オーベルジュ・グルービーで絶品信州牛ステーキ 〜 リピーターが多い感動ペンションの秘密

“オーベルジュ(Auberge)”という言葉を聞いた事あるかな??

 

もともとフランスで「郊外にある宿泊施設を兼ね備えたレストラン」を指す言葉。
日本では「日本オーベルジュ協会」という団体に色々なレストランが登録されている。

 

普通のホテルやペンションでも料理は出るから、「食べて泊まれる」という意味では普通の宿と変わらない感じがするけど、
オーベルジュは宿泊よりも料理に重きを置いている。

 

恥ずかしながら私はこのオーベルジュって言葉を知らなかったんだけど、今回の夏休みに初めて体験してきた。

 

今回私が行って来たのは長野県の木島平にあるオーベルジュ・グルービーというところ。
1泊だけだったけど、本当に最高で幸せな時間だった。

 

我が家は1年に1回はペンションに泊まりにいくんだけど、「今回はどうしよっか?」という話になった時に妻が前々から行きたがっていたのを思い出して今回はここに決めた。
妻は学生時代に一度行った事があるらしいんだけど、冬にしか行った事がないから夏にも行ってみたいとの事。

 

行ってまずビックリしたのが場所。

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だってね、スキー場のホント真ん中にあるんだもの。

 

宿の目の前にリフトがある。
つまり、私が写真を撮っているこの場所は冬の間はゲレンデなんだよね。

 

車を停めているこの場所も冬はゲレンデ。
だから冬の間は少し離れた場所に停めないといけないみたい。

 

目次

 驚きの自然劇場

 

オーベルジュであるからにはやはり料理。
このオーベルジュ・グルービーの目玉はアップル牛のステーキなんだけど、ステーキ以外も本当に美味しかった。
何よりも、料理の味だけじゃなく、ディナーの時間はとても幸せな時間だった。

 

まず、ディナーはシェフであるオーナーの「自然劇場へようこそ!」という言葉から始まる。
最初、「劇場??」と思ったけど時間が進むにつれて意味が分かってきた。

 

ディナーはね、テーブルじゃなくて囲炉裏から始める。
ビックリしたよ。だって料理の内容はめっちゃ洋風なのになんで囲炉裏に案内されるんだもの。

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長野でとれたイワナの塩焼き。
骨も頭も食べられる。
川魚特有の臭みが全く無いんだけど、それは日本製の炭を使って時間をかけてジワジワと焼いているからなんだって。
バーベキューなんかをする時にホームセンターで炭を買う事が多いと思うけど、あれじゃダメらしい。
あーゆーのは中国なんかの海外で焼かれた炭でめちゃくちゃ臭くて使えないんだとか。
ただ、日本でも炭を焼く炭職人的な人が減っていて手に入りにくくなってきているんだって。

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自家製牛タン薫染。
生ハムのように柔らかくて絶品。
真ん中の葉っぱはモロヘイヤをカリッと揚げたもの。
添えられているモロヘイヤや冬瓜、二十日大根は全て自家栽培。

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イワナの卵と蕎麦粉のコンソメ寄せ。
思わず「イワナの卵!?」と声に出してしまったんだけど、本当らしい。
イクラに比べると弾力が強くてよりプチプチ感が楽しめる。
ソバが有名な信州らしくソバ粉を使った料理が多かった。

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モロヘイヤのスープ。
なんかドラゴンボールみたいな器に入って出てきたこの緑色のは自家栽培のモロヘイヤ。

クリーミーでとても美味しい。
なんでもモロヘイヤの葉っぱしか使っていないらしい。
茎まで使うとトロミが強過ぎるんだって。
ちなみに、この器を7つ集めるても願いは叶わない。

 

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口直しの巨峰ジェラート。
皮まで使われているんだけど、ツブツブした食感が増して美味。

 

 

そしてメインのアップル牛(信州牛)のステーキ。
焼く前のものを見せてもらったのがこの写真。

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アップル牛というのは信州牛の事でリンゴを食べて育った牛。
肉はとても柔らかくて、甘みがあったよ。

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私は別に美食家な訳でもないし、高級レストランに頻繁にいく訳でもない。
だけど、このステーキが最高に美味しいのはハッキリ分かった
本当に美味しいものはマジで人を幸せにするんだなって思った(笑)

 

ちなみにアップル牛のステーキはマスターが目の前で焼いてくれる。

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フラッペがあまりに一瞬でスマホのカメラでは追いつかずかなりブレてしまったけど、凄い勢いで炎が上がってた。

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一緒に出て来るご飯は長野県産の紫米。
ただの白米よりも粘り気とモチモチ感が強くて美味しい。
ちなみに、このお米はわざわざ専用の飯ごうで炊かれる。
ちなみに地元長野のメーカーの特注品で3層構造になっていて、電子ジャーで炊いたそれとは比べ物にならない美味しさ。

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最後に玉ねぎのムース。
これもビックリ。
玉ねぎのデザートなんて人生初だっった。
辛みもなくてさっぱりとした甘み。

 

 

なんだかんだで1時間半くらいの食事だったけどあっという間だった。
地元の食材を最大限に活かした創作料理の数々はすんごい美味しかった。

 

まあ、料理が美味しいだけのレストランや宿なんて沢山あるんだけど、ここでのディナーはとにかく楽しかった。
マスターと奥さんが地元の食材にまつわる話を色々と聞かせてくれたり、面白い器に入っていたり、食べた事もないものが出て来たり、目の前のショーさながらにステーキを焼いてくれたり。
1品でてくる度に私も妻も

 

「へぇー」

 

「おぉっっっ!!」

 

「凄っっ!!!」

 

ってずっと言っていた。
「もっと気の利いたこと言えないのかよ」ってくらいに単純に驚いていた(笑)

 

きっと、これが東京の静かなレストランで食べていたら、「美味しかったねー」で終わってた気がする。
美味しいものはお金を出せば食べられるけど、楽しい時間を提供してくれるところはあまり無い。

 

 

ちなみに食後、牛の筋の部分で料理にできない部分をタヌキにあげてたよ。。。
なんかマスターが外に出て大声でタヌキを呼んでエサを置いておいたら3分くらいでタヌキが集まってきて食べてた。

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「ちょっ、、、え??!!野生のタヌキって、、、人間が呼んで集まるのかよ、、、」

 
タヌキなんてまじまじと見る機会ないから新鮮だよね。

 

最初から最後までお客を飽きさせない工夫が徹底されたまさに「劇場」だった。
ここのマスターは「どうやったら美味しいものをより美味しく・楽しく食べてもらえるか」って事に凄く真剣な人。ただ美味しいものを出すだけでもお客は喜ぶけど、そこに楽しさをプラスする事でその食事の感動は10倍にも20倍にもなる事を知ってるんだよね。

 

だから食材の説明や料理の見せ方が全然他のレストランやペンションと違う。

 

 

爽やか過ぎる朝

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ディナーと同じくらい感動したのが朝食の前の時間。

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先ほど書いたようにここはスキー場の中腹に位置するので、まわりは大自然。
朝起きて、爽やかな空気を吸いに外に出ようと思って下に降りたら、マスターの奥さんからハサミを渡されて、

 

「畑の野菜、好きなの採って食べてて、トマトとかキュウリとか上手いで」

 

「マジっっっっっすか??」

 

これ、アレじゃないすか。
テレビで芸能人が田舎に行って、採れたての野菜をまるカジりして

 

 

「んーーーー!!!甘い!!!新鮮な野菜って甘いんですね!!!」

 

とか言っちゃうパターンのやつじゃないすか!
これ、首都圏に住んでいる人間的には一度は憧れるやつですよ。

 

興奮気味で外に出ると色々な野菜が。

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昨晩のディナーで使われていた野菜の大半はここで採れたもの。
なんでも、スキー場の運営は村が行っているので夏場は結構好き勝手に使っていいらしい。

 

そしてトマトをチョキン。

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水で洗ってガブリ。

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私「、、、、、、、。」

 

 

 

美味い。
美味過ぎる。

 

 

ちょっと芸能人ばりに「甘っっっっ!!!」とか言おうと思ったんだけど、あまりの甘さとみずみずしさにビックリして言葉が出なかった。

 

 

少し肌寒くて清々しい朝にこんな眺めを採れたてのトマトを片手に過ごす。
これって東京だといくらお金払ってもできないよね。
チョー贅沢。

 

なんかね、こんな時間を過ごすと人間、気持ちが穏やかになるよ。
トマト採る時はハチがブンブン飛んでて怖かったんだけど、段々と安らかな気持ちになってきて受け入れたよね。

 

「まあ、、何もしなければ刺さないしね。まあ、刺されたとしてもそれが自然ってもんだよね」という一つ悟りのレベルが上がった思考になっていた。
まあ、自分の家にハチが出たらパニックだけどね。「いや、、、チョ!!!!」ってなるけどね。

 

そんな朝を過ごして宿に戻ると自家製野菜をたっぷり使った朝食が用意されていた。
ちなみにこれはモロヘイヤとバナナのスムージー的なやつ。

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1泊で相当モロヘイヤ食べたよ(笑)
かなり健康になった気がする。

 

 

まとめ

 

オーベルジュ・グルービーは1泊16000円くらい。
長野のペンションの相場からするとちょっと高い。

 
いつもペンションに行くと夏休みで大体10000円〜12000円くらいなもんだけど、「また来たい!!!」と思った事って無かったけど、ここは冬にまた行きたいと思ったよ。
グルービーの特徴は価格が少し高くて遠いにも関わらず、リピーターが超多いという事。
長野にはペンションは腐るほどあるワケで、同じとこにまた行くかというとそうでもない。
同じエリアで同じ価格帯であれば正直どこでも良かったりする。

だけど今回のグルービーはまた行きたいと思った。
妻は2回目だしね。
それはやっぱり料理の味ももちろん、マスターと奥さんの「楽しませる事への姿勢」なんだと思う。

・自家製野菜・地元食材の丁寧な説明
・ちょっとした驚きを与える料理の見せ方や演出
・新鮮野菜を自分で採って食べさせてくれる

 

普通、ペンションで食事する時って、7時くらいにダイニングスペースへ降りてテーブルに座って、順番にどんどんと料理が出て来る。
ペンション側も少ない人数で何組ものお客さんに料理を出すから慌ただしくて、料理の説明もあまりないし、食べ終わったら勝手に部屋に戻って行くみたいな感じが多い。
だけど、グルービーでは1品もってくる度に食材の話とかこだわりの話とか色々な話をしてくれる。

 

マスターも奥さんも元々は関西の人で凄く親しみ易いし、ノリがいい。
それも多くのリピーターを獲得している大きな要素。
多分、リピーターの人達からすると「ただいまー」「おかえりー、元気しとった?」って感じなんだと思う。

 

こーゆーのって「じゃ◯ん」とか「る◯ぶ」の評価や口コミでは分からないんだよね。
いくら美味しい料理を出して、部屋が綺麗でお風呂が広くても、全然印象に残らないとこって多い。
そういうのを重視するならホテルに泊まればいいし。

そういう意味では、グルービーはペンションらしい体験と絶品料理の両方を一度に味わえると思うので
とてもオススメ。

 

 

 

ちなみに、帰りに道の駅に行ったんだけど、野菜と果物が破格過ぎてドン引きするレベルだったよ。
だってね、この桃は1箱(10個)で550円。

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引くよね?
ドン引きだよね?
もやは買わない理由が見当たらないよ。

 

関東圏で一玉250円とか出してるのは一体何なんだ、って話だよ。
家に帰ってきて早速食べたけど、とっても甘くて美味しかった。

 

木島平に行った際には是非、道の駅「ふるさと豊田」はチェックだよ。

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軽井沢エリアでオシャレなオープンテラスカフェに行くのもいいけれど、ちょっと足を伸ばして自然を楽しむのもアリですな。
風呂でゆっくり汗をかいて毒素を出し切って新鮮野菜を食べまくる。
なんか浄化された気がする。

 

 

 

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