ここ数年になってようやく「音読」は英語学習の定番になってきました。
私は予備校生時代に音読に出会い、それからずーーーーっと音読を主体に英語を勉強してます。
もちろん今でも。
音読を始めてからというもの、わずか数ヶ月でみるみる英語の成績が上がった感動は忘れられない。
それまではひたすら単語を覚えたり、文法問題集を解いていただけ。
残念ながら高校の時の英語教師は音読を私には教えてくれなかった。
だから当時、単語さえ知っていれば長文もスラスラ読めてリスニングも聞き取れるようになると思っていた。
それこそが僕の英語人生における最大の勘違いであり、失敗であり、1年を無駄にした理由。
でも今はネットで調べれば音読がいかに効果的かを説明する情報は沢山ある。
しかし、一方で「音読をしても効果が出ねーんだけど!?」という声も増えているのも事実。
音読を実践する人数が増えるのに比例して「間違った方法」も増えてしまっているという事だと思う。
「音読に効果はあるのか?」という質問に対する答えとしては間違いなく”YES”。
ただし、「きちんと正しい方法でやりさえすれば」という条件つき。
「音読最高だぜベイベー!!音読最強 hov !」的な情報は多いものの、「間違った音読の方法」についての情報は多くはありません。
あったとしても的を得ていないものが見受けられます。
音読というのは不思議なもので、最初からいきなり正しい方法でできちゃう人もいれば、そうでない人もいる。
例えば、運転免許を取りに教習所へいくと、なんとなく感覚でスイスイ運転できちゃう人もいれば、そうでない人もいる。
それと同じような感じ。
もし、あなたが3ヶ月以上音読に取り組んでいるにも関わらず「効果を感じない」というのであれば、後者のタイプの可能性が高い。
でも、全く悲観的に捉えるべき事ではない。
理屈さえ分かれば誰でもしっかりと音読をモノにできるから。
絶対に大丈夫。
今回はあなたが間違った音読の森に迷いこまない為の3つのポイントをご紹介したい。
1. 音読のゴールは何なの?
まず、音読をやみくもに我流でやっている人が多い。
「俺が流儀だ」
というならそれでいい。
ですが、間違っていてもその間違いに気付けないし時間を無駄にする可能性が高い。
まず、やみくもな音読をしている人は「人がイイと言っているからやっている」というケースが多い。
何故、音読がいいのか?という事についてはあまり考えないんですね。
何も考えないで音読を始める人は、やれシャドーイングだ、サイトトランスレーションだ、オーバーラッピングだと枝葉の手法に関心が向かい、
本質を捉えられない。
シャドーイング、サイトラ、オーバーラッピングといった類のものは確かに有効な技術だけど、いたずらに使っても効果はない。
さらにたちが悪いのは、このクールな横文字ネーミングのせいで「何か凄い技術」だと錯覚し、それ自体が目的となってしまっている場合。
例えば、キャプテン翼で言えば(なぜこんな例えしか出てこないんだ、、、俺)、ドライブシュートやネオタイガーシュートなどは確かにかっこいい。
サッカーをやっていた経験がある人なら、無人のゴールを前に一生懸命ドライブシュートの練習をした人も多いハズ。
だけど、本来の目的は得点をする事であり、その技を繰り出す事そのものが目的ではない。
ドライブシュート打てても点数取れないと意味ないですからね。
それと同じで、音読そのものが目的になってしまっている人が多い。
音読は手段であって、目的ではないのです。
当たり前の事ですが、すり替わっている人が本当に多い。
では、音読の目的とは何か?
ズバリ
音読しているスクリプト(原稿)が英語のままで理解できるようになる事。
ここを強く意識して欲しいのです。
50回読もうが100回読もうが英語のまま理解できなければ意味がない。
裏を返せば英語のまま理解できるまでは繰り返さないといけない。
ただ、ポイントを抑えれば100回もやる必要はありません。
2. 下準備は万全か?
本田選手じゃないですが、「準備」なんですよ。
サッカーは。
いや、音読は。
いきなりその辺のニュースの原稿やら英語長文やらを持ってきて声に出しても全く意味がない。
1,000回読んでも意味がない。
意味の分からないものを意味のわからないまま声に出しているのはお経を読んでいるのと一緒。
なーむーみょーほーれんげーきょー
ポクポクポクポク
音読に使うのはVOAニュースでも、TEDでもジュニファー・アニストンのインタビューでもジョブスのプレゼンでもいい。
スクリプトと音声さえあれば何でもいい(適切なレベルを選ぶ事も必要ですが、それは追々)。
ただし、音読を開始する時点で
そのスクリプトは文法的にそして意味的に100%解釈されている事が必要
意味が分からない単語が1つもあってはいけない。
何を指すのか分からない代名詞(itとかthatとかheとかtheyとか)があってはいけない。
構造が分からない文章があってはいけない。
和訳が付いている場合、なぜその意味になるのか不可解な箇所があってはいけない。
つまり、「精読」のレベルできちんと解釈されていなといけないという事。
ゆっくり読めば分かるものを高速でキャッチアップするようにしていくのが音読。
その反復練習で単語の意味は刷り込まれて、いちいち頭の中で和訳しなくても理解できるようになる。
そして、反復練習を通じて英語の語順のまま意味を拾っていけるようになる。
下準備ができていないと、その後の作業の効果が奪われてしまう。
ipodに入っている歌詞の意味はよく分からないけど好きな曲。
何回聞いても意味は分からないままですよね。
同じ事です。
発音とイントネーションは真似できているか?
なんか、中学・高校の時って英語を英語らしく読むのって恥ずかしくなかったですか?
「じゃあ、次の段落はー、、田中! 読んで!」
「えー、、、ハナコ ウエント トゥ ザ ショップ ホエアー、、、」
何故かあえてのカタカナイズド・スーパー棒読み + ダルいんですけどアピール
それと同じ感じで音読している人がいる。
あなたがそれをやっているなら即刻止めるべき。
自分で効果を失くしているから。
音読とリスニングの関係についてよく誤解されているのが、
「回数をこなす事によって英語に耳が慣れていく事でリスニングも伸びる」
というもの。
音読を繰り返す理由は「耳を慣らす」ことではありません。
ちょっと考えて欲しいのですが、そんな棒読みカタカナ英語を何百回と耳に叩き込んでネイティブの英語が聞き取れるようになるでしょうか?
なりませんよね。
音読が何故リスニングに効くのか。
まず、大前提として
発音できない音は聞き取れない
という理屈が働いています。
言い換えると、自分で発音できる音は聞き取れるという事になります。
細かい話は割愛しますが、単純に言うと英語は母音が22個(諸説ありますが)、子音が24個に対して日本語は母音が5種類、子音が14個しかない。
つまり、英語の方が圧倒的に音の種類が多い。
日本語で育った僕らの脳にインストールされている音は英語を話すには少な過ぎるんですね。
その結果、何が起こるか。
例えばbutとbatは発音が違う。
だけど日本語にはそれを分ける音がない。
「バット」としか表しようがない。
なので、僕らの脳はbatでもbutでも「バット」で処理する。
つまり、脳が勝手に似た音で代用してしまうという事。
さらに日本語の独特なフラットな抑揚。
これが日本人にとって大きな障壁となっている。
英語の音が脳に備わっていない。
だったら、意図的にインストールしよう!
でも、どうやって?
残念ながら英語を聞き流す程度ではインストールは完了しない。
少なくとも数年、日本語が通じない環境が整った英語圏でガチで数年生活するような圧倒的な量の英語を浴びる必要がある。
一日数十分、チョロチョロと聞き流す程度では雑音でしかない。
そこで、耳からではなく、口でネイティブの音を再生し刷り込む事でインストールをしていく。
これが音読の効果発揮のプロセス。
赤も、耳から聞くだけでは言葉は覚えない。
聞こえたものをコピーし、自分の口で再生する事で習得していく。
これを踏まえると、棒読み、カタカナ読みがいかに無意味で時間の無駄かが見えてくるハズ。
まとめ
やはり音読は最強の英語学習法であるが、知らず知らずのうちに間違った方法で行ってしまう場合がある。
間違った音読を回避するポイントとしては
・音読の目的はスクリプトを英語のまま解釈できるようにする、という事を強く意識する
これは筋トレと同じで必ず「意識を集中して」行わなければいけない。
シャドーイングなどの細かな技術は確かに高負荷で効果も期待できるが、スクリプトを見ながら行う音読の基本フォームをマスター
しなければ使いこなす事ができないので、まずは基本から。
・100%下準備されたスクリプトを使う
精読の状態で100%理解できないものを使っても、ワケの分からない音を口にするだけの「お経」になる。
・発音・イントネーションは可能な限りネイティブをコピーする
音読がリスニングに効く理由は「発音できない音は聞き取れない」から。
裏を返せば、英語の音を自分で発音できるようになっていく事で聞き取れる英語も増えていくという事。
英語の音をインストールする為の反復練習こそが音読である。
もちろん、自分のスピーキングも向上し、ネイティブに分かり易い英語になっていく。
まずは、この3つを抑えて基本的な音読からしっかりこなしてみて頂きたい。
基本的な音読というのは、スクリプトを見ながら音声の少し後(2〜3語くらい遅れる感じ)をついていくイメージ。
3ヶ月で効果は実感できる。
付いて行けるようになったらスクリプトを見ずに行う → シャドーイング
さらに速度を上げてピッタリ遅れずについていく → オーバーラッピング
というようにレベルを上げていくと更に効果爆発。
コメント