この講座も5回目となりました。
TOEIC PART5の基本的な解答の流れに徐々に慣れてきたでしょうか?
頭で理解するだけではく、体で覚えるレベルまで練習で刷り込む事で、解答スピードと正答率は確実に上がっていきます。
1. 選択肢を眺める → 何を問う問題かの見当をつける
2.文章全体の構造を把握する → 主節の主語と動詞はどこか?あるいはそれを空欄に入れるのか?
3.文法的な観点から空欄に入る事ができない選択肢を消す
4.文法的な観点から空欄に入る選択肢が2つ以上あれば意味の観点から絞る
主節というのは、メインの文章の事ですね。
Although I knew he was telling a lie, I pretended that I believed in what he told me.
彼がウソをついていると分かっていたけど、私は彼の言う事を信じているフリをした
この文章での主節は”I pretended that I believed in what he told me.”です。
単独で成り立つのが主節、そうでないのが従属節でしたね。従属節はいわば飾りです。
「私は彼の言う事を信じているフリをした」だけでも文章は成り立ちますが、「彼がウソをついていると分かっていたけど」だけでは文章が成立しません。
従属節は主節に意味を付加する飾りですから、メインは主節となるワケです。
では、day5です。
DAY5
では、今回も基本アプローチをしっかり踏んで、ブレないスタイルを作り上げていきましょう。
Jason is so_ _ _ _ _ about coding even though he is still a student that the famous tech company funded his applications.
(A) talent
(B) talented
(C) knowledge
(D) knowingly
では、20秒でどうぞ!
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さて、どうでしたか?
いきなり言っちゃいますが、正解は(B)です。
不正解だった人は別に気にする必要はありません。
重要なのは、正解か不正解か、というよりもどういうプロセスを踏んで解答を出したか?です。
例え正解でも、選択肢を絞りきれずに最後は勘だった、というのでは意味が無いのですから。
まず、いつも通り選択肢から眺めてみましょー。
選択肢を見る時に重要なのは「品詞」です。
選択肢にバラバラな品詞が混ざっているなら、適切な品詞を選べるかを問う問題だという事です。つまり、文法的な切り口で選択肢を絞っていける問題です。一方で、同じ品詞がズラーーッと並んでいる問題はこのアプローチは使えません。文法的な切り口ではなく、文脈から考えて適切な意味の単語、あるいは語法的に正しい単語を選ぶ問題となります。
又、この両方が混ざったタイプの問題もあります。
ですが、落ち着いて冷静に見て行けば、必ずひも解く事ができますから、ひるまずに基本に沿ってやればいいのです。
今回は
(A) talent 名詞
(B) talented 形容詞
(C) knowledge 名詞
(D) knowingly 副詞
選択肢に色々な品詞が入っていますね。
という事は文法的な切り口でかなり絞り込めそうです。
では、次の文章全体の構造を見ます。
Jason is so_ _ _ _ _ about coding even though he is still a student that the famous tech company funded his applications.
まず、even though (〜にも関わらず)から始まる even though he is still a student「まだ学生なのに」の部分はそれだけでは成り立たない従属節なので重要ではありませんね。ここを抜き取ってみると、文章の根幹が見えてきます。
Jason is so_ _ _ _ _ about coding that the famous tech company funded his applications.
コレはアレですね。ウン。
かの有名なso that構文ですね。
so ◯◯◯ that S V
SがVする程にとても◯◯だ
でしたね。
ここで考え方は2つあるのですが、まず一番手っ取り早いのは、so that 構文ではso の後に形容詞か副詞しか来ない、というルールから選択肢を削る方法です。ですが、これはこのルールを知らないと使えませんよね。なので、もっと簡単な方法を取ります。
文章の頭だけを見てみましょう。
Jason is so_ _ _ _ _ about coding
that以下は空欄に入る単語を修飾しているに過ぎませんから、主節はこの部分となるワケですが、これは至極単純な文章ですよね。
Jason is 〇〇「ジェイソンは◯◯だ」と言っているだけです。つまり、Jason = 〇〇という文章ですね。
そうすると、
(A) talent
(B) talented
(C) knowledge
(D) knowingly
のうち、(A)talentと(C)knowledgeはおかしいと思いませんか?
これでは、「ジェイソン=才能」「ジェイソン=知識」となってしまい、意味が成り立ちません。
A is B というとても簡単な文章を適当に読んでしまっている人がいますが、これは実は凄く重要な事です。be動詞というのは、A = Bという論理をつくるものです。なので、PART5で出て来た場合は、AとBがきちんとイコールで結べるものになっているかを意識するべきです。
ここまでで、選択肢は(B)talentedと(D)knowinglyに絞られました。
意味の観点から絞ろうとすると、「彼はコーディング技術に関して非常に◯◯」の◯◯に入る部分としては
(B)才能に溢れている
(D)詳しい
なので、どちらも入るような気がします。
問題は依然として文法です。
形容詞か副詞か。
so that構文では、
He studied so hard that he could enter Harvard.
のように副詞を取る事もできますが、今回の問題でknowingly(よく知って)という副詞が来るのはおかしい。
先ず、修飾する動詞がない。
又、さきほどのA=Bの議論に戻りますと、「ジェイソン=〇〇」に副詞がくるのはおかしいですよね。
例えば、「ジェイソン=カッコいい(副詞)」は成り立ちますが「ジェイソン=カッコよく(副詞)」は成り立ちませんよね?
同じ事です。
knowinglyではなく、knowledgeable「詳しい」という形容詞であればいいのですが、今回は選択肢にはありません。
従って、正解は(B) talented(才能がある)となります。
実はこの問題はかなり綿密にワナが仕掛けられています。
一見すると、talent/talented, knowledge/knowinglyの2つのグループがあり、その意味の違いを問う問題のように見えます。
さらにso that構文があり、そこに注意が向きます。
ですが、本質はそこではありません。
ただの、”A is B” “A=B”という論理式の問題です。
TOEICの問題はこういうトラップが何重か張り巡らされている事があるので、 すぐに飛びつかないようにしましょう。
解答の鍵だと思って飛びついた場所が実は迷路の入口だった、という事はよくあるので、かならず基本ステップから逸れないようにステップを重ねる事が必要です。
単語
Jason is so talented about coding even though he is still a student that the famous tech company funded his applications.
ジェイソンはまだ学生であるにも関わらずコーディングの才能に溢れており、有名なテック系会社が彼のアプリに資金提供する程だ。
talented:才能に溢れた
even though SV : SがVするにも関わらず (although、in spite of, despiteもセットで覚えましょう)
fund:資金提供をする
applications:アプリ
では、また次回。
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