TOEIC対策を語る上で外せない単語帳。
通称「金フレ」。
私自身もTOEIC900点を獲得するまでかなりお世話になりました。
「TOEIC対策にオススメの単語帳は?」
そう聞かれれば必ず挙げる一冊です。
1. 純度100%の単語精製
本書の著者はTEX加藤氏。
TOEIC満点をたたき出し続けるTOEICマニア。
金フレの最大の強みは単語選定の精度。
本当に出る単語しか載ってません。
著者であるTEX氏が自身の受験の度に覚えている単語を書き出してリスト化し、そこから頻度の高いものを選んでいるから。
他の単語帳が、コーパスという統計データから頻出語を抽出しているのに対して、本書は実際に受験をして積み上げた生のデータから抽出されているんです。
コーパスについての説明はコチラの記事を
↓ ↓ ↓
TOEIC参考書 評価レビュー VOL.2 「キクタン TOEIC」
2. 対象範囲が広い
一般的に、単語帳というものは購入対象者が絞られてきます。
TOEIC300点の人と800点の人では当然、使うものも変わってきますよね。
でも、金フレの構成は
600点レベル 助走の400語
730点レベル 加速の300語
860点レベル 飛躍の200語
990点レベル 頂点の100語
となっており、広いレベルをカバーしてます。
簡単に言うと、誰でも使えるんです。
まず金フレにのってる単語を徹底的に覚えるというアプローチもオススメです。
私は知らない単語に出会ったら金フレに載っているか確認して、載っていなかったら「覚える価値無し!」と開き直ってました。
知らない単語を全部覚えてられないですからね。
3. 単語帳としての属性
以前、単語帳には大きく分けて「リスト型」と「例文型」があると言いました。
↓ ↓ ↓
TOEIC 参考書 評価レビュー VOL.6 「新TOEICテスト 出る語句1800」
本書はどちらかというと「リスト型」に近いです。
リスト型の単語帳は一般的に例文を重視しない傾向があり、例文音声が付いていない、あるいは別売りというケースが多いんですよね。
でも、金フレはmp3の例文音声ファイルをHPから無料でダウンロードできるんです。
昨今の「音声別売り商法」からするとかなり良心的!
単語の発音、意味、例文、例文の意味など、必要最低限の音声になっているので無駄が無いのも好感持てます。
4. 金フレの使い方
とにかく何周もする事。
本書はこれに尽きます。
大事なのでもう一度言います。
何周もして下さい。
1周目は2週間程かかるかも知れないけれど、回を重ねるごとに短くなっていきます。
試験までに5周はしたいところです
※自分の目指すレベルまでの範囲でOKです。
そして音声は必ず使うことが大事です。
単語を目で見て書いて覚えるのはオススメしません。
スペルで覚えるだけではなく、必ず音声で覚えないとリスニングに対応できなくなります。
知っているはずの単語が何故か聞き取れないのは、そもそも発音を覚えていないからです。
5.アウトプットに役立つ
読めばわかる単語と、自分の頭から出てくる単語、どちらが記憶に深く定着しているか?っていう事です。
当然、後者ですよね。
その点を本書はキッチリ抑えてます。
左のページは見出し語の頭文字だけしか記載されていないんです。
例えば、
同僚と話をする
Talk with a c______
という感じでクイズ形式になっており、正解が右ページに記載されてます。
この仕組みは記憶の深度を上げる事に非常に役に立つんです。
僕らのようにネイティブではない人間にとっては、「読めば意味は分かる単語」の割合の方が多いんです。
しかし、このレベルで覚えている単語は記憶から剥がれてしまいやすく、しっかりと定着していなケースが多いんですね。
でも、このクイズ形式を使いさらに周回を重ねていけば、記憶に残りやすくなります。
ただでさえ単語帳って、単語が均質にズラーっと並んでいて印象に残りにくいんですよね。
だから当然、記憶にも残りにくいワケです。
なので、この工夫は大変ありがたい。
5.まとめ
これ1冊で満点を取れるかと言うと、難しいかも知れません。
正直、860点レベル以上の単語は3割しか収録されていませんから。
ただ、TOEICは難しい単語を知っていれば点数が取れるかというと、そうでもない。
むしろ、基本的な単語をいかにしっかり抑えているかがポイント。
(一方で、英検は難しい単語を知っていないといけない傾向が強い)
個人的には本書はかなり厳選された単語帳であるが故に収録語数が少ないので、金フレは2冊目がいいと思う。
まず基本単語を網羅する単語帳を1冊こなし、復習とさらに難しい単語を覚える為のいわばTOEIC単語対策の仕上げに使うのが効果的。
600点を超えたら金フレに手を出すとワンランク上に進む際にスムーズに行けるハズ。
1冊目としてオススメなのは
・新TOEICテスト出る語句1800(関連記事はコチラ)
・はじめての新TOEICテスト全パート単語対策(関連記事はコチラ)
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