これじゃ普通に落ちるよ。フォーサイトの通関士講座を受講したけど、全くおオススメしないです。

フォーサイト 通関士 テキスト

どうしても言わずにはいられない。
フォーサイトの通関士講座を受講しようか考えている人へ。



ーーー 悪いことは言わない。考え直せ。普通に落ちるって。


教材レビューとあらば、「私には合いませんでした」「相性があると思います」といった具合に、「あくまで私個人の意見ですよー。皆に当てはまるわけではないですからねー。言いましたからねー」と予防線を張るのが常套手段ってもんですが、きっぱり言います。通関士試験に合格したいならフォーサイトはダメ!!!

もう色々な講座について調べられていると思います。関税協会、ユーキャン、アガルートあたりでしょうか。価格帯も似ていて悩ましいですよね。その中にあって、フォーサイトは「フルカラーテキストで見やすい」「6割主義で最短ゴール」といった宣伝文句が目を引く。巧みなWEBマーケティングに「なんか、良さそうじゃない?」という気持ちにさせられる。一方で、不安もある。

「公式サイトにはどーせ耳障りのいいことしか書いてないし、本当に大丈夫なのかなぁ…落ちてる人だってきっとたくさんいるよなぁ…でも、合格率高そうだし気になるなぁ」

まさに2024年の2月の私でございます。

目次

フォーサイト受講→1ヶ月半で他社に乗換えで5万円ドブに捨てた件

たかぎぶそん

実は、私自信がフォーサイトの講座を購入して失敗したんです…。

2024年の2月。あれやこれやと調べて、私はフォーサイトの受講を決意。理由はフルカラーテキストが分かり易そうだと思ったこと(まんまと!)、学習計画をアプリで作成できることです。でも、結局1ヶ月半で他社(アガルート)に乗り換えることに…。はい、5万円をドブに捨てました…!!!

すぐに届いたフォーサイトの通関士講座テキスト。結構なボリューム。

5万円は痛かったなぁ……。でも、あのままフォーサイトを使い続けていたら、一発合格は絶対に無理でした。これは言い切れます。「相性もあるでしょ」という意見もあるでしょう。でも、それを承知してなお「フォーサイトはやめておけ」と言いたい。あなたが私の友達や同僚だったら羽交い締めにしてでも止めます。はい。

私も受験生だったので、通関士試験の勉強がどれだけ苦しいかを知っています。だからこそ、この記事を読んでくれているアナタには合格して欲しいです。教材選びに失敗すれば合格できるものもできませんからね。

ちなみに今回、私が伝えたいのは「アガルートが最高なんだい!!!」という話ではありません。私はたまたまアガルートで合格できましたが、アガルートが完璧とも思わないし、関税協会の講座も素晴らしい。人によってチョイスは異なるでしょう。ただ、フォーサイトには、「これはないだろーーー」と思う部分があまりにも多いのです。



フォーサイトとアガルートの比較も書いてるので、興味がある方は是非読んでみてくださいね。

フォーサイト通関士講座のダメなところ

まず、完結にいうと次の3つです。

  • フルカラーテキストを売りにしているけど、見づらい
  • 講義が分かりにくい
  • テキストの内容が薄い

テキストがフルカラーだからって、覚えやすいワケでもない。


「フルカラー = 見やすい」という先入観よ…。


フォーサイトはフルカラーテキストをやたらに売りにしていますね。「お客さん、うちはフルカラーテキストですぜっ!」ってな調子でドヤってきやがる。白黒テレビ時代にカラーテレビでも発売したかのように息巻いてますが、そもそもフルカラーだからって見やすいわけでもないし、使いやすいわけでもない。それどころか、見づらいです。

背景がカラフル過ぎ。赤字も多過ぎて、結局どこが大事なのかわからない。中学生の頃、期末テスト前に日本史の教科書を暗記するために蛍光マーカー引いてたらページのほとんどが黄色になった、なんて思い出はみんなあると思いますが、そんな感じ。重要ポイントで重要ポイントを隠す迷彩。



結局、どこが大事なんだよ。



さて。真面目な話をしますと、どの講座でも予備校でも完璧なテキストなんて無いんですよね。全てを網羅するテキストなんて存在しないし、もしそんなものを作ったら分厚くて使い物になりません。網羅性を追求するなら「じゃあ関税関連法を全部覚えたら?」って話になっちゃいます。合格に必要な知識を過不足なく分かりやすく説明しているのが良いテキスト。そのカバー範囲の塩梅が各社・各校の腕の見せ所なわけです。

フォーサイトのテキストは何でも表にまとめたがる。覚えやすいようで覚えにくい。

テキストは自分で育てるもの。

筆者の使用していたアガルートテキスト。書き込みながらテキストを育てる。


テキストは育てるものです。
通関士試験の受験において、この視点は持つべきです。


網羅されていない情報を書き込む。自分なりの覚え方をメモしておく。そうやって自分だけのテキストが出来上がっていく。そのためには、テキストに適度な余白が必要なのですが、フォーサイトのテキストは書き込むスペースが少ないし、書き込んでもページ全体が派手なので埋もれてしまう。

フルカラーはなんとなーく親しみやすそうだし、分かりやすそう。でも、実際はそんなことありません。冷静に見極めましょう。

通関士試験に必要な全ての知識を網羅したテキストはこの世に存在しない。良いテキストは、「育てやすいテキスト」。フォーサイトのフルカラーテキストは、見やすいようで見にくいし、覚えやすいようで覚えにくい。

講義動画はテキストの”朗読会”

フォーサイトを辞めようと思った一番の理由は講義の質です。
講師がテキストを読み上げるだけ。ただの朗読。通勤電車で動画を視聴していたのですが、講師の声を聞くことさえストレスになったので、辞めました。

通関士試験は、いわば法律の試験です。法律の文章というのは、堅っ苦しくて、回りくどくてメチャクチャ読みにくいわけです。嫌がらせでそうしているわけではなく、誰が読んでも同じ解釈になるように、あえてそう作られています。私が思うに、講師の仕事はその難解な条文を受講生が理解できるように分かりやすく説明することではないのでしょうか……。



例えば、こんな読みにくい文章はザラです。

当該輸入貨物の取引価格が当該輸入貨物の売手と買手との間で取引される当該輸入貨物以外の貨物の取引数量または取引価格に依存して決定されるべき旨の条件その他当該輸入貨物の課税価格の決定を困難とする条件が当該輸入貨物の輸入取引に付されていること”

課税価格の決定の例外


当該、当該、当該、当該…。
狂ったように、当該。フォーサイトの講師は、こういった文章もそのまんま読み上げていきます。「あれ、この後に意味を解説してくれるのかな?」なんて待っていると、「〜という記載になっていますので、しっかりね、覚えくだっさい。えー、では次のページに進みます」で次いっちゃう。



え、コイツ何のためにいるの?



当時の私の感想です。テキスト朗読するだけなら講師なんていらいないし。というか、テキスト朗読するだけの人を講師とは呼ばないし。それはただの「テキストを朗読する人」なんですよ。



先ほどの例も「商品Bをたくさん買ったら商品Aを安くするよ、みたいな時はAの課税価格はBの取引に依存して決まりますよね。なので、通常の方法で課税価格を決められないんだよね」くらいには噛み砕いてほしい。

個人的に一番イラっとしたのが、「よく受講生の方には、もっと咀嚼して説明してほしいと言われることもありますが、条文をそのまま覚えることも重要なので、あえて噛み砕かずに読んでいます」という趣旨の発言。



いや.…「条文をそのまま覚えるのが重要」だから「噛み砕かなくていい」とはならないでしょう。噛み砕いて説明した上で、「この条文は重要なので、そのまま暗記する勢いで覚えてくださいね」と言えばいい(あえて噛み砕かないって…どこにポリシー持ってんだよ!)私は、ただの講師の怠慢だと思います。



この点については、他の方もネット上で言及していました。

動画講義はテキストのポイントの朗読
耳から入った情報のほうが頭に入りやすい方にはいいかもしれませんが、ただでさえ薄いテキストをさらにかいつまんで朗読されるので、当然試験対策としては不十分。ただ、まず全体の流れを掴むという点においては有効かと思います。

ellieさんのnote 【通関士試験】使用教材レビュー より

フォーサイトの講義は、「噛み砕いた説明」も「例えばこういうこと」といった説明もない。ただテキストを読み上げる”朗読会”スタイル。本質的な条文理解ができないため、合格ラインには不十分。

講義は毎回テキストを数ページ残して放り出す

朗読会の苦痛にさらに追い討ちをかけるフォーサイト講師。毎回数ページを残して「残りの部分はね、正面から問われることは少ないので、えー、復習に譲りたいと思います」といって終了してしまう。要は、「あとは自分で読んどけよ」ってこと。


「正面から問われることはない」というフレーズを何度も耳にしましたが、フツーーに問われます。「蹴られることはない」と言われてボクシングのリングに上がったら一発目にローキックもらったくらいの「うそん」が相次ぎます。

テキストの内容が薄い。6割を狙う勉強で6割は取れません。

結構な数のテキストが送られてくるけれど、内容は薄い…。



正直、フォーサイトのテキストは内容が薄い。


先ほども書いた通り、全てを網羅したテキストというのはありません。アガルートでも、関税協会でも、ユーキャンでも「自分で調べる」という部分は必ず出てきます。ですが、フォーサイトのテキストは足りなすぎです。


公式ページでは「過去問主義」と銘打って、受験生に6割取らせる構成にしていると主張しています。もっともらしく聞こえますが、注意が必要です。

フォーサイトのテキストは6割を得点できるテキストではなく、出題範囲の6割しか載ってないテキストです。6割しか載ってないテキストでは6割は取れません。ここは注意してください。下記の記事でも書きましたが、通関士試験は8割を狙う準備をして、本番でどうにか6割をキープできた人が合格する試験です。最初から6割狙いの人は落ちますよ。

2024年の第58回通関士試験は、関税法が急激に難しくなりました。関税法の合格基準を60%から55%に引き下げてなお、合格率は11%でした。ちなみに2023年の第57回試験の合格率は24%です。前年の半分も受かってない。こうなると、「6割取ればいい」という目線で準備してきた人はしがみついてられず、簡単に振り落とされます。

【要注意】これまでの対策が通用しなくなってきている


第58回の通関士試験は、大きな転換点と言えます。
これまでは、「通関業法と関税法は過去問やってりゃ6割は取れるから、いかに通関実務をどう乗り切るか」というのが業界のスタンダードだったように思います。でも、第58回では多くの人が関税法の前に散ったわけです。過去問の慣れに頼った対策では通用しなくなってきています。


また、EPA関連の問題も増えていますし、問われる知識にも深さが出てきています。今年は、日EU協定の附属書を読んで無いと分からない問題も出題されました。ここ5年で日本が締約するEPAは急速に増えましたから、通関士試験で細かく問うのは時代の要請ともいえます。


繰り返しになりますが、第57回通関士試験が合格率24%に対して、58回は11%です。あなたの受験の年が超絶難しい「ハズレ年」にあたる可能性だった大いにあります。だからこそ、最大限の準備が必要なんです。ハズレ年だったといくら文句を言っても「はい。お疲れ様。また来年頑張って」でしかないんです。だからこそ、6割を取るための勉強では足りないんです。

これは第57回が合格者が多かった(受験生にとってはアタリ年だった)ため、その反動で第58回が難化したと捉えた意見。

第58回を受験した一人として、試験直後は私も「ふざけんなよ!難易度と傾向変わりすぎだろ!」という憤りで頭が沸騰してましたので、この方達の気持ちは痛いほどわかる。ただ、そういう年もあるということを理解していないといけないんです。どんなに文句をいっても試験は1年に1回しかないんです。本当に怖い試験ですよね。

解説が不親切

フォーサイトの問題集の解説は超・不親切。
例えば下記をご覧ください。

正誤問題:関税定率法13条第1項(製造用減量品の減税又は免税)の規定により製造用原料品に係る関税を免除する場合においては、税関長は、その免税に係る関税の額に相当する担保を提供させることができる。

この問題に対する解説は…

解説:定率法13条3項

以上!



テキストの関連ページもない。あとは自分で調べろよと言わんばかり。もはや解説ではない。問題を解いた後に「なぜ間違ったのか」をしっかり潰さないと、いつまで経っても実力がつきません。これで問題集と呼べるんですかね…。



誤解のないように書いておくと、自分で条文を読むクセは付けた方がいいです。条文に触れておくことで、回りくどい問題文もストレスなく読めるようになります。

フォーサイト通関士講座に関する様々な意見

ここからは私以外の方の意見を引用させていただきます。

昨年通関士試験に落ちました。 フォーサイトで勉強していました。 今年は必ず受かりたいため良い勉強方法を教えてください。 実際に合格された方だと嬉しいです。フォーサイトは6割をめざす教材というのもありなんだか物足りない気がします。半分ほど知識はあるのでこれからテキストを買うのも悩みますが、買った方がいいですか?

Yahoo知恵袋

前述の通り、6割を目指す勉強では本番で6割を取れません。

フォーサイトが売りにしているDVD講義ですが、通関士ではテキストの内容を(大切なところに線を引きながら)読み上げているだけでした。「他の資格でもテキストの棒読みなのか?」気になるので聞いてみました。結果、社労士も行政書士も棒読みでした。行政書士を受講した友人は、先にFPを受講しており、その際棒読みだったので、行政書士講座も同じだろうと思い、CDコースにしたそうです。

鬱なのにクレーム対応やってまして(鬱クレ)

フォーサイトの最大の問題点は講師の”テキスト棒読み”問題。私は最初がフォーサイトだったので、「え、通関士試験の講義ってこんなに解説しないもんなの!?」と震えましたが、そんなのはフォーサイトだけです。他校はきちんと解説しています。ちなみにこの引用元のブログ「鬱クレ」の不合格体験記と合格体験記は必読です。

たかぎぶそん

「テキストの内容が薄い」「講義はテキストを読んでるだけ」「解説が不十分」という意見はやはり目立ちます。

結論:合格したいなら他の講座を検討するべき


通関士試験の合格を目指すならフォーサイトはおすすめしません。
ハッキリ言います。お金と時間の無駄。フォーサイトで合格した人もいますから、こんなボロクソ書いて申し訳ないです。でも、彼らは他の講座ならもっと楽に受かったよ。絶対。


公式サイトやこんなアフィリエイト・サイトの口コミは全く信憑性がありません。公式サイトに書いてあることを切り貼りしただけですから。信用できるのは、経験者の声だけです。生活リズムを朝型に変えて、満員電車でもみくちゃになりながらテキストを開いて、どうにか仕事を切り上げて、帰りにカフェでも勉強する。そうやって必死に合格を勝ち取った人の経験です。


試験は年に一度きりです。泣こうがわめこうが一度きり。本気で努力した人は、同じ努力をもう一年することがいかに絶望的で想像もしたくない困難かを理解しています。自らの挑戦の恐ろしさを理解しています。だから失敗できない。


試験の怖さを知っています。読者の方には合格して欲しい。だから、テキストを朗読するだけのコンテンツを平然と販売しているフォーサイトにお金と時間を使って欲しくない、というのが正直な気持ちです。



ぜひ、冷静な教材選びで合格を勝ち取ってください。

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