100%理解する」「疑問は一切残さない」という事さえ守っていれば必ず効果は出ます。音読で効果を実感できない人は、音読する内容に疑問を残したまま「ただ読んでる」だけのケースが殆どです。分からないものを何回読んだって分からないのは当たり前です。精読のレベルで分からないものをリスニングのスピードで聞いて分かる訳がありません。大切なのは、原稿を100%理解してから取り組む事です。
では、CNN Studentの利用の仕方について簡単に説明を書いておきますので、是非有効活用して下さい。
1. サイトに入り、目的の動画を見る
もしiphoneやipodを使っているならitunesからpodcastを購読る事をオススメします。簡単ですし。
そうでなければ、都度サイトから見る形になります。
最新の動画がTOPにあります。
過去のものは右下のところですね。過去3日分よりも前のものは”Show Archive”から。
スクリプトを入手する
スクリプトを見る場所がちと分かりにくいのですが、Transcript and Roll Callの部分をクリック。
すると、こんな画面になるので、”Click here to access the transcript of today’s 〜”をクリック。
そうすると、ニュースの動画で話されている内容が文章でダーーーっと出て来るので、後はこれを使って音読します。
私の場合はもうワードにコピペして、印刷してました。その方が音読する時にやり易いので。
CNN Student Newの対象レベル
CNN Student Newsはアメリカの高校生向けプログラムなので、本家のCNNよりは若干聞き取り易く、単語の難しさも少し下がります。
とはいっても、日本語訳なんてものはありませんので、スクリプトを見ながら自分で調べる必要があります。
単語は辞書で調べればいいのですが、そこで問題となるのは、文章の構造が分からない為に、どういう意味になるのか分からないケースです。
これでは「スクリプトに疑問を残さない」という音読の大前提が崩れてしまいます。
ニュースなので構文などは難しいものは使われませんが、上記の心配もあり、TOEICで言えば、現状が600点程度の人に向いていると感じます。
実際に試してみて、日本語訳がなくても大丈夫そうか判断するのが一番ですが、大まかな目安として、600点以上の人が800点以上を目指して行く際に使いやすいのではないかと思います。
日本語訳が無いと、、、、という方は、ちょっとテキスト代はかかりますが、NHKのラジオ英会話、本屋で打ってるNews Digestなどを活用して、過ぎにCNN Student Newsへステップアップするイメージでいいと思います。NHKラジオ講座もNews Digestも教材としては優れていますが、結局、日本のニュースを英語にしている点でやや文章に固さがある事は否めません。
NHKのニュースって、アナウンサーが一定のトーンで淡々と話してるじゃないですか。口語ってか文語を読み上げてるだけ、みたいな。
あれを英語にした感じ。
一方でアメリカのニュースはアンカーっていう人が粋なコメントを挟みながらテンポよくニュースを紹介していく形。ただニュースを読み上げるアナウンサーとは立ち位置が違うんですよね。日本でいうと「とくダネ!」の小倉智昭さんみたいな立ち位置かな?まあ、小倉さんは欧米のアンカー式のニュース番組を目指したみたいだけど、ただ好きな事を好き勝手に言ってるだけな気が、、、まあ、なんでもないです(笑)
まあ、アンカーがいる分、CNN Studentの方がより口語的な表現が多彩で勉強になります。
それでも、アンカーは文法的にかなりキレイな文章で話していますが、ニュース内で該当インタビューなんかがある場合、そこはもうガチの口語なんで、これもかなり勉強になります。
最後に、CNN Student Newsは平日に毎日配信されていますが、一回が10分程度あり、スクリプトにすると結構な長さになります。
これを毎日やれればベストですが、無理をする必要はありません。毎日やることを自分に課してしまうと、できてなかった日にモチベーションが下がりそのままヤメてしまうパターンがよくあるので、毎日配信はされますが、毎日やる事に固執しない事が続けるコツです。
ではでは。
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