30代からの独学英語 〜 学生の頃ワケわかんなかった「時制」を克服する為の秘訣 パート5

学生の頃ワケわかんなかった「時制」シリーズ。

 

これまで、

 

 

< 実は意外と理解されていない「現在形」>

30代からの独学英語 〜 学生の頃ワケわかんなかった「時制」をスッキリ克服する秘訣パート1

 

< 進行形にできる・できない>

30代からの独学英語 〜 学生の頃ワケわかんなかった「時制」をスッキリ克服する秘訣パート2

 

< 現在完了形のチョー簡単な考え方 >

30代からの独学英語 〜 学生の頃ワケわかんなかった「時制」をスッキリ克服する秘訣パート3

 

< 現在完了進行形の「臨場感」>

30代からの独学英語  〜 学生の頃ワケわかんなかった「時制」をスッキリ克服する秘訣パート4

 

 

など、学生の頃に「時制」をスッキリ理解する為のツボを紹介してきました。
時制は受験問題のように重箱の隅をつつくような問題の為の知識にこだわるよりも、まずそれぞれの時制を使う時の「感覚」を身につける事がマスターする秘訣。

 

 

 

で、今回は一応、フィナーレといいますか。

 

 

 

「時制の一致」でこのシリーズを締めくくりたいな、と。

 

 

 

学生の頃に聞いた事があるはずです。

 

classroom

 

 

 

 

 

 

 

「えー、これは時制の一致を問う問題ですねー、主節が過去形なので、それに続く従属節はー、、、、分かる人!じゃあ、今日は3日なので、阿部!」

 

「え!?俺、出席番号1番なんですけど!?3日だから阿部っておかしくないスか!?」

 

「うるさい。誰が出席番号だと言った。いいから答えろ!」

 

 

後半のクダリはどうでもいいですが、主節だ従属節だと訳わからん言葉を並べ立てられて教わったはずです。

 

 

では、青春時代に置き去りにしてきた「時制の一致」を拾い集めましょう。

 

 

目次

心、一つに

 

 

時制の一致、というものがそもそも何なのか。

 

簡単にいうと、「心、一つに 」

 

“一致”と言うからには何かと何かを同じ状態にする訳ですね。
で、何を一致させるのかってゆーと、「時制」、つまり現在形、過去形、といったモノ。

 

 

じゃあ、何の時制と何の時制を合わせるのか?

 

 

主節の時制と住属節の時制。

 

 

主節と従属節が何なのか?というのは次の項に譲るとして、

 

 

つまり、時制の一致とは

 

 

主節と従属節の時制を一つにしましょう、という英語のルール。

 

 

 

 

主節と従属節

 

 

なんか堅苦しい言葉ですね。

 

 

ちょっと脱線しますが、英文法の言葉ってあるじゃないですか。
主節、従属節、限定詞、関係代名詞、関係副詞、時を表す副詞節、、、etc

 

 

はっきり言って、センスないですよね。

 

 

いかにもアカデミックな頭でっかち理屈野郎が考えたネーミング。
これが日本人の英文法レベルを低下させる要因だと、私は勝手に信じています。。。

 

 

そこに拍車をかけて、英語をロクに話せもしない英語教師は、あたかも「知ってて当然」のようにこーゆー言葉を使って説明するもんだから、ワケわかんなくなる。

 

englsh-teacher

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こういうものは、名前自体は大して重要じゃないので、イメージで覚えてしまいましょう。

 

 

主節と従属説というのは、言うなれば

 

 

おっきい文章

 

 

ちっちゃい文章

 

 

英語の文章って、もちろん、”I’m fine !”みたいな短い文章もあれば長ーーーい文章もあるワケです。

 

 

で、長い文章ってよーーーく見て見ると、文章の中に小さい文章が入ってて、その中にまた小さい文章が入ってる事が非常に多い。

 

 

マトリョーシカみたいな感じ。

 

matryoshka

 

 

 

 

 
英語の長文なんか読んでると、一文が異常に長くて

 

 

「ピ、ピリオドが、、、、見当たらないぜ、、、、どこだ、、、あった!ってカンマじゃねーかコレ!どこだ!、、、、あった!って遠っっっっっ!!!」

 

 

と思った経験ないでしょうか。

 

 

 

 

 

厳密に言うと、「文」と「節」は違うのですが、「節=文っぽい単語のかたまり」という解釈でとりあえずOK

 

 

 

例えば、

 

marry-me

 

 

 

 

 

 

 

Mike says that he wants to get married to Jenny.

マイクはジェニーと結婚したいと言ってる

 

 

これって、

 

Mike says  that ◯◯◯◯.

マイクは◯◯◯◯と言っている

 

っていう文章の◯◯◯◯の中に

 

He wants to get married to her.

 

っていう小さい文章が入ってます。

 

 

Mike says that  ( he wants to get married to Jenny. )

 

 

thatは「こっから小さい文章が始まりますよ」という合図に使う単語です。

 

 

ここでいうと

 

 

主節(おっきい文章)= Mike says that ◯◯◯

 

従属節(ちいさい文章)= he wants to get married to Jenny.(◯◯◯の中身)

 

 

という事になります。

 

 

 

一致させる

 

 

それで、この大きい文章と小さい文章の時制を合わせましょうね、という話になるワケです。

 

 

さっきのMikeの「ジェニーと結婚したいぜ」は時制が一致してます。

 

 

時制がずれている場合ってゆーのは

 

 

Mike said that he wants to get married to Jenny.

 

 

のような場合。

 

これは大きい文章の動詞である”say”が”said”という過去形になってますね。
でも、小さい文章の動詞”want”は”wants”という現在形。

 

 

つまり、一致していないという事ですが、じゃあ、どっちに合わせるのか?

 

 

大きい方です。

 

大きい方が常に基準です。

 

ジャイアンが常にルールです。

 

 

なので、

 

Mike said that he wanted to get married to Jenny.

 

 

とするワケです。

 

じゃないと、マイクが話しているのは過去なのに、話している内容だけ現在っていう時間的におかしい事になるからです。

 

 

つまり、時制を一致させるというのは、あくまで「主節を基準として」という事になります。

 

 

主節が過去なんだから、その中身となる従属節(小さい文章)も過去に合わせる。

 

 

 

ちなみに、

 

 

Mike says that he wanted to get married to Jenny.

マイクはジェニーと結婚したかったと言っている

 

 

はOK。

 

 

「はぁーーー!?お前騙したな!?この俺を騙したな!?一致してないやんけ!心一つになってないやんけ!」

 

 

 

でも、主節が現在形であれば、文法上は従属節は別に何でもいいんです。

 

 

Mike says that he wanted to get married to Jenny.

マイクはジェニーと結婚したかったと言っている

 

つまり、今現在結婚したいワケではなくて、「昔はジェニーと結婚したかった」という事を今話している、という事。
今はもう好きじゃないか、ジェニーは他のメンズと結婚してしまったのか分かりませんが、、、。

 

 

さらに例文を。

 

Mike says that he will get married to Jenny.

 

マイクは「ジェニーと(将来)結婚する」と言っている

 

これは大きい文章が現在形で、小さい文章が未来形ですね。
このように、大きい文章が現在形であれば、話の内容が過去なら過去形、未来なら未来形を入れる事ができます。

 

では、この文章のうち、大きい方の文章の時制を過去にずらします。

 

 

Mike said that he would get married to Jenny.

 

 

そうすると、時制の一致のルールが働いて、このように主節も従属節も過去形になる。
これは大きい文章が過去、小さい文章が未来形なので、「マイクは過去に『ジェニーと結婚したい』と言っていた」という事。

 

 

 

日本語にはない感覚

 

 

じゃあ、なんで僕ら日本人にとって、時制の一致はこんなにシックリこないんでしょうか??

 

 

それは、

 

 

単純に「日本語は時制の一致はいらないから」

 

 

さっきの例文を日本語にしてみましょう。

 

 

マイクは「ジェニーーと結婚したい」と言っている。

 

では、過去形にしてみましょう。

 

マイクは「ジャニーと結婚したい」と言っていた

 

時制がずれてます。
でも、これ間違った日本語じゃないですよね。

 

じゃあ、無理矢理時制を合わせてみましょう。

 

マイクは「ジェニーと結婚したかった」と言っていた

 

これだと、意味が変わってきますね。

 

「言っていた」のが過去。
「結婚したい」と思っていたのはそれよりももっと前の話になってしまいます。

 

英語で言うと、過去完了形(大過去)ってやつになりますね。

 

Mike said that he had wanted to get married to Jenny.

 

です。

 

ようするに、

 

英語の時制の一致のルールは日本語には全く馴染みのないものなんです。

 

 

 

例外

 

嫌ですねー、、、。

 

英文法って。

 

ルールが多い上にさらに「例外」がある。

 

まあ、腐らずに覚えるしかないんですが、そんなに数はないので気楽に読んで下さい。
実際、挙げると沢山あるんですが、ここではTOEICに出るものに絞っておきたいと思います。

 

 

 

1. 不変の真理・ことわざ・現在の習慣はいつも現在形

 

不変の真理ってゆーのは、いつの時代も変わらないもの。

 

The teacher told us “1+1” equals two.

先生は 1+1=2 だと教えてくれた

 

Susan didn’t know the sun rises in east and sets in west.

スーザンは太陽は東から昇り西へ沈む事を知らなかった

 

Tom often told me that all roads lead to Rome when we got lost.

トムは迷子になった時はよく「全ての道はローマに通じる」と言っていた。

 

このように普遍的な事は常に現在形を使うので、主節が過去形でも何でも関係ないんですね。

 

あとは現在の習慣。

 

Jenny says that she has a walk for 30 minutes every morning.

彼女は毎朝30分散歩 をしていると言っている

 

Jenny said that she has a walk for 30 minutes every morning.

彼女は毎朝30分散歩 をしていると言っていた

 

2つ目は時制がずれていますね。
これは彼女が習慣として今も散歩を毎朝続けている場合です。

 

過去から今もなお習慣として行っている場合は現在形です。

 

 

2. 歴史的事実は常に過去形

 

lincoin

 

 

 

 

 

 

 

 

We learned that Lincoin delivered the historical speech in 1863.

私達はリンカーンが1863年に歴史的な演説を行った事を学んだ。

 

おや??

 

私達が学んだ時より、リンカーンが演説した時の方が過去だから、過去完了になるんじゃ?

 

とも思うのですが、「歴史的事実は常に過去の1点から動かない」という英語の理屈があるので、そういった歴史的に有名な出来事は
常に過去形にしておきます。

 

 

Tiffany said that she was born in 1990.
ティファニーは1990年に生まれたと言っていた

 

これも歴史的事実。

 

主節の時制が何であれ、”she was born in 1990.”は変わらない。

 

Tiffany said she had been born in 1990.
と過去完了にするのは、英語では不自然な文章。

 

 

 

 

3. 仮定法は時制の一致に関係ない

 

 

仮定法、と聞いて蕁麻疹がでる人もいるかと思うので、仮定法の中身はツッコミません。
ただ、仮定法というのは「実際にはありえないこと」つまり、「時間の流れなんて関係ねー」という事を話すものなので、時制の一致もクソもない、とだけ覚えておきましょう。

 

He told us that he would hire me as a manager if he debuted in Hollywood.

彼は、もし彼がハリウッドでデビューしたら私をマネージャーとして雇うと言っていた。

 

ん? なんか時制一致してね??

 

って感じですよね。

 

現在形にしてみますか。

 

He tells us that he would hire me as a manager if he debuted in Hollywood.

彼は、もし彼がハリウッドでデビューしたら私をマネージャーとして雇うと言っている。

thatから先は変わりませんね。過去形のまんまです。

 

仮定法では「現在に反する事を言う時は過去形にする」って習ったと思います。

 

最初の例文の時制が揃っていたのは、時制の一致のせいではなくて、仮定法だから。
たまたま、過去形が並んだだけ。

 

 

 

 

まとめ

 

 

時制の一致は、大きな文章とその中に入ってる小さな文章の時制を合わせる。
これが原則となりますが、TOEIC的な観点でいえば、「例外」の部分が問われる事が多いので、パターンを頭に入れておきましょう。

 

 

実は時制の一致というのはとても奥が深くて、学者の間でも意見が様々です。
例えば、「不変の真理は時制の一致を受けない」というのは厳密には間違いで、話し手が「その事を不変の真理である」と思っているかどうかで変わるのであって、世の中的に不変の真理かどうかは関係ない、とか。

 

 

まあ、答えがない話なので学者に任せておけばいいと思います(笑)
私達は別に「フツーはこうする」というルールさえ分かっていればいいのです。

 

 

時制というのは英語と日本語でかなり内容が違う為、日本語に当てはめていると中々理解ができません。
英語のネイティブスピーカーと私達日本人では、文章における時間の感覚が異なるのです。

 

 

なので、変な話、英語のネイティブではない外国人と英語で話していると、時制の一致を無視して英語を話す人が多い事に気がつきます。
ロシア人、ポルトガル人、台湾人、香港人…etc 色々な人が時制の一致を無視しているのを見たり聞いたりした経験があります。

 

意思疎通は問題なくできますが、こういう英文法の細かいところまで見ると、できていないのは日本人に限った事ではないのです。
だから無視していい、というワケではないですが、実際の会話ではそんなに神経質になる必要もないのかな、と。

 

ただ、TOEICとなると「通じるか通じないか」ではなく「合っているか間違っているか」なので、やはり基本的な部分は抑えておくべきだと思います。
英会話をするだけならいいのですが、例えば会社で海外のクライアントに重たい内容のメール(何かを断るとか、謝罪するとか)を書く時というのはしっかりした文章を書いた方がいい。文法的なミスが多いとそれだけで稚出なイメージを与えますので、やはり仕事で英語を使おうと思ったら「英文なんて関係ねー」ではすまない局面というのはやはりあるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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