外資系コンサルのビジネス書籍選びに見る、ビジネスパーソンの英語学習書選で間違わない為の3つのポイント

先日、コレを読みました。

 

 

“外資系コンサルが教える読書を仕事につなげる技術”

 

 

最近、仕事から少し早く帰れるようになって何に時間を使おうかなって考えた時に、「本読んでないなー」って思いまして。
何かビジネス書籍を何冊か読んでパワーアップしてみようかしら、と。一皮むけてみようかしら、と。ただ、ビジネス書籍はもの凄いペースで新刊が発売されるし、タイトルは信用ならないし、何を選んだらいいのやら、、、。そしたら、何かこの本が目に止まって。タイトルを見てふと、思ったワケです。

 

 

過去に読んだ本で「自分の血肉になってる!」と言えるものが何冊あったかな?

 

 

おや、、、?

 

 

おやおや、、、?

 

 

思い浮かばないぜマイセルフ。どうしたんだいマイセルフ。

 

 

少なくともこれまでにビジネス書籍にはトータルで数万円は使ってきてるワケですよ。なのに1冊も瞬時に出てこないだなんて。自分であまりに驚いて過呼吸になるかと思いましたよ。えぇ。紙袋を探そうかと思いましたよ。まあ、その後よーく考えたら何冊か出てきましたけど、100冊くらいは読んできたはずなのに数冊って、、、。あまりに仕事に直結してないじゃないか、と。

 

もしかすると、皆こんなもんなのかも知れませんけどね。ビジネス本を読んだからって明日から急に仕事の質が上がるわけでもなくって、きっと無意識に近いレベルで積み重なっていって、それが糧になる部分もあると思う訳ですが。

 

 

にしても数冊て。俺。

 

 

パンパンになってる我が家の本棚に申し訳が立たないんですが?

 

 

思ってしまいますよ。「え、これって俺の読み方がそもそもダメなんじゃなーい?」って。もしかしたら、この目の前にある「外資系コンサルが教える読書を仕事につなげる技術」なる書物はその辺についてイケてる示唆を与えたもうてくれるんじゃなーい?つって。

 

 

そんなに分厚くないし、読みやすそうだったので、とりあえず仕事帰りに買いました。そしてその足で、スタバへ行って、ガーーーっと。ダーーーーっと1時間ちょっとで読み終えました。

 

 

まあ、色々と書いてあるんですが、特に興味深いのは「ビジネス書籍の選び方」に関する部分。
私のようにとりあえず本屋にいって、色々と眺めて「うーーん、、、コレかな?いやコレも面白そ、、、んー、なんか微妙」って挙げ句に何かしら買って。でも、後から考えると別に血肉になった感じもなくって、、、という迷える子羊状態な人には大きなヒントをくれる本です。

 

そんな中、この本に書いてある事は英語の参考書選びにも通じる示唆があるように思います。

 

英語の参考書ってのもコレまた競争激しい業界でして、毎週何かしら新刊が出てます。そんで、どれもタイトルで勝負かけちゃってるような大風呂敷広げた感じの名前とキャッチコピーをひっさげて、よく分からない「遂に出ました!」感を出しながら本屋に並ぶワケですよ。んで、数ヶ月後には棚から消えてると。「遂に消えました!」つって。

 

私の場合は英文科卒であった事、そして、いわゆる「留学組」ではなく国内でずっと英語をやってきた事もあって、学生時代から英語の参考書はそれこそ100冊は軽く超えるレベルで買ってきました。ゆえに、それなりの選定眼を持っているつもりではいるんですが、きっと今から腰を据えて英語を学習しようとしている社会人の方は、私がビジネス書籍のコーナーで味わうような、「別に海賊王になりたいワケじゃないのに、目の前に大海原が広がっちゃってる感」を味わっているのではないでしょうか。

 

 

え、何この無限な感じ。どれも良さそうだけど、多過ぎてわかんねーし。ってゆーか色々とパラパラ読んでるうちに、もはや自分が何したかったのかも見失い始めてますけど何か?

 

 

的な。

 

 

そんなワケで、今回は「外資系コンサルが教える読書を仕事につなげる技術」の示唆も踏まえながら、英語参考書選びについて。

 

 

言うなれば、、、、「外資系コンサルじゃない人が教える読書を英語力につなげる技術」。

 

 

目次

“新刊ビジネス書に書いてあることのほとんどは、古典的名著といわれるビジネス書に書いてあることを、事例や業界を変えて繰り返し説明しているにすぎない”

 

 

確かに、名著と言われるものはずーーっとありますもんね。

 

7つの習慣とか。イノベーションのジレンマとか。企業参謀とか。スラムダンクとか。あと、スラムダンクとか。

 

2回言ってみた。

 

この著者の山口さんはビジネス書の新刊は読まないそうです。結局、新刊のほとんどは名著の焼き増しなので、それならその名著を何度も読んで解釈を積み重ねた方がよっぽど有意義だ、という事です。フム。確かに、名著は内容が難しかったりするので入門書から入ったりするケースもありますが、結局、みんなそこに辿り着くってゆー感じありますよね。

 

 

これは英語の参考書も同じで、いい参考書ってのはずーーーっと売れてる訳です。で、新刊はどれも、さも常識を覆すかのようなタイトルこそついてるものの、その実は目新しいものではない場合がほとんどです。

 

英語の参考書には「TOEIC本」「英検」「日常会話」「ビジネス会話」「有名人のインタビュー」「ニュース」など、色々なジャンルがあるワケですが、それぞれのジャンルにおいて、名著はやはり外せない訳ですね。心くすぐるタイトルのものが書店には多く並んでいますが、昔から売れ続けているものがやはり間違いが無いのです。

 

又、この「新刊なんてクソ」みたいな発想は、別の意味でも効果があります。
社会人になって、改めて英語を勉強しようと決断した時、みんなウキウキしながら参考書を探します。Amazonの評価を見たり、書店でパラパラ立ち読みしたり。自分の華々しい再スタートにベストな一冊を見つけたいと願って。

 

 

で、リサーチして、リサーチした挙げ句何が起こるのか?

 

 

買った事に満足して手が動かない。

 

 

英語の参考書って大体1,500円くらいしますからね。
何冊か買ってるうちにすぐに1万円とかいっちゃって。んで、選びに選び抜いた、いわば「私的ベストイレブン」みたいな感じで満足げに書店を後にするワケですが、そこまでに労力を使い過ぎて気が抜けちゃう。あまりに気合いを入れ過ぎて何冊も買っちゃって手が回らなくてやめちゃう。

 

もし、「昔から売れてるのが一番」と割り切れたら、扇動的なタイトルに心を揺さぶられながらリサーチをする必要もないワケで。
さっさと選んで学習に時間を当てられるワケです。

 

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“書店を歩くと「鉄板ド定番」がわかる”

 

これは、自分が不慣れなジャンルでも、良書とされる定番本を見つける方法として紹介されていたもの。
良書とされる定番本はどこの書店に行ってもイイ場所に置かれているので、つまり、どこの本屋でも見かけるものは良書であるという見方。

 

先ほどの話で、英語の参考書は「とりあえず名著だけでOK」と言いましたが、英語の参考書、というジャンルに門外漢な人はまず何が名著なのかもわからないところから始める訳ですよね。そこで何軒か書店に足を運んでみると、「あ、ここにもある」というのが見えてきます。

 

そこで、パラパラと立ち読みしてみて相性が良さそうならトライしてみていい。
ただし、いくら定番本でも「読みにくい」「なんとなくピンとこない」という場合は避けた方がいいです。参考書にも相性があり、「ピンとくる」というフィーリングもまた学習を続けていく上では大事だからです。だってねぇ、、、いくら周りが「絶対あの人良いよー!付き合っちゃいなよー」って言っててもアナタ自身がピンと来てなかったら付き合ってくなんて無理じゃないですか。同じですよ。

 

 

 

成果を出すには「2種類の読書」が必要

 

 

ここ、大事です。
熱い注目をお願いします。

 

この2種類の読書というのは、「外資系コンサルが教える〜」の本の中では、「ビジネス書」と「リベラルアーツ」の2種類を読め、というものでした。

 

1.ビジネス書の名著をしっかり読み、ビジネスパーソンとしての体力をつくる為の読書
2.リベラルアーツ(=教養)に関する本を読み、ビジネスパーソンとしての個性をつくる為の読書

 

この2つが必要だと言うのです。

 

また、こうも言っています。

 

ビジネス書は規定演技。教養書は自由演技。

 

 

これには、「なるほど!」つって、思わず膝を叩く、、、まではしませんでしたが(カフェにいたので)、なんかスーーッと合点がいきました。私自身、なんで有名なビジネスパーソンは歴史書とか、著名人の伝記とか読むんだろうって疑問に思ってたからです。そんないつ役に立つかも分からないようなものを買うなら、もっと仕事に直結しそうなビジネス書読んだほうがいいだろって、、、個性だったワケです。なんだかフィギアスケートみたいな話だなーとか思いながらも納得。

 

 

で、これって英語学習にも言える事だと思うんです。

 

 

特にビジネスパーソンは自分で参考書を買って、独学で英語を学ぶケースが多いと思います。
そこでのアナタのゴールは「仕事で活かせる英語力を身につける」という事になりますが、それを実現するには2種類の学習が必要で、それぞれに合わせた参考書が必要になります。

 

 

規定演技

 

 

1つ目の規定演技ですが、ビジネスパーソンにおいて英語の規定演技とは何だろう、と考えると現在は疑いようもなくTOEICです。

 

どこの企業も採用の基準にしていたり、従業員の英語力を推し量る指針にしています。要するに、日本のビジネスパーソンの世界では、TOEICが規定演技として定められているワケです。TOEICのスコアが高ければ英語ができる見なされて、低ければ苦手だと見なされます。

 

TOEICは文法も基礎的なものばかり。単語もビジネス英語の視点でいえば「知っていて当たり前」な単語ばかりです。つまり、TOEICの学習をすると言う事は、「いかに基礎的な部分を間違わないようにするか」という規定演技の本質そのものなワケです。

 

基礎ができないと何もできませんから、まずはこの規定演技で高得点を取る為の学習を中心に据えてすすめる事をオススメします。

 

 

自由演技

 

よく、TOEICのスコアと実力の乖離が問題視されていますよね?
つまり、「TOEICのスコアは高いクセに全然喋れない」みたいな人達。私の会社にもいます。海外から電話かかってくると途端に声が小さくなったり、海外との電話会議になった途端にダンマリを決め込む上司などなど。「え、さっきまであんなに喋ってたのに!?どうした?」と言いたくなる。

 

なんでこんな事が起こるのか。

 

 

そもそもな話ですが、まず、TOEICの学習だけでビジネス英語を「ペラペラに話す」は無理

 

 

誤解している人が多いのですが、TOEICのスコアが高いと「ビジネスパーソンとして英語力が高いと見なされる」だけであって、実際に高いかどうかは全く別次元です。あくまで採用の時や、社内的な従業員の英語力を推し量ったり、目標設定のための目安でしかありません。日本では何故かビジネスに関わる場面(就職、転職、昇進etc)ではTOEICが高いと英語力も高いとされている。ただそれだけです。

 

 

先ほども書いたようにTOEICとは基礎的な要素で構成されたテストです。そこで問われるのは基礎的な知識が大半で、しかもそこで登場する英文は全て「完璧な文章」です。でも、実際の会話はTOEICのリスニングテストで描かれるような世界ではありません。

 

・ネイティブはもっと速いスピードで話す
・口語表現ばっかり
・文章の一部が省略されまくり
・訛りが強い人も多い
・非ネイティブとの会話では、そもそも相手の英語は文法的に間違っている

 

こういうイレギュラーばかりです。
そりゃそうです。日本人だって日本語を話せば人によって話し方はバラバラだし、文法的に完璧な文章で話すのって、、、皇族くらい?

 

実践で会話がきちんとできる、というのはこういった状況に対応できるという事です。
これはTOEICだけではどうにもなりません。

 

TOEICはいわば、運転免許の教習所の敷地の中のコースを走るようなものです。
ですが、実際の会話は、路上に出るのと同じで、何が起こるか分かりません。路肩に車が止まっていたり、信号無いところで自由に横断するオジイちゃんがいたり、道路が狭くて対向車線の車が「センターはみ出てますけど何か?」と迫って来る事もあるワケです。

 

本当に使える英語力を身につけるにはTOEIC対策で学んだ基礎に加えて

 

・ネイティブの口語表現を学んでみる
・ネイティブ以外の英語も学習に取り入れてみる
・有名人のインタビューなど、「言いよどみ」「言い直し」「言い間違い」などがあり、しかも高速な「生の英語」を取り入れる
・オンライン英会話を使って実際にコミュニケーションを取る力を養う

 

といった努力が必要です。
そして、こういった努力に正解はありません。人それぞれです。

 

何よりも、TOEICの別の部分でどんな努力をしたかによって、アナタの英語は個性を持つようになります。

 

 

まるでアメリカ人みたいな英語を話す人。
まるでイギリス人みたいな英語を話す人。
ネイティブが使う口語表現をよく知っている人。
丁寧かつ洗練された文章で話す人。

 

 

私の周りを見ても、「英語できるなー」って思う人はそれぞれタイプが違います。個性があります。こういう個性は、TOEICとは別の部分でどういう学習をしてきたのかで変わってきます。洋楽が好きで、それを使って学習した人や、映画を使って学習した人はスラングとかよく知ってる人が多いですし、英字新聞読んで頑張った人はとにかくボキャブラリーが半端なかったり。

 

 

実践で通用する英語力を身につけて、なおかつアナタの個性を打ち出していく。それが自由演技の部分です。この自由演技の力をつけていく為の教材はTOEIC用のものとは全く別です。ですから、2種類の教材が必要というワケです。

 

 

最後に

 

いかがでしたでしょうか。
ビジネス書籍を選ぶ為に買った本が思わぬ示唆をくれましたよ。えぇ。実は私自身、英語の教材選びについては、どの英語学習サイトでもあまりに多種多様なものを一緒の土俵で語り過ぎている事に違和感を持ってはいたのですが、それを上手く説明できないもどかしさがあったんです。どう説明していいのやら、、、って感じでモヤモヤしてたのですが、ビジネス書とリベラル・アーツを演技の切り口で分けたこの本は凄くとても有益なヒントをくれました。

規定演技と自由演技のところはビジネスパーソンの英語学習にとっては凄く大切な部分です。

 

書店にいっても、Amazonで「英語学習」と検索しても、英会話用のもの、ビジネス英語のもの、TOEIC用の教材と色々と並んでいます。その中で、比較をしようとしても混乱するだけなので、まずはアナタが必要としているのは「規定演技」の為の教材なのか、それとも「自由演技」の為のものか、というところから考えてみて下さい。

 

独学での英語学習に失敗する人はここをごっちゃにして「英語」と一括りにしてしまいます。よくあるのは、自由演技用の教材を使って規定演技であるTOEICのスコア上昇を期待してしまったり、規定演技だけやって、会話力の向上を期待していしまう事です。これでは効果がなくて当然なのです。

 

まず、どちらの参考書が自分には必要なのか。買おうとしている参考書はその目的に合致しているのか。そこをきちんと見極める事が英語を独学で身につけるコツです。

 

 

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