Go British! 〜 英国英語をモノにする4つの秘訣 〜

自分の英語がどこの国の英語に近いかを意識する事は大事。

 

留学経験のある人は、留学先の国の英語に強い影響を受ける。
アメリカに留学していればアメリカ英語に近くなるし、イギリスであればイギリス英語に近くなる。
では、日本国内で英語を勉強している人はどうだろうか。

 

間違いなく、アメリカ英語に近い人が多い。

 

 

これには単純な理由がる。

 

・日本の中学〜高校で使う英語テキストはアメリカ英語が主流
・NHKの英会話講座もアメリカ英語が主流
・日本人が触れる英語カルチャー(映画やドラマ)はほとんどアメリカ発
私自身もアメリカ英語に近い。
初対面の人と英語で話すと、「アメリカに留学してたの?」「何州にいたの?」と言われた事はあるけど、間違っても「イギリスにいたの?」なんて言われた事はない。いたとすれば、その人は耳がどうかしてる。
それは、私自身が意識してアメリカ英語の練習をした経緯があるので、不思議な話ではない。有名人のインタビューはアメリカ人ばかりを選んでいたし、ニュースもBBCではなくCNNばかり使っていた。

 

アメリカ英語とイギリス英語、どちらがいいかという議論は成り立たないし、するべきでもない。
ただ、自分のクセはどちらに近いのかは知っておくべき、という事。

 

何故なら、どちらか一方だけに偏るともう一方の聞き取りが難しくなるから。
そして、TOEICはアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアと色々な英語が入り交じっているので、対策の意味でバランスよく摂取する事が大きなアドバンテージとなる。


(ただ、TOEICに関しては4種類全ての対策をする必要はない。英米だけで十分。両方を練習していれば残りの豪と加は聞き取れる)

 

私は前の会社で入社3年目くらいから担当地域がヨーロッパになった。
その時に一番苦労したのが、電話でのやり取り。

 

ヨーロッパはイギリス英語を話す人が多いので、最初はかなり聞き取りに苦労したし、「同じ英語なのに何故、こうも聞き取れないのか」と肩を落とした。
その時期、かなり集中的にイギリス英語を練習した結果、徐々に改善され、半年以内にはアメリカ英語と同じ程度には聞き取れるようになったし、自分が話す時も、相手が聞き取り易いようにわざとイギリス発音を真似してみたりする余裕はできた。

 

ただ、その時期はよくアメリカ支店の人に笑われたけど (笑)
「なんだよ、その発音。お前最近、わざとイギリス英語っぽくしてるだろ、気持ち悪っっっっw」と。

 

話を戻すと、普段から英米両方の練習をした方がいい。
TOEIC対策でそこまでやっている人は意外と少ないもの。
なんとなく、「あれ、今の英語は聞き取りにくいなー」といった程度にしか思っていないケースが多く、アメリカ英語だとかイギリス英語という事を意識していない。

 

あなたが、アメリカ英語とイギリス英語を意図的に普段から学習に取り込めば圧倒的な差が生まれる。

 

目次

1. 自分は英米どちらなの?

 

自分の英語がどちらか分からない場合はどうすればいいか。

 

留学経験がなければ、まず間違いなくアメリカ英語の方が多い。
確かめたい場合、両方の英語を聞いてみて、聞きとり易い方となる。

 

一番てっとり早いのはBBC(イギリス)とCNN(アメリカ)を聞き比べる。
ただ、「どっちも全然聞き取れねーし違いなんてわからん!」という場合もある。その場合は、まだクセがつくほど英語が定着していないと思われるので、とりあえず英米の違いは気にせず、どちらにこだわるでもなく音読の練習を続けるのがオススメ。

 

 

2. イギリス英語の最近

 

最近はイギリス英語にフォーカスした教材が増えてきている。

 

先に書いたように一時期イギリス英語に苦労した時にはそういった教材がなかったので、ホントに便利になったと思う。

 

英語学習雑誌のENGLISH JOURNALもここ何年は数ヶ月に1度のペースでイギリス英語特集の企画を組むようになった。
ちなみに、最新の8月号もイギリス英語特集。

 

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8月号はかなりオススメ。

1つのインタビューの中でイギリス英語のエマ・トンンプソンとアメリカ英語のトム・ハンクスが交互に話すので、イギリス英語とアメリカ英語の違いがよーーーく分かる。
短時間で英米英米と切り替わるので音読は結構難しいけど、その分得るものが多い。

 

何故、日本の英語学習シーンではイギリス英語が注目を集めているのか。

 

理由は様々だが、

 

・ハリー・ポッターのヒット
・チャールズ皇太子の結婚
・One Directionのヒット

 

などなど、イギリス関連ブームが押し寄せた事と平行して、「イギリス英語の方が品がいい・格式が高い」といった捉え方をする人が増えている。
特にチャールズ皇太子の結婚はかなり英国ブームを巻き起こした。

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確かに、英国王室のクイーンズ・イングリッシュや標準語とされるBBCイングリッシュと呼ばれる類いのものは何かこう、上品で奥ゆかしいものを感じる。

 

クイーンズ・イングリッシュ(Queen’s English)というのは日本で言えば、皇室の方々が公の場で使う麗しく上品な日本語。
なぜ、クイーンズ(Queen’s)かと言うと、今はエリザベス女王だから。

 

BBC Englishというのは、イギリスのニュースの代名詞であるBBCからとったもので、いわばニュースのキャスターが使う綺麗な標準語。
日本で言えば、、、、NHK弁、、、、?

 

「次のニュースです  (`・ω・´)キリッ」

 

的な。

 

「自分もイギリス英語を身につけたい!」という人はイギリス英語に絞って練習する必要がある。
ただ、私のように、自分自身がイギリス英語で話したい訳ではないけど、「聞き取れるようになりたい」という人はたまの気分転換にイギリス英語を取り入れる事がオススメ。
あくまで気楽に。

 

「いっつもそば食べてるから、今日はうどんにしようかなー」

 

って感じで。

 

 

3. 予備知識

 

そもそも、イギリス英語とアメリカ英語って何が違うのか?

 

大きく分けて3つ。

 

・フレーズや単語の違い
・スペルの違い

・文法の違い
・発音の違い

 

 

まず、単語とフレーズ。

 

有名なのは:

 

エレベーター elevator (米)  lift(英)
ゴミ     garbage(米) rubbish(英)
タクシー   cab(米)         taxi(英) ※アメリカでもtaxiで通じる
映画     movie(米)  film(英) ※アメリカでもfilmで通じる

 

スラングも違う。
スラングなので間違っても仕事では使わないように、、、。

 

さきほどのrubbishを「クソ野郎!」として使うのはイギリスだけ。
イギリスでは”bloody “をよく使う。f*ckin’ほど下品ではない。「ちょー」「めっちゃ」くらいの意味。
ただ、最近はイギリスでも若い人はf*ckin’を使う人が多い気がします。

 

He’s a bloody idiot !
あいつ、ちょーバカ!

 

bollocksは「くだらない」「クズだ」という意味だけど、実際は「クソッ!」「んだよっ!」くらいで使われている気がする。
アメリカ英語だと”shit”くらいのニュアンス。

 

次にスペル。

 

color(米)とcolour(英)
rumor(米)とrumour(英)
apologize(米)とapologise(英)

 

などなど。
-orで終わるものはイギリス英語では-ourになったり、-zeで終わるものが-seになるケースが多い。
日本人が学校で学ぶのはアメリカ式のスペル。

 

文法を比べると、

 

直近で起こった事に対して

 

Did you 〜?(米)
Have you〜?(英)

 

という違いがある。
イギリス人の方が現在完了を使う事が多いのも特徴。

 

アメリカ英語では

“Did you do your homework?”

 

イギリス英語では

“Have you done your homework?”

 

を使う人がそれぞれ多い。
日本の教科書的にいえば、ここでは現在完了と教わるので、日本の英語の教科書は文法に関してはイギリス英語に重点が置かれているのかも知れません。
でも、スペルはアメリカン、、、、不思議です。

 

あと、“have got”という言い回し。

 

◯◯を持っている(所有してる)という、意味で使うケース。

I’ve got a car.

これはあまりアメリカでは使われない。

I have a car.

が普通。

 

又、「◯◯しなくちゃ」という意味で”have got to do”を使うのもイギリス。

“I’ve got to go.” (もう行かなくちゃ)

 

アメリカ人で使う人もいるけど、”I have to go.”の方が圧倒的に多い。

 

そして、最後に発音。
これが、一番大きな違い。

 

“can’t”は”キャント”ではなく”カーント”となる。
“water”はアメリカ英語みたく”ワーラー”とは言わない。むしろ”ウオーツァー”みたいな感じ。
“somebody”は”サンバディではなく””サンボディ”となる。
“either”は”イーザー”ではなく”アイザー”となる。
“often”は”オーフン”ではなく”オフトゥン”。

 

わざとこのような発音をすると、先の私のようにアメリカ人にイラっとされる。
「オフトゥン! じゃねーよ、、、マジうるせーし」と思うらしい。

 

repeat after me.

 

オフトゥン!!

 

うん。ロイヤルな響きです。

 

あと、ちょっとしたコツとしては、イギリス英語はアメリカ英語よりも口の中の空間を大きくして、ノドの奥から音を出すイメージで発音するとそれらしくなる。

 

 

4. 練習方法

 

スペルや文法的な違いはあまり気にする必要はない。
どちらでも通じるし、仕事上のメールなんかでもアメリカ英語でOK。

ただ、発音は厄介。
あなたが話す時にわざわざイギリス発音をする必要はないけど、発音の違いを知っておかないとリスニングがとても辛くなる。

 

では、日頃どういった練習をすればいいのか。

 

実はそんなに難しくない。

 

音読に使う材料をイギリス英語のものにするだけ。
例えば、ハリウッドスターのインタビューを使いたいなら、エマ・ワトソンにしてみるとか、ニュースを使うならBBCにしてみる。

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普段、音読をする際に使う音声がイギリス英語かアメリカ英語かを気にしていない人がとても多い。
無頓着にやっているとどうしてもアメリカ英語の方が多くなりがちなので、意識的にイギリス英語の比率を増やす事で耳を慣らす事ができる。

 

私自身は発音に関してはRの発音が抜けなくてついにイギリス英語をマスターする事を諦めてしまった。
ふざけて真似をする事はあるけど、やっぱりネイティブみたいにはいかない。

 

なので、しっかりしたイギリス英語で発音する日本人を見ると、その上品な響きが羨ましかったりする。

 

 

まとめ

 

アメリカ英語にしてもイギリス英語にしても、言葉に優劣はないので、どちらがいいという事はない。
要するにどちらが好きか、という事であって、それ以上でもそれ以下でもない。

 

ただ、好きな方だけやって、もう片方を食わず嫌いしていると後々苦労する事になる。
実際、私がそうだった。

 

TOEICで700点後半だった頃、CNNは割と聞き取れるのにBBCになると全然聞き取れなかった事を覚えている。
私はアメリカ英語ばかりやっていて、イギリス英語を意図的に避けていたから。

 

当時はアメリカ英語の方がなんとなくカッコいいと思っていたけど、最近の英国ブームのせいか、「なんかイギリス英語の発音って品があるな、、、」と思うようになってきた時にも過去の自分を呪った(笑)

 

アメリカ英語とイギリス英語はホントに色々と違うので、意識的な訓練が必要。
例えば、イギリス人役を演じるためにイギリス英語の発音レッスンを受けるアメリカ人俳優は沢山いるし、その逆もしかり。

 

つまり、訓練なしに勝手に身に付くものではないという事。
そして、裏を返せば訓練さえすればできるようになるという事。

 

仕事で英語を使っている人、これから使いたい人は「イギリス英語だから聞き取れない」とか「アメリカ英語は意味わかんない」とは言ってられない。相手がアメリカ人やイギリス人でなくとも、イギリス英語を話すスイス人とか、アメリカ英語を話す韓国人とか、色々な人と接する機会があるので是非両方を訓練しておきたい。

 

日本人の英語学習者はとかく発音をおろそかにしたり、後回しにしてしまう。
単語の暗記や文法学習が急務だと考えているし、勉強しているという気分になる。
しかし、実は英語学習というのはまず発音から入った方がその後の成長が早く、さらに実践で使える英語力へと進化させる事ができる。

 

発音の重要性についてはコチラをチェックしてみて欲しい。

↓ ↓ ↓

私が英語を勉強する前に知っておきたかった「学ぶ順番」

 

今回、イギリス英語について書こうと思った時に、ふと前によく聞いていた“Cajun Dance Party”というイギリスのバンドを思い出した。
ビートルズやストーンズは言わずもがな、オアシス、レディオヘッド、などなどUKロックはやっぱりいい。
ちゃんと歌詞を調べて、意味を把握していれば、洋楽を歌う事は実は立派な英語学習になる。
音楽も一つの学習ツールになるので、これを機にお気に入りUKバンドを探してみるのもいいかも。

 

2008年に売れた曲。よくMTVでかかってた。
当時はまだメンバーが10代で残念ながらもう解散してしまったけど、UKらしいサウンド(なんかイントロは田舎臭いけど)とか、ちょっとノスタルジックなPVの感じ、あとは彼らの「楽器バカ」な感じが凄く伝わってくる感じとか、凄く好きだった。特にドラムの眼鏡少年のストイックな打ち込み方。最高にクール。Bloody coolですわ。

 

 

 

 

 

 

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