「やっぱり英語は必要!今度こそ英語を本気でマスターする!TOEICで◯◯点を獲る!」
「来年の今頃は英語を武器にして海外出張にもバンバン行ったる!」
こういう時はモチベーションがドンドンみなぎってきますね。
明日さっそく仕事帰りに本屋へ寄ろう。
でも、ちょっと待って下さい。
その前に学習プランはきちんと立てていますか?
明確な狙いをもって買うべき参考書を選定していますか?
同じ勉強時間を割いても、学習プラン次第でTOEICのスコアは大きく左右されます。
仕事のダルさを引きづりながら、家で眠気と戦いながら必死に英語学習の時間を確保してるのに、一向に伸びる気配がない。
「このまま続けていても、既に800点とか獲ってる連中のようにはなれないんじゃないか?」
「そもそも、彼らは留学していたり英会話学校とか通ってたに違いない。今さら独学でやったって追いつけるワケない」
こうなるとモチベーションは一気に下がる。
もう勉強は苦痛になってしまっていて、参考書はズッシリ重たく、取り出す気もしない。
さらには、「そもそも、今さら英語を独学でどうにかしようとしてたのがバカバカしい」と自虐的になってしまったり。
でも、それは違います。
確かに留学してたような人は有利だけど、留学しなくてもTOEICで800点超える人は沢山います。
じゃあ、スコアで成果を出す人は何が違うの?
それは「英語のセンス」じゃなくて「勉強のセンス」。
それが一番よく現れるのが”勉強を始める前”なんです。
どういう事かと言うと、、、
a. TOEICのスコアを涼しい顔して上げていく人
→ 「学習プラン」を立てる事に時間を使う
b. 一向にスコアが伸びない人
→「どの参考書がいいのか」といった情報を集めこそするものの、とにかくモチベーションが上がりまくっていて、すぐに勉強を始めたくてウズウズ。”良書”と呼ばれるものを買い込んで最初の1ヶ月くらいとにかくガムシャラに勉強するものの、成長が感じられず苦痛になって止めてしまう。
つまり、
一番最初の学習プランの段階でスコアは決まってくる。
“勉強のセンス”と言われても困る!
と思うかもしれません。
でも、実はポイントさえ抑えれば誰でもTOEICの学習プランを立てられます。
付け加えると、学習プランはスコアを伸ばす為の“戦略”となります。
一方で、”Part7では最初に選択肢を読む” ,”迷ったら◯◯を選ぶ”といった細かいものは”戦術“と言えます。
よく、”戦術”の部分だけを大げさにクローズアップして「裏技」扱いしている教材がありますが、”戦術”に終止しているとまずスコアは伸びません。
しっかりした戦略があって、はじめて”戦術”を加えるべきで、”戦術”だけ悪戯に振り回してもスコアは変わりません。
最短でスコアを上げる第一歩は、戦略的な学習プランを立てる事です。
そもそも、プランがズレていると明後日の方向に時間と労力を注ぎ込む事になってしまいますから、そうならない為に抑えておくべき3つのポイントをお話します。
1. 準備期間は3ヶ月に設定し、すぐに申し込む
TOEICは大体、1ヶ月間隔で受験ができます。
これは自分のタイミングで受験ができるという利点もありますが、それが故にズルズルと先延ばししてしまうデメリットもあります。
「3ヶ月間みっちり勉強したら受験しよう!」
でも、だんだんと勉強する日が減っていく。
気付いたら「今週全然やってねぇ、、、」
「ん〜、、、、忙しかったから、3ヶ月後に延期しよう」
そして1年が経つ。
人間、そんなに長くモチベーションは維持できませんから。
「満足いく勉強をしてから本番を迎えよう」なーんて思っていると一生受験できないです。
なので、3ヶ月先を目安にして受付が始まったらさっさと申し込む。
お金を払って、さっさと逃げ道をなくしておく。これがコツ。
逆に、試験日まで3ヶ月を確保できない日程は近過ぎます。
いくら勉強しても、学んだ知識がスコアに反映されるまではタイムラグがありますから、3ヶ月は使った方がいい。
十分な準備期間がないと前回の受験からあまりレベルアップしないまま受験する事に。
結果は、、、、お分かりかと思います。
2. 英会話系の教材を計画に組み入れない
これをやってしまう人が本当に多いんです。
あなたは大丈夫でしょうか?
例えば、「使える!ネイティブの鉄板フレーズ100」みたいな本(私が今付けた適当なタイトルです)
(あと、、、スピードなんちゃらとか)
こういったモノはTOEIC対策に必要ありません。
まして直前の3ヶ月の限られた時間を使うべきではありません。
逆をいえば「英会話にTOEICは必要ない」とも言えます。
正直、「ネイティブのリアルなフレーズ集!」みたいな本も有益です。
が、それは試験が終わったらゆっくり読みましょう。
キッパリ言うと、英会話力を伸ばす事とTOEICのスコアを伸ばす事は分けて考えるべきです。
英会話のスキルというのは時間をかけて伸ばしていくものです。
実践経験が必要です。
一方で「得点力」は3ヶ月でも伸ばす事ができます。
あなたが試験3ヶ月前から伸ばすのは「得点力」です。
その点を意識して教材選びをしないと、残念ながら「パッとしないスコア」が後日送りつけられるだけ。
英会話とTOEICは別物
伸び悩む人はこの割り切りができていないケースが多いです。
私は普段、TOEICの試験前の3ヶ月を除いてTOEIC関連のテキストは全く開きません。
楽しくないし、別にそれで喋るようにもならないので。
ですが、3ヶ月前にさしかかったら完全にTOEIC対策へ切り替えます。
ネイティブに言わせれば、TOEICとはただの「クレイジーなスピードテスト」です。
その特性ゆえに、「練習量」「慣れ」「問題への反応速度」がスコアに及ぼす影響は計り知れません。
英会話とTOEIC。
どちらも英語ですからそれなりにリンクする部分は当然あります。
ですが、限られた時間の中で「英会話の練習」にTOEICスコアアップを期待するのは現実的ではないのです。
英会話とTOEICって、例えると「フィギュアスケート」と「スピードスケート」くらい違う。
スケートという基本的な部分は共通してますが、選手の体つきは全然違いますよね。
つまり、鍛える筋肉が違う訳です。
スピードスケートは速く滑る為に鍛えるけど、フィギュアスケートはスピンやジャンプといった様々な技をきめる為に鍛えるので、筋肉の尽き方じゃ全然違いますよね。
そりゃ、一般人とフィギュアスケート選手がスピードスケートで競ったらフィギュア選手が勝つと思いますよ。
普段からスケートを履いているワケですから。
それと同じで、英会話を鍛えればそれなりにTOEICの点数も伸びます。
英語という部分は共通しているワケですから。
ですが、学習に割ける時間は限られているので、スピードスケートにはスピードスケートの為のトレーニングをする方が現実的という事。
余談ですが、TOEICのスコアが高い割に全然話せない人というのは、つまりスピードスケートの練習しかしてない人です。
TOEICという「整備されたコース」では人より速く滑る事ができますが、英会話という「自由なリンク」では踊れない。
スコアと英会話力のアンバランスが生じるのはTOEICという試験自体の不完全さに原因があります。
対策だけやってればある程度スコアは伸びてしまうので。
ですが、仕事で「スコアは高いけど英語話せません」では困るので、結局はどっちの練習も必要にはなってきます。
ただし、直前の3ヶ月に限っては、両方やるというのは時間的にも効率的にも現実的ではありません。
3. 過去のスコアシートを徹底活用する
コレ、一番大事なのにやらない人が本当に多い。
ここを活用しなかったら、TOEICの受験料の半分を損してると思った方がいいです。
わざわざ「ここができてないから、伸ばしましょう」と教えてくれてるのだから活用しない手はありません。
思ったようなスコアが取れないとスコアシートなんて見たくもない。
気持ちを切り替えようというのも大事ですが、それは弱点を分析してから。
苦手パートほど「伸び代」は大きい。
コレ、超大事です。
例えば、現在のスコアが500点としましょう。
リスニングが200点
リーディングが300点
ここから600点にしようと思ったら、100点のばす必要があるワケですが、
a. リスニングを100点のばす
b. リーディングを100点のばす
どちらが楽でしょうか?
答えはaです。
何故なら、リーディングを400点に押し上げようとすると、リーディングパートは取りこぼしができないので難問も落とせなくなります。
ですが、リスニングは簡単な問題をしっかり抑えるだけで300点まで伸ばせます。
つまり、リスニングの方が伸び易い状態なんですね。
英語の勉強をする時に苦手なパートの勉強はついつい後回しにしたくなる。
その気持ちは凄く分かります。
でも、そこを逆にして苦手なパート対策からやる。
これをやる人とやらない人のスコアの差は広がって行く一方。
私はどちらかというとリスニングの方が嫌いで、リーディングに比べてスコアが低い状態でした。
上がリスニング、下がリーディングです。
ですが、スコアシートをきちんと読んでリスニングにウェイトを置いた対策に切り替えました。
その結果、
リスニングがリーディングを超えたのです。
まさかリスニングの方がいい日が来るとは思ってなかったので、ちょっとビックリしました。
でも結果としては、狙った学習効果が得られたという事。
過去に受験履歴がある人はまずスコアシートを引っ張り出して、一番弱いパートはどこかを確認して下さい。
その対策に一番時間を割けるプランを立てるようにするととても効果的です。
TOEICのスコアシートでは写真のようにABILIITIES MEASUREDというのがリーディングとリスニングそれぞれ各5項目あります。
ここが学習プランを立てるのに一番役にたつところ。
どれがどのパートに対応しているのかは今度また詳述しますが、私の場合は
「長めの会話、アナウンス、ナレーションなどの中で明確に述べられている情報をもとに〜」
の部分が77%で、他のどのABILITYよりも低かったんですね。
これは試験のパート3と4に該当してくる部分なので、何よりもまずパート3と4の対策をしたワケです。
要は、苦手なパートを狙い撃ちしたワケです。
そこで、パート3&4に特化した問題集を使って集中的に練習をしました。
その結果、88%まで伸ばす事ができました。
95%を100%にするよりも、77%を88%にするほうが簡単で伸び代も大きいですよね。
このように、TOEICでは弱点であるパートほど学習時間を多く割り当てる事が必要なのでスコアシートは絶対に活用するべきです。
まとめ
TOEICのスコアを上げていくには、まず申し込んで自分を追い込む事で学習時間の密度を上げる。
過去に受験経験があれば、スコアシートを徹底活用して弱点を見つけ、そこを集中的に改善する事で伸び代を上げる。
その際、使用する教材に英会話系のテキストは組み入れない。
これだけでも試験前の3ヶ月間の学習効率が何倍も上昇します。
多くの人がここを意識しないで漫然と勉強していますから、仮にあなたと同じだけの時間を勉強に費やしても結果は変わってしまうのです。
効率的な学習プランはスコアで成果が返ってきます。
成果はモチベーションを維持し、強化します。
強化されたモチベーションは次のレベルへあなたを引き上げます。
つまり、学習プランの重要性を知っている人はこの好循環なサイクルにのる事ができるのです。
今回お話をした事はどれも基本的な事ですので念頭において学習プランを作ってみて下さい。
その上で勉強をすると自分が高得点へ向けてしっかりと最短ルートを踏みしめている事が実感できます。
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