前回のDAY2では、
文章の全体像を把握する、つまり、「文章全体の主語はどこからどこまでか」「動詞はどれか?」という事を認識する事から始める重要性について説明しました。文章全体の構造が見えると、空欄に何が入るのかが自然と見えてくるので、選択肢がそこで減ります。残りは文法的な視点から、バッサリ斬り落とせば正解が残る。
実際は、関係代名詞やら分詞やらがくっついているので、主語や動詞を見つけるのはそんなに簡単じゃない場合もありますが、それでも基本に忠実に、丁寧かつスピーディにステップを踏んで行く、という事が鍵です。いきなり頭から全部訳そうとしたり、知らない単語に釘付けになったりすると、迷路に迷い込みます。コレ、本当。
DAY3
はい、ではday3いきます。
オーイエ。
_ _ _ _ _ positive expectation for economic recovery in the automotive industry, A&H Manufacturing’s sales kept declining for six months in a row.
(A) Even if
(B) Despite
(C) Alhough
(D) Because
では、20秒で。
ハイ、終わり。
まず、選択肢を眺めると、接続詞や前置詞が並んでいます。
選択肢は必ず最初にざっと眺めるべきです。それで「何を問うのか?」が大まかに分かってきますから。
この時点で、前置詞が入るなら(B)が正解、そうでないなら(A)(C)(D)の中から意味的におかしくないものを選ぶ事になる、という目星がつきます。
では、前回同様、文章全体の構造を見ます。
_ _ _ _ _ positive expectation for economic recovery in the automotive industry, A&H Manufacturing’s sales kept declining for six months in a row.
あら?意外と単純でしたね。青い部分がこの文章のメインです。なので、”A&H Manufacturing’s sales”が主語で、keptが動詞ですね。
そして、
A&H Manufacturing’s sales kept declining for six months in a row.
だけで文章が成立しているので、カンマより前はこの文章に意味を付け加えるだけのものという事が分かります。
_ _ _ _ _ positive expectation for economic recovery in the automotive industry,
意味を付け加えるのであれば、副詞節か副詞句になるワケです。
副詞節?副詞句?
まあ、要するにメインとなる文章(ここでいうA&H Manufacturing’s 以下の文章)に意味を付け加えるものです。節であればS(主語)とV(動詞)があり、句ですと2語以上(S+Vの形は含まない)で、動詞や形容詞、主語を修飾します。
ここでは、空欄の後の形に注目します。
positive expectation for economic recovery in the automotive industry
なんか長いですけど、ただの名詞句です。つまり、色々な名詞が前置詞で接着されてでっかくなっただけ。
自動車業界における景気回復への明るい見通し、という名詞のカタマリです。
そう、SもなけりゃあVもねえ。
という事はですよ?これは副詞節ではない、という事です。
副詞節ってのは、
Although S + V :SがVするにも関わらず
When S + V ; SがVする時
Because S + V : SがVするので
というような類いのもので、後に続く文章に意味を付け加える - 正確に言うと、後に続く文章の動詞を修飾するものです。
いずれにしても、節を作るからにはSとVが必要ですが、ここでは名詞しかありません。
名詞をつなぐ事ができるのは、前置詞だけなので、正解は(B)Despite 「〜にも関わらず」となります。
(A) Even if
(B) Despite
(C) Although
(D) Because
(A)も(C)も(D)も副詞節を作る接続詞ですから、後にはSとVが無いと成立しません。
テクニック
選択肢の中に
despite (もしくはin spite of)
と
although(もしくはthough)
が入っているのはもう頻出すぎる頻出パターンです。
althoughもdespite ( in spite of )も「〜にも関わらず」という意味なので、この使い分けをできるかを問う訳です。
つまり、接続詞か前置詞かを問う問題なワケです。
although(though)とdespite(in spite of)が選択肢にあったら、空欄の直後が名詞なのかS + Vのいわゆる「文章」の形をしているかを見るとすぐに分かります。
空欄の直後が名詞 → 空欄には前置詞が入る
空欄の直後がS+ V→ 節を作るので接続しが入る
ただ、それでは簡単過ぎるので出題者は今回の”positive expectation for economic recovery in the automotive industry”のようにやたらと名詞と名詞をくっつけて長ーーーくして、一見、ただの名詞の集まりであると分からないようにするワケです。
なので、長さに惑わされてはいけません。ただの名詞の集まりなのか? S + Vの形なのか?それを冷静に見分ける事が大切です。
ただし、あえてalthoghとdespiteを選択肢にバラまいて、「S+Vだ!つまり接続詞が入るからalthoughだ!っっっしゃぁぁ!」と選ぶと実は、意味としておかしくて正解はwhenとかbecauseだった、、、、みたいなワナも無いわけではないので、一応意味も確認しましょう。
引っかけってやつですね。
単語チェック
Despite positive expectation for economic recovery in the automotive industry, A&H Manufacturing’s sales kept declining for six months in a row.
despite : 〜にも関わらず
※前置詞です!名詞しか後ろに来ません! in spite of〜も同じ意味。ofで終わっているから当たり前ですが、これも後ろに前置詞しか来ません!
positive:ポジティブな、肯定的な ※反対語はネガティブですね。negative。
expectation:予想
economic recovery:景気回復
※economicは「経済の」「経済上の」という意味で、economicalは「経済的な(お財布に優しい、倹約的な)」なのでご注意を!
automotive:自動車
industry:産業、業界 ※◯◯業界、というのは◯◯ industry という言い方をする事が多いです
decline:減少する decrease「減る」も一緒に覚えて!
in a row : 連続で
では、また次回。
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