【とにかく就活・昇進試験ですぐに結果が欲しい人向け】3カ月でTOEICを400点から600点に上げるための戦略的学習法

※この記事は2019年1月に更新しました。

 

ここ10年の間で、TOEICは多くの企業で採用・昇格条件の一つの指標として定着してきました。
なので、TOEICに頭をかかえる就活生や社会人も増えています。

 

「もう就活生になるのにTOEICのスコアが低くて、、、すぐに600点が欲しい!」

 

「同期はすでに課長に昇進。
TOEICさえ昇格条件になかったら絶対オレの方が先だったのに。
7月までに絶対TOEIC600点を達成して追い付きたい!」

 

そんな方に読んで欲しい記事です。

 

就活生・社会人になると、勉強時間の確保が難しいですし、「いつまでに〇〇点取らないといけない」という期限付きの状況が多い。

 

ただ600点を取ればいいってワケではないんですよね。
期限内に達成しないとダメ。

 

時間さえあればTOEIC600点という目標はさほど難しくはないんですけど、期限付きになった瞬間にハードルが上がるんですよねぇ。

 

「じゃあ、、、もう、鎖国するしかない」imgres-2

と言っていても始まりません(笑)

 

ネットで検索すれば、TOEIC600点獲得のための情報は無限にあります。

 

ただ、中には怪しげな情報もチラホラです。

 

・体験談をもとに参考書を紹介しているけど、「たまたまその人に合っていただけ?」という疑問が残る(再現性が怪しい)

 

・思いっきり大学受験用の参考書を紹介していて、「ホントにそれ使ったの?」と思うようなもの。しかも使い方が不明。

 

・「1カ月でTOEIC600点を達成する最速勉強法!」のような、ホンマかいな、と思う神速の期間設定。

などなど。

 

期限があり、時間は限られてます。
だからこそ、就活生・社会人のTOEIC対策は「戦略的」に考えないといけません。

 

なんとなく評価が高いもの、本屋でオススメされている参考書を買って、気の向くままに勉強していては結果が出ません。
質の低い教材を使ったり、不必要な対策に時間を浪費することは徹底的に避けましょう。
最も学習効率の高い方法、つまり、学習時間に対してスコアの上昇率が高い方法で取りくまないと達成できません。

 

 

なので今回は、3カ月で400点レベルから600点にスコアを引き上げるための3つの学習戦略について紹介していきますね。

 

 

目次

【戦略1】「英語力」×「試験力」の二軸の力でスコア上昇曲線を押し上げる

 

「TOEICは慣れだ」

 

「TOEICはゲームだ」

 

色んな言い方がありますが、

 

つまりは、対策がモノをいう試験だというコトです。

 

 

膨大な問題数と、短い制限時間、そしてビジネス英語。

 

オールマイティな英語力を測る英検に比べると、かなり偏った試験です。
こう聞くと、余計にTOEICが難しそうに感じるかもしれませんね。
でも、むしろ好都合なんですよ。

 

対策次第でスコアを改善しやすいからです。
大学受験を乗り越えてきた就活生・社会人にとっては、

 

試験力:問題の傾向と対策、解答テクニックを使って結果につなげる力

 

という部分は経験値があります。
これを効かせることができるのは大きなアドバンテージなんです。

 

たしかに、試験力だけではどうにもなりません。
英語力があっての話です。

 

しかし、同じ英語力だったとしても、対策をしたAさんと、しなかったBさんではスコアが100点変わっても全く不思議ではありません。

 

 

なので、短期間で目標を達成するには、英語力を鍛える学習と、試験力を鍛える学習を組み合わせていくコトが大切です。

 

いくら身体能力(=英語力)が高い人でも、競技のルールや戦略(=TOEICの傾向と対策、解答テクニック)を知らない初心者であれば、結果は出ませんよね。
それと同じです。

 

600点を目指す場合の最適な学習のバランスは、TOEIC特化の学習が80%、全般的な英語力強化が20%。

 

理由は、600点というレベルを達成するのに必要なのは、

 

・基礎的な英語力(高校レベル)
・TOEIC問題形式への慣れ
・TOEIC特有の単語への慣れ
・時間配分

 

などです。
ズバ抜けて高い英語力を目指すよりも、今ある英語力をTOEIC仕様に最適化していくコトの方が得点にはやく結びつきます。

 

スポーツで言うと、TOEICはハードル走に似ています。
トップアスリートが結果を出すには、速く走る力と、無駄なくハードルを飛び越える力の両方を高い次元で融合させる必要がありますよね。

 

ですが、初心者の場合はどうでしょうか?
走るのが速い・遅いというコトよりも、ハードルをいかに上手く飛び越えられるか?という事の方がタイムに影響すると思いませんか?

 

TOEICも同じで、800点以上のレベルを狙うなら高い英語力が必要です。
ですが、初級の400点→600点へのステップアップは、まず上手くハードルを飛び越えるテクニックを身に着けることに集中した方が結果は早くでるんです。

 

【戦略2】同時進行で好循環を生み出し、スコアの上昇気流を生み出す

次に学習の進め方です。

 

まず、学習の順序にとらわれるのは止めるべきです。

 

例えば、

 

まずは基本的な英単語を程度覚えて、、、

次に高校生レベルの英文法をやり直して、、、

TOEICの問題集に手をつけて、、、

 

のように、AができたらB、次にC、、、

 

こういった学習計画を立てるのはやめるべきです。
ほぼ挫折します。
何よりも、3カ月でそんなにできませんし。。。

 

私はいわゆる「やり直し学習」はオススメしません。

 

何故なら、TOEICで問われる文法問題は実はシンプルなものが多いです。
使われる単語が独特だから、文章が難しく見えるだけです。

 

ここから言えるのは、、、

 

・高校・大学受験の英単語のやり直しは意味がない。受験英語とTOEICでは頻出単語が全然違うため。

・英文法のやり直しは意味はないワケじゃないけど、TOEICの文法はシンプルなものが多いので、それなら最初からTOEIC用の参考書でやった方が効率的。

 

って事です。

 

「いや、英文法とかマジで高校レベルも怪しい、、、」

 

っていう方は軽めのテキストを一冊こなしてもいいと思います。
ですが、受験英語で学んだ文法を多少なりとも覚えているのであれば、最初からTOEIC用の参考書を使ったほうがいいですよ。

 

又、参考書は全てを同時進行でとりくむ方がいいです。
これが終わったら次はこの参考書、、、と1冊ずつやるのはオススメしません。

 

先ほども言いましたが、TOEICは出てくる単語がビジネス英語に偏っています。
単語が分からないと、理解できる文章が少なくなってしまうので、スコアを伸ばすにはTOEIC用のボキャビルが鍵になります。

 

効率的なボキャビルに必要なのは、「実際に使われている場面にいかに出会うか」
です。

 

単語帳にかじりついて覚えるよりも、格段に脳に定着しやすいです。
単語帳は情報が均一化されているので記憶に残りにくいんですよね。

 

何冊かの参考書を同時にすすめていると、いたるところで同じ単語に出会います。
そうすると、記憶に残り、点と点がつながり面となって語彙力が広がっていきます。

 

【戦略3】教材の選択と集中で学習対効果を最大にする

 

最後は教材選びの戦略についてお話しますね。
多分、ここに興味がある人が多いと思うので。

 

教材選びはスコアに大きく関わります。
言うまでもない事ですよね。

 

だからみんなAmazonのレビューを参考にしたり、当ブログのような英語学習についてのサイトで情報収集をしているワケです。
そういった情報を参考にして教材を買うのはイイ事ですが、もう一点大事な点があります。

 

教材の組み合わせです。
つまり、トレーニングメニューです。

 

スポーツジムには最先端のマシンがあり、様々なトレーニングが体験できると思います。

 

・腹筋に効くもの
・お尻まわりを引き締めるもの
・大胸筋に効くもの

 

鍛えたい箇所によってなど色々ですよね。
TOEIC対策も同じで、

 

・リスニングに効くもの
・ボキャビルに効くもの
・文法問題に効くもの

など、伸ばしたい力が何かによって色々あります。

 

大事なのは組み合わせです。
ジムのトレーナーがその人にあったメニューを作成するように、英語学習も自分にあったメニューが必要です。

 

そこで大事なポイントです。
教材はアレもコレも手を出さないことを意識してください。

 

・英単語帳
・高校までの英文法復習用の参考書
・TOEIC公式問題集
・TOEIC PART1-3(リスニング)用の問題集
・TOEIC PART5(文法)用の問題集
・TOEIC PART6-7(読解)用の問題集




などなど。

 

最初にドッと買い込んですぐに挫折した経験ないですか?
それはヤル気が足りないとか、意志が弱いとかそういうコトでないです。
単純に色々やろうとし過ぎ。

 

単語、リスニング、文法、読解、解答スキル、、、全部やりたくなる気持ちは分かります。
でも、そんなの全部やってたら全然進まないですから、結果出る前に気持ちが折れます。

 

TOEIC 400点→600点を目指す人と700→800点を目指す人では、強化するべき点が違います。

例えば「究極のゼミ」のような各PARTに特化したテキストは、かなり高負荷なトレーニングです。
私は800点を狙うための教材として位置付けてます。

 

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つまり、

 

問題数をたくさんこなす→パターンを頭に刷り込む→解答を極限まで高速化する

 

という趣旨の教材です。
初級者ではなく、「時間があれば正解できるが、時間が足りない」という人向けなのです。

 

600点を目指す人は、解くスピード以前に、

 

・知ってる単語が少なくて問題文の意味がわからないことが多い
・文法が苦手で、文の構造をとらえられない。結果、問題文の意味がわからなかったり、読むスピードが遅い
・リスニングでは問題文のナレーションが聴きとれないので、選択肢を絞るに絞れない

 

などが改善点になります。
高速回答テクニックを磨くような中級者向けのメニューをやっても空回りします。
まずは基礎的なTOEIC対策に時間を充てるべきです。

 

TOEIC400点→600点を実現するためのメニュー構成

 

ここから厳選した教材を紹介します。
かなり絞り込んで良質なものだけを選んでいます。
ここに無いものに手を出すくらいなら、ここに挙げたものを何度も繰り返した方がいいと言い切れます。

 

選定の基準は「学習効率」です。
学習に使った時間に対して、どれだけスコアが伸びるか?

 

同じ1時間を使ったとしても、教材Aを使った人の方がBを使った人よりもスコアの上昇が大きければ、教材Aの方が学習効率が良い、ってことですね。

 

今回は、限られた期間で600点を突破するための学習戦略ですから、ここが最重要ポイントです。

 

【単語の強化】TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ (通称:金フレ)

まず、単語です。
単語が分からないと、そもそも問題文が理解できないというコトが多いので点数は伸びません。

この金フレは色々なサイトでも紹介されている定番中の定番ですが、ずっと売れてるだけのことはあります。
「単語帳どれがいいか悩みすぎてハゲそう、、、」って人はアレコレ考えずにこの金フレ買っておけば間違いないです。

特徴としては、

600点レベルの400語
730点レベルの300語
860点レベルの200語
990点レベルの100語

と4つのレベルに分かれています。
個人的には600点を目指す人は最初の400語だけで良さそうに見えますが、730語の300語もやるコトをオススメします。

あと大事なことは必ず音声も使って、声にも出すことです。
目で見て覚えるだけだと、リスニングでその単語を聞き取れないので学習効率が悪いんです。又、脳への定着もしやすくなります。

 

単語は文字として覚えるだけではなく、音としても覚えるのが鉄則です。

 

もう一点。
受験生用の単語帳は使うべきではありません。

 

「受験生レベルのものをやってから、TOEIC用の単語帳をやるべきだ」

 

という意見の人もいますけど、そもそも、受験英語とTOEICはどっちが難しいとかじゃなくて、ジャンルが違います。

 

例えばDUO3.0は私も受験生の時に愛用していましたし、最も優れた単語帳だと思いますが、TOEICとなると、学習効率の面では金フレにはるかに劣ります。
逆に目的が受験とか英検ならば金フレの学習効率はほぼ無いに等しいです。

 

つまり、餅は餅屋、という思考が大事なんです。

 

【TOEIC全パート】はじめてのTOEIC L&Rテスト 全パート総合対策

 

総合対策という名の通り、1冊でTOEICの全てのパートを網羅できます。
こういう入門書系の参考書はいくつかあるんですが、これが一番バランスが良い。

 

あくまで入門書なので、「これ一冊で800点まで目指せるか?」といえば無理です。
ですが、600点までは十分。
あれこれTOEICの問題集に手を出すのではなく、まずはこれを3周ガッツリやりましょう。

 

入門書といえ、基本的な回答テクニックも学べる良書です。

 

 

【文法強化】1駅1題 新TOEIC TEST文法特急

 

TOEICのパート5に特化した問題集です。
先ほど、TOEICのパート別の対策は600点を目指すうちはいらないという事を言いましたが、唯一、パート5だけは個別の対策をオススメします。

 

理由は2つ。

 

まず、パート5はスコアを伸ばしやすいです。
学習効率を上げるならまず狙うべきうところです。

 

そして、文法の強化は他のパートにも間違いなく効いてきます。

 

・リスニングでは選択肢を読んでる間に次の問題にいっちゃった、、、
・長文を読むスピードが遅いし、文章が理解できない

 

ということありませんか?
どちらも、文章を読むスピードを原因とする問題です。

 

読むスピードは、文法知識が影響します。
文法知識がないと、文章の構造を把握できないので、意味を素早く理解できず、分かる単語の意味と繋いで推測するしかできません。正確でないばかりか時間がものすごくかかります。

 

つまり、文法問題であるパート5の対策は他のパートにも効いてくるということです。
ではオススメの教材は?というと文法特急です。

 

PART5は時間の戦いで「この問題は何を問うているのか?」を瞬時に判断する力が必要です。それさえわかれば単語の意味が多少分からずとも正解できるコトは多々あります。
その判断力を鍛えられるのがこの文法特急です。

 

一点だけ注意があります。
文法特急はコンパクトな本で、解説もかなり凝縮されています。
もし、「不定詞」とか「時を表す副詞節」なんて聞いても全くピンと来ない場合は、文法特急の解説を理解できない可能性があるので、一冊、英文法の復習のためのテキストをこなすしておく事をオススメします。

 

 

【英語力の強化】やさしいCNN NEWS DIGEST

 

ここまではTOEIC対策に特化した教材を紹介しました。
戦略1で話した「試験力」を養うための教材です。

 

最後は、英語力を養うための教材です。
英語力を強化するには何よりも音読です。

 

音読は、リスニング、ボキャビル、文法など色々な要素に効果を発揮します。
文章を読む速さが変わります。

スピードがモノをいうTOEICの試験では、速く読めるというコトは非常に大きなアドバンテージとなります。

 

初級者からできる通勤中の英語リスニング学習法と厳選教材 【TOEIC800点超えまで通用します】“で詳しく紹介しましたが、この「やさしいCNN」シリーズは初級者にはとてもオススメの良質な教材です。

 

文章も長すぎず、大事な単語はあらかじめピックアップされているし、重要な文法事項の説明もついていて、とても行き届いた教材なのです。

 

これを使って何度も音読しましょう。
最初のうちは一つの記事につき、20回を目標に。

 

音読をするなかで知らない単語は沢山でてくると思います。
全部を覚える必要はありませんが、TEOIC頻出単語が出た場合は覚えて下さい。

 

「どうやって頻出単語かどうか見分けるの?」

 

というと、先ほどの金フレの巻末インデックスで調べて載っているかを確認します。
金フレに載っているということは、つまり、覚えるべき単語という事です。
やさしいCNNでも覚えて、金フレでも覚えて、と進めると同じ単語を何度もやることになりますので、脳に定着します。

 

繰り返しですが、単語を覚えるコツは、実際に使われている場面に何回も出会うコトです。
単語帳をじーーっと睨んでいてもあまり覚えられません。

 

 

戦略的学習のススメ

 

今回は学習効率にこだわったTOEIC対策を紹介しました。
TOEICの対策に関する情報は無限にありますが、ベストな対策方法はその人のレベルと置かれた状況によって異なるハズです。

 

大学受験が終わり、入学までの時間でTOEICでも受けてみようっていう高校生

 

 

今年、昇進の要件であるTOEIC600点を6月までに取得したい中堅サラリーマン

 

では状況がまったく異なりますよね。
焦りのレベルも違う。

 

「3カ月以内にどうしてもTOEIC600点が欲しい!」

 

四の五の言ってられない状況に置かれる人はたくさんいます。
だからこそ、短期間で結果を出すためにはムダな事をしている暇はないのです。
なんとなく評価の高い教材を買いそろえて気の向くまま学習していては結果はでません。

 

【短期間でTOEIC600点を突破する学習のまとめ】

 

・TOEICは「英語力」だけでも「試験力」だけでもスコアはすぐに伸びない。
80%の試験力強化と20%の英語力強化で成長曲線を大きく上昇させる。

 

・アレを終わらせてからコレにとりかかる、という考え方は捨てる。
単語もリスニングも読解も全て同時に進める。何周かするうちに点と点が結び付き面となって広がりを生み出す。そこでスコアは急上昇する。

 

・教材選びは「選択と集中」を意識し、スコアが伸びやすい部分に集中して学習する。
受験生用の英単語長は使わない。TOEICのパート別対策はパート5だけ。
その他は総合対策問題集でカバーする。

 

TOEIC学習について何か疑問やお悩みがあればコメントやお問い合わせからご連絡下さい。

 

あと、リスニングが特に苦手な人向けの記事はコチラです。

 

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では今日は以上です。

 

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